ラグビー日本代表ヘッドコーチ エディー・ジョーンズとの対話 (Sports Graphic Number Books) より
「ひとつの集団があるとします。分かりやすくするために10段階評価とすると、9〜10の評価の選手が10%、I〜2の評価の選手も10%ほどいます。3〜8までの評価に当てはまる選手が残りの80%ほどになります。これはラグビーに限らず、たとえば会社、学校などの組織でも一緒でどの集団でも平均分布になるはずです。コーチとしては、上位10%にいる選手のことはあまりケアをする必要はありません。常に期待通りのパフォーマンスをしてくれますから。では、集団を強くしようとするなら、どうするべきなのか?・ 下位の10%にいる選手たちを、中位集団に引き上げていくのです。そうすれば、1〜2の評価の選手を5%にまで減らすことができる。私はそれを常に目標としています」
実際にグラウンドでは、下位10%の選手たちの指導に時間を割くという。この選手たちが「ボトムアップ」してくれば、その集団は勝利に近づいていくという発想だ。
「7から10の評価に当てはまる選手たちについては、スタッフに任せてもいいでしょうね」
アートの実践である。
エディーさんが言っているように、これはすごく単純化した話にしてますけどね。人間、いろんな面があるから10段階評価で表されるようなもんじゃないだろうし。
この、組織を構成する割合についての話はいろんなところでありますね。
私が今まで見た中では
「上位20%の人が組織を引っ張って行き、80%の人はついてくだけ」
とか、あと
「下位の人に時間を使っては無駄、トップは上位20%の人とよくコミュニケーションすること」
なんてのを読んだこともある。
しかし、日本代表なんていう「その道のエリート集団」の場合としたら、この「下位10%に力を割く」というのが正しくて、「雑多な集団」の場合だとしたらどうかな、と考えた時、例えば小学生のラグビークラブがあったとして、ふむ、やっぱり下位10%の子どもたちってやってても面白くないだろうし、その子たちがうまくなったりいい動きをしたりすれば、みんな楽しくなるだろうな。
もちろん子どもだとほんと「楽しくやる」のが基本だろうけど。(つまり下位10%の子たちを徹底的に「しごく」とかいうのとは意味が違う)
さて、これが放課後等デイサービスのスタッフの話だとしたらどうなるだろう・・・
やっぱり「全員に時間を割く」しか頭に浮かばないな・・・
posted by kingstone at 08:17|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
ラグビー・スポーツ
|

|