私の関わりのある法人

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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2017年04月06日

ラグビーをひもとく 李淳馹著




ラグビーをひもとく 李淳馹著
ー反則でも笛を吹かない理由

 もう、いろいろなことが納得できた本でした。
 著者李淳馹(リ・スンイル)さんはフリーライターで、関東ラグビーフットボール協会公認レフリー。


 まずラグビー校で、ラグビー発祥時の「エリス少年伝説」について。
 よく聞く、サッカーの試合中に思わず手を使ってボールを持ち、得点してしまってラグビーが生まれた、というやつね。これは著者は、ちょっと違う、と言われます。

 サッカー協会(フットボール・アソシエーション(FA))ができたのは1863年。
 エリスがボールを持って走ったのは1823年。
 ラグビー・フットボール・ユニオン(RFU)ができたのは1871年。
 実のところ、エリス少年がやっていたのはあくまでも「フットボール」であって「サッカー」ではなかった、と。

 なるほど、昔「サルが進化して人間になった」というような話だったけど、それは間違いで「共通の祖先から一方はサルに、一方は人間に進化した」というのが正しいみたいなもんだな。


 で、その「フットボール」というのは祭りにおける「群衆(Mob)フットボール」であり、数百人が村全体を押し合いへしあいして得点するものだった。まあ「教会・墓地など」には入っていけないというようなルールはあったとのこと。



 野球などはアンパイア(審判者)。これは白黒つけることが仕事。
 しかしラグビーはレフリー(仲裁者)。これはゲームを楽しく継続させることが仕事。
 だから、反則があったとしても、反則された方に有利になれば笛を吹かずゲームを継続させる。

 レフリーの金言。

「いいレフリーは、反則をポケットにしまうことができる」

 たぶんラグビーのレフリーにしか無い行為、プリベント。
 これは「予防する、防ぐ」の意味で、反則させないために声をかけること。例えば

「リリース・ザ・ボール(抱えているボールを離して)」
「ハンズ・オフ(ボールから手を離して)」
「ロールアウェイ(倒れている人はどいて)」
「ステイ・バック(オフサイドしないように後ろに下がって)」

 なるほど、そのまま同じことをやっていたら反則になるよ、だからこうしなさいよ、と予防的に声をかけているわけだ。確かに「反則を見つけて取り締まる」というイメージではないよな。

 ルールよりゲーム。
 ラグビーにもルールはあるのだが、基本は「Law(ロー、法律)」であり、慣習法である。お互いに納得できれば、そしてレフリーが認めれば「流す」
(なお、ヨーロッパ大陸は「成文法」であり、イギリスは「慣習法」とかいうのは習ったな。だからイギリス発祥のラグビーは「慣習法」的なんだろう)


 そうそう。
 ゴールラインを越えて敵陣にボールを手で持って置く(グランディング)することを「トライ」と言うけれど、なぜ「トライ」というのかな、と思っていました。解答がこの本にありました。
 昔はコンバージョンでキックしてゴールしたものだけが得点になっていたそうです。
 だからコンバージョンのキックをトライできるので「トライ」
 だから得点はボールをグランディングした時点では入らない。
 それが、3点になり、4点になり、現在は5点になっています。
 また6点にしようか、という案もあるそう。

 これも、いろいろ「楽しめる」ようにルールが改定されてきてるわけですね。


 後書きに書かれていること、ほんまやなあ、と思いました。


 息子があるとき、「大きくなったらジャパンに入って、オールブラックスを倒すんだ」という壮大な夢を語った。オールブラックスとは言わずと知れた世界最強のニュージーランド代表である。しかし小学校低学年の息子のこと、父親としても「それはすごいな、がんばれ」と笑って答えた。
 そのおよそ半年後、ワールドカップが開かれジャパンが南アフリカに勝利した。そのたった1勝で、「大きくなったらジャパンに入って、オールブラックスを倒す」という息子の一言は、違う意味のものになったのだと思う。
 いくら親ばかとは言え、それは息子個人のことを言っているのではない。ジャパンが南アフリカに勝利する前、日本中のラグビー関係者にとって「ジャパンがオールブラックスに勝つ」ということは、絶対に不可能とは言えないまでも、少年が「宇宙飛行士になって火星に立ってみたい」というほど壮大な夢だったと思う。だが、ジャパンが南アフリカに勝ったその後では、「宇宙飛行士になって、地球を宇宙から見てみたい」というレベルの夢に変わったのではないだろうか。宇宙飛行士となることは決して簡単なことではないが、努力と幸運の末には実現できる夢であるし、その夢をかなえた日本人は現実にいる。

 2015年9月19日、著者は泣いてはったそうです。


posted by kingstone at 23:09| Comment(2) | TrackBack(0) | ラグビー・スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月31日

『自分たちのプレースタイルで戦うんだ』と自信を持つ(エディー・ジョーンズ)




 この本からはこれが最後になります。


「日本代表が成功するためには、選手たちが『自分たちのプレースタイルで戦うんだ』と自信を持つことです。ラグビーではフレキシブルに対応することが求められますが、ボールを保持するスタイルが十分に通用する、そう信じることが大事でしょう。それを基にして、ジヤパンらしいオリジナリティあふれるラグビーを創造していかなければならない」


 ここで言う「ボールを保持するスタイル」というのは、


で紹介した

「パスとキックの比率。これが世界のラグビーを読み解くカギです。ワールドカップに参加する世界のチームであれば、4回バスをしたら、1回はキック、というのが一般的な比率です。ところが、ジャパンの場合は違います」
「11対1。パスが11回に対して、キックが1回。これがジャパンに最も適した比率だというのが私の結論です。世界の常識に照らし合わせたら、これは尋常ではありません。しかし、この数字がジャパンには合っている」

ですね。

 この本は、2015年ワールドカップ以前の2015年8月30日に出版されています。

 で、もちろん、その他のハードワークとあいまって、このスタイルで、9月20日、南アフリカに劇的な勝利をあげるわけです。

 しかも、最後のペナルティーでキックを指示したエディー・ジョーンズコーチに対して、キャプテン、リーチ・マイケルはスクラムを選んで・・・

 何かこのあたりは、


の中の

「みなの反対は君の最大の勝利じゃないか」

というセリフを思い出させます。まあ、「みな」じゃなくキャプテンの判断ですが・・・


 さて、ラグビー日本代表のヘッドコーチはエディーさんからジェイミー・ジョセフさんに変わりました。
 先日のサンデー・スポーツでは「キックを有効に使う(つまり保持は少なくなるんだろうな)」とおっしゃってました。
 どんなふうに変わるんだろうか。






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2017年01月29日

選手を迷わせず、選手に決断を促す(エディー・ジョーンズ)




 表題の言葉は、下のエディーさんの意見を要約するとこうなるかな、と思ってまとめた言葉です。


 失敗から学ばないと成長はできない。最悪なのは自分で決めるべきことを決めず、選手に任せてしまうコーチだ。
 実際、コーチの失敗を選手のせいにするケースも珍しくはない。
 試合前にコーチが多くの選択肢を示し、選手はその中のひとつのプレーを実践したにもかかわらず、結果を出せないと選手のせいにして叱責するコーチがいる。
 選手はコーチが示した選択肢の中から選んだのだから、怒られる理由が分からずに混乱してしまう。

「能力のないコーチは、オプションを提示しすぎるんです。選手に決断を促すのではなく、迷わせてしまう。混乱している選手は、傍からは懸命にプレーしていないように見えてしまうものです。それでまた、コーチに怒られる。でも、アスリートはプレーするにあたって100%全力を尽くすものです。それが100%に見えないときにはふたつの理由しかありません。フィジカル面で疲労が起ぎているか、メンタル面で混乱しているかのどちらかです」


 この点では、私は、う〜〜ん、う〜〜ん、と悩んでしまいます。

 私がスタッフさんを悩ませることがあるらしい。
「『こうしたらいい』と言ってくれたらいいのに言ってくれない」
「『俺はこうした』という言い方をする」

 もちろん、心当たりありまくりです。

「こうしたらいい」というのは、もちろん基本的な視覚支援や、音声言語で話しすぎない、とかはもういつも同じことを繰り返し言っています。しかし、それは「フォーマット」であって「コンテンツ」では無いんだよね。


 特に、日々、刻々と目の前の子どもは変わり、状況も変わっていくわけです。
 もし、何かトラブルというか困ったことが起きた時、あらかじめ作っておいた絵カードが役に立つ、なんてことはほとんどありません。(もちろん無いわけではなく、ある意味、それで対応できることも多いのだけど、本当にたいへんな時には無力なこと、あるいは場に合わないことが多いです)

 また「褒める」内容だって、日々、刻々と変わっていく。

 だから、私はコミュメモに即興でいろいろ書いて見せることが多い。
 その内容は、その時々によって変わってくるから、自分で考えてもらうしかない。

 いちがいに「こうしたらいい」とは中身までは言えないわけです。
 ただ「描いて・書いて見せる(指示する、ではなく、コミュニケーションする)といい」というのは常々言ってますが。


 また、「俺はこうした」の場合、それにくっつけて「俺のマネはするな」まで言ってしまうもんなあ・・・
 確かにそう言われても困るというのはよく理解できる。

 例えばね、
「まずは黙って何もしないで見ておいて」
次に
「どうしていいかわからないようだったら絵カード(文字つき)を見せて(お子さんによっては声かけもあり)」
次に
「指さして」
次に場合によっては
「ちょんと押して(あるいは引っ張って。これは方向づけるだけ)」

 とかまではお願いするけど、それ以上の
「強く押す」「強く引く」とかの場合、それが必要な状況になったら私が出ていく。
で、その子との関係性とかも考えながら、力も加減しているんだけど、それは外からは見えないし、体感できるもんではないから、下手にマネすると危険だから「マネしないでね」になるんだけどね。そして関係性というのはスタッフ一人ひとりでも違うし・・・

 あと、私がその時「どんなことを感じ、考えながらやっているか」も説明はしてきてるけど(例えば「なんでこのお子さんをこの状態にしてきてるんだ」という悔しさとか・・・)それもわかりにくいもんだろうし。

 そして、そういうのは一時的なもので、私が出ていくことができるだけ必要無いようにしていくのね。


 しかし、う〜〜ん、特に「こうしろと言わない」という部分は、判断し、決断するくせをつけて頂きたい、という意図もあるのだけど、難しすぎるのかな・・・

 あっと、ただ、私、スタッフさんの失敗を怒ることは少ないと思うのだけど。

 しかし、スタッフさんが迷ってパフォーマンスを下げるなら、私の責任だな。


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2017年01月26日

自分が所属しているチームで絶対に勝ちたいと思っていること(エディー・ジョーンズ)




リーダーになるべき選手の条件

・自分が所属しているチームで絶対に勝ちたいと思っていること
・懸命に練習すること
・他の選手にポジティブな影響力を及ぼし、責任を持たせられること


を挙げてはります。

 そして、その後のところで

「もちろん私も失敗はします。でも、コーチとしては失敗も受け止めなければなりません。『なぜ、失敗をしてしまったのだろう?』と自分をしっかり見直す必要があります。人生でもっとも学べるのは、失敗したときですよ。そこで責任転嫁してしまうと、その失敗から学ぶことは難しくなります」


というように、「人に責任を持たせる」と同時に、「失敗は自分の責任」とすることの大事さを言ってはります。

 ほんまそうだと思います。

 私のやってる仕事だと「絶対に勝ちたい」の「勝つ」ってのはどういうことになるのかな?
 やっぱり、子どもたちが楽になり、自分の要望が表現でき、交渉(コミュニケーション)できるようになることかな。


posted by kingstone at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ラグビー・スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月20日

残りの多くの部員は勉強をしっかりとするべきです(エディー・ジョーンズ)





「大学に限らず、日本のラグビー界の問題点は、高校の段階から勉強を諦めてしまうことです。強豪校でラグビー選手になるためには、なかなかきちんとした勉強の時間が取れない。それなのに、ラグビーでもしっかりしたコーチングが受けられないので、結局は何も残らなくなってしまいます」

 部員の数が多いことも、適切なコーチングを受けられない理由になっている。

「日本のトップレベルの大学にはラグビー部員が100人から150人程度いますよね。実際にラグビーで生きていけるのはその中の20人程度にしか過ぎません。残りの多くの部員は勉強をしっかりとするべきです。そして、残りの時間をラグビーに費やせばいい」

 そうなると、ラグビー部を運営するにあたって、適正な人数というものが重要になってくる。

「エリートのグループでも、最大で40人が限界でしょう。仮に部員が140人いるとしたら、他の100人についてはフィットネスのトレーニングに取り組み、ラグビーを楽しみ、勉強もするというスタイルに変えた方がいいのではないでしょうか。部員数が多すぎては、満足に練習も出来ません」


 これは耳が痛い・・・
 高校の強豪校で100人前後部員のいるところも多いかも。
 大学だってそんなもんかな。

 って、まあ、私も「部活命」「勉強は諦めてます」という高校生がいたっていいとは思っているのだけど・・・

 まあ、でも、そうであればなおさら部活でも「いいコーチング」が受けられないといけないわな。

 「エリートのグループでも、最大40人」

 なるほどなあ。
 多けりゃたくさんの人に指導を届けられるというもんではないもんなあ・・・
 う〜〜ん、う〜〜ん。




posted by kingstone at 22:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ラグビー・スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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