※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2025年12月25日

SWPBSにおける「成功事例」の影、そして妥当性・倫理・人権について考えるシンポジウムの事例について その1



日時:2025年12月29日(月) 14:00〜16:00
形式:オンライン(Zoom)
参加資格:APBS-J サブスクリプション会員(職種・立場不問)
参加費:サブスクリプション会員無料

で、

のための話し合いが行われます。

是非参加したいと思いますが、

◯オンラインのミーティングを日時を忘れて参加し損ねる
◯私は既に現役では無い(意見を言うと老害になりそう)
◯あらかじめ考えておかないと、「実践中の実感」を思い出すことを含めて、すぐには自分の考えをまとめられない
などのことがあるので、自分の現在思っていることをまとめておきたいと思います


【個人への介入事例】一見の「成果」の裏側

事例1:離席がなくなったAさん(小4)
◯トークンシステム、消去(無視)などを利用した
 (強制?自信の真偽は?)

 まず第1に思うのは、

「授業を理解できるようになったのか?」
「授業が面白いと思えるようになったのか?」
「授業の見通しはたっているのか?」
「注意が集中できるように、身体のある部分を動かしても大丈夫(ペダルこぎとか、バランスボールとか)な物の使用は?」
「スピナーの利用は?」

 それらのものをいろいろ試したうえで、やっぱり「動きたい」なら「運動場を1周して戻って来る」とかでもいいんじゃないか?

 「なぜ離席する必要があるのか?」の機能的アセスメントも必要だろう。

 「離席を叱らない」「離席の理由を本人に詰めない(尋ねて答えてくれる場合もあるかもしれない。しかしたいていの場合は本人にもなぜかはわからない)」という意味での「見ない(無視)」はあり得るけれど、「消去(行動変容をねらっての)」として使うのは間違いだと思う。上に書いてきたようなことで、働きかけ方、またその場で働きかけなくても授業改善、グッズの利用も含めて常に考え続ける必要があるだろう。

 本人が「動きたくない、わかりたい」と思っていても「わからない」「動いてしまう」なら、もし診断を受けることがあり、診断が確定するなら薬の利用を考えても良いだろう。

 ADHD の方で薬が合えば「みんなこんなふうにわかっていたのか」とびっくりする、という当事者の感想はよく聞く。

 「離席がなくなる」という設定は「死人テスト」ではないか?なぜトークンシステム?

 トークンシステムは「何か課題となる作業(プリントをする、なども入る)ができた」時にトークンが入るようにするものではないか。
 強制とか自信(誰の?)とかの文言が出る以前の話ではないか。

(画像はクリックすると大きくなります)

SWPBSの「成功事例」の影.jpg
posted by kingstone at 16:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年12月23日

『世界史とは何か』小川幸司著




2023年6月20日 第一刷発行

 これ、著者、小川幸司さんがすごい人だ。

 執筆当時、長野県の高校の校長先生。

 かつ高校の世界歴史の科目に2022年から「世界史総合」という授業が始まるにあたって、文部科学省のワーキンググループに入っておられた。

 ということで「エリート街道を順調に進んで来られた人」みたいなイメージができるけど、実は授業実践ではとんでもない(褒めてる)ことをしてきている方。で、

第1講 私たちの誰もが世界史を実践している

はいきなり、1994年6月に起きた松本サリン事件の話から始まります。

 教員7年目の著者は、事件現場を校区に持つ松本深志高校で世界史を担当。(着任されたのが、10か月後の1995年4月だったのかな?)

 10か月前に松本サリン事件が起こり、最初は完全に河野義行さんが犯人と警察・マスコミが断定し、日本中のほぼ全員がそれを信じていました(私も著者も、その一人)。

 しかし、1995年3月の地下鉄サリン事件からのオウム真理教強制捜査以降、次々明らかになる事実から、オウム真理教の起こした犯罪だとわかります(警察が断定したのは1995年6月)。

 当時の松本深志高校にはそれ以前から「図書館ゼミナール」という図書委員会を中心とした自主ゼミ活動があり、その中で著者は「ゼミナール21世紀の世界史」という「今、ここで」世界史を学ぶ意味を問い直す活動を始められます。

 そのゼミをまとめていたのが、当時生徒だった河野義行さんの長女。

 当時は、まだ冤罪はとけていません。しかし学校は、「父が犯人であろうとなかろうと子どもは別人格。事件にはふれずにおこう」と全体で取り決め、長女さんも、学校に通い続けられたことが、支えになったとか。

 で、それがどう「世界史」につながるかというと「通説」とか教科書で短く紹介されている史実も、よく調べてみると「そうでもないかも」という、最近流行の言葉で言えば「ファクトチェックの大切さ」ということになるかな。

 実際、河野義行さんも「松本サリン事件の犯人」という「史実」が定着していた可能性もあるわけですし。

 なお著者は後年、この自主ゼミに河野義行さんを講師としてお呼びし、かつ地域住民にも公開しようと企画されました。

 既にその頃、河野さんは元や現、あるいは後継宗教のオウム真理教信者が「会いたい」と希望すれば会われ、対話をする、ということもされていました。

 (そういうのをこころよく思っていない人がいたのか)地域の有力者が校長に反対の意を伝え、校長から中止の勧告が出たそう。しかし、著者は指示(というか遠回しの言い方かな?)を聞かず、実行されたそう。

 やはり、そういう方だからこそ、良い実践ができるのかな、とも思うし、そういう「管理職の言うことを聞かない」人でも(だからこそ、か?)校長になりいの、文部科学省の委員になれたりもするんだよ、ということはいろんな人に知っておいて欲しいな。

 なお、現在どうなっているかはわかりませんが、この本を書いた時点では「出版後、自主降格して現場教師になるつもりだ」と書いておられます。

 いろいろな例が出てきますが、私等「イギリスはアヘンなどという麻薬を輸出して、それを禁止したら戦争をしかけるという、倫理的にとんでもないことをする政権だ!」とだけ思っていた「アヘン戦争」も、当時はアヘンは薬としても扱われていた」「広がっていたのは富裕層に対してが主だった」「英国はアヘンを清への主要な輸出物としていたわけではない」、ということがわかれば少し違った見方もできるとか。

 とにかく調べて調べて、しかし「いろんな意見があるね」で判断停止せず、自分のこととして考えていく。

 なお、ドイツでは「ホロコーストは無かった」「学校でホロコーストのことを教えるな」というような歴史修正主義(と名付けてしまってはいけないのかな)の力が強くなってきた時に、歴史教師はどうあるべきか、という話し合いがもたれ、結論はだせなかったけれど、歴史教師は

「知識量で生徒を圧倒するようなことはしない」

というのは確認された、みたいな記述があったような・・・

 しかし、「非戦の論理」「民族とは」みたいな、本当に刺激的な問いかけが多く、たくさん考えさせられたし、またいろいろ自分で資料を集めて勉強したいな、と思わせて頂ける本でした。

posted by kingstone at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・記事・番組など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年11月03日

「南の楽園で「発達障害児8年で44倍増」の衝撃」という記事について




という記事が、反響を呼び、原因探しが、「移住者」だとか「農薬」だとか、記事になったり、ツイートされたりしています。

まず44倍とは言うけれど、地域の学校の全体児童数と支援級在籍児童数、その割合を見てみます。

令和7年度 宮古島市の教育」の中、104ページに、2025年5月1日現在の「宮古島市立小学校児童数」という表があり、特別支援学級在籍児童数も書かれています。
(データ量が多いので表示されるのが遅いです。ダウンロードする方は気をつけて)

 この資料によると

児童数         3316
特別支援学級在籍児童数 223
支援学級在籍児童割合  6.72%

 これを他の地域と比較してみます。ただし、2025年度のものではなく、2023年度の数字になります。まあいずれの地域でも増える傾向にあるので、割合が多いか少ないかの傾向は掴めると思います。
(図はクリックすると大きくなります)

 例えば2023年度の兵庫県では

兵庫県小学校特別支援学級在籍割合.png

基本統計量
平均 標準偏差 中央値 最小 最大
4.51  1.29  4.26  1.9  7.74

宮古島市の割合を見ると、上から4番目、丹波篠山市の次に入ることになります。
一番割合が多い、ということでは無い。

2023年度の大阪府で比較すると

大阪府特別支援学級在籍割合.png

基本統計量(能勢町は除く)
     平均 標準偏差 中央値 最小 最大
大阪府  7.81 1.62    7.84  4.34 12.28

大阪府の統計のある全42自治体中、上から 32番目の割合。
宮古島市より在籍児童割合が多い基礎自治体が31個もあるわけです。

まあ、大阪府は少々多すぎるのかもしれない。

これが2023年度の東京都23区内になると

23区.png

基本統計量
     平均 標準偏差 中央値 最小  最大
23区  1.12 0.27   1.14  0.6  1.79

 ということで、宮古島市立小学校は東京都23区よりはダントツで割合が多いということになってしまいますが、東京都23区の方からは、「支援級が少なすぎる!」というツイートがされているのをよく見ます。

これが23区外だと2番目になるのですが。

23区外.png



 何をこの記事で言いたいかと言うと、「宮古島市の支援級在籍児童の割合は、他地域より多いとは言えないよ」ということです。



 では、なぜ8年間で支援級在籍児童の実数が増えたのか・・・

  8年間で 44倍ということですが、少子化もあるし、10倍と考えても、0.67%。
 
 これで、やっと「少ない!」と非難されることの多い、東京都 23区と比較して下から2番目。
 たぶんもっと少なかったのでしょう。

 そこは問題(というか理由が知りたい)ですね。

 ここからは完全に推測です。

 変な言い方ですが、今までは良い意味でも「ええかげん」な授業がされていて、勉強に対するプレッシャーがなく、特に困らなかった。しかし、最近は授業内容が増え、きっちり教えないといけないことになり、担任教師が困ることになり、そのままではついてこれない児童に支援級に入ってもらう、という流れになった?

 もちろん、それまでの児童が「その子に合った教育」が受けられていたのかどうか、はまた別問題ですが、しかし支援級在籍だからといって、「その子に合った教育」が受けられるようになったかどうかは、よくわからないのですが。


 まあ、しかし、支援級在籍児童の割合は、他の地域と似たような割合になってきただけで、その理由が「発達障害児の割合が増えた」わけではなさそうです。
posted by kingstone at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月29日

「過疎ビジネス」横山勲著




 帯の副題が

「コンサル栄えて国滅ぶ」

 で、いろんな例を教えてくれはるのかな、と思ったらほぼ 1例を深堀り(?)した書でした。

 その一例がある会社の社長が言った録音データで

(地方議員は)雑魚だから、俺らの方が勉強しているし、分かっているから。言うことを聞け、っていうのが本音じゃないですか

というのがばれ、またその責任を取って(?)社長はやめはるのだけど、結局その会社が請け負ったまま。

 結局議員だけでなく、自治体も手玉に取られている。

 これは企業版ふるさと納税で事業のお金が入るので、そのお金をねらい、大きな自治体は知識もあるので、小さな自治体をねらって、ふっかけ利益を取ろうという算段。

 で、第6章の小見出しの中に「ダイナソー小林の記憶」というのがあって、びっくり。

 これは小林先生が発掘に協力したカムイサウルスを展示する博物館を、北海道のむかわ町が作る時に、上記の会社がコンサルとして入ったが、この本で述べられている事実が発覚して撤退したのだけど、博物館建設については、そのまま上記会社と仲良しの業者さんが計画していた。

 しかし、それが小林先生から見ても「博物館の機能」が?なもので、住民にとっても?で問題になり、結局「新博物館を考える町民会議」ってのができて考え直すことができた、という話。

 もう、これでお腹いっぱい・・・

 そうだよな・・・

 地方創生というか地域おこしの成功例とされるものは例えば、岩手県紫波町の例では

○モチベーションの高い引っ張る複数の人
○外部の一流の人(マスコミ的には有名でなくても)を集めてくる。大学とも協力
○準備(10年以上にわたって続けられている)とコミュニケーション

ということになるだろうと思う。決して丸投げではない。

 なお、ファイナンスで誰かを紹介してくれ、と相談を受けたぐっちーさんは、「情熱には応えたい。しかしその年俸では良い人を紹介できない。なら自分でやっちゃえ」と住居まで自腹で用意して、関わってはる。

 決して、中央から会議の時だけ行く、というわけではないわけです。

 この「地元の熱意ある人」「外部の人が住み込みでことにあたる」というあたり、海士町の


などでも同じですね。

 今も、対岸だけど松江で事務所を持ってはる方もおられる。

 中小自治体のふところからふんだくろうとする人は来てほしくないよなあ。
 
 また、自治体も丸投げしちゃあいかんよなあ・・・

 なお「企業版ふるさと納税」で、こんな使い方はいいかなあ、と思ったのは倉敷市で「蔵のある街」っていう映画を作った、とかあるけどね。
(でも、あまりたくさんの人は見てないか?)



posted by kingstone at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・記事・番組など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月25日

「アンパンマーチ」を英語に訳してもらった



 歌詞ってそのまま書いたら JASRAC が飛んでくる、って話ですが、英訳したらどうなんだろう?

 問題ありましたらすぐ消しますんで。

 ChatGpt に訳してもらいました。

 ChatGPT は「※直訳ではなく、歌詞らしさを保ちつつ忠実に表現しています」と言ってるのですが・・・

ーーーーーーーーー
Anpanman March

Why were you born, what do you live to do?
I don’t want a life without an answer.

Living in the present sets your heart aflame,
So go on, with a smile on your face.

Yes, it’s joyful−the happiness of living,
Even if the scars on your chest still ache.

Ah, Anpanman, so gentle you are,
Go! To protect everyone’s dreams.

What is your happiness, what brings you joy?
I don’t want to end life without knowing.

Don’t forget your dreams, don’t let your tears fall,
So you will fly, endlessly far.

Yes, don’t be afraid, do it for everyone,
For love and courage are your only friends.

Ah, Anpanman, so gentle you are,
Go! To protect everyone’s dreams.

Time passes quickly, shining stars fade away,
So go on, with a smile on your face.

Yes, it’s joyful−the happiness of living,
Even if any enemy stands against you.

Ah, Anpanman, so gentle you are,
Go! To protect everyone’s dreams.


ーーーーーーーーー
より歌詞っぽくしたらこうだそうで

Anpanman March

Why were you born, what is your way?
Living with no answer, I don’t want that day.

Now in this moment, let your warm heart glow,
Smile on your face and forward you go.

Yes, it’s happiness, the joy of life,
Even if your chest still aches with strife.

Ah, Anpanman, gentle and true,
Go on! Protect the dreams of all for you.

What makes you happy, what brings you cheer?
Ending without knowing−I don’t want that fear!

Hold to your dream, don’t let it fall,
Spread out your wings and fly through it all.

Yes, don’t be afraid, for all, be strong,
With love and courage, friends lifelong.

Ah, Anpanman, gentle and true,
Go on! Protect the dreams of all for you.

Time rushes past, the stars will fade,
Still you must smile and walk your way.

Yes, it’s happiness, the joy of life,
Even against the strongest strife.

Ah, Anpanman, gentle and true,
Go on! Protect the dreams of all for you.
ーーーーーーーーー

最初のフレーズ、you に言ってるんだろうか?

私は自分に問いかけていると思っていたのですが。




posted by kingstone at 13:59| Comment(0) | TrackBack(0) | よしなしごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする