私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2023年05月18日

『逆資本論』井上純一著




 いつもながらわかりやすかったです。

 気候変動に関する議論の概観、国債についての考え方、選挙や市民運動についての意見、ふむふむと納得しながら読みました。

 井上さんのお勧めする、気候変動に関する NGO、NPO 、公益財団。(なぜお勧めするかというと、善意の学生をカルトに引き込むのに気候変動を使おうとしている宗教団体があるから、と)


(WWF ってなんか見たことある名前だな、と思ったら、生き物関連のところで、そこから環境問題につながるんだな)





ーーーー ネタバレ ーーーー

 気候変動や、日本の財政政策について、ほとんど絶望的な状況なのだけど、マルクスに解決のヒントがあるのではないか、と。

 マルクスの、経済的な解決策、マルクスの思想によったとする政治体制は全て失敗した。

 しかし、そこで唯一解決策の参考となるのは、マルクスの

・現状への怒り
・市民運動(万国のプロレタリアート団結せよ、みたいな(でもこれは資本論じゃないよな?))

だと言うわけです。(しかし市民運動も腐敗するというリアルなことも述べてはる)で、絶望するのではなく、一歩一歩進んでいくことが大事だよ、という話。

 「現状への怒り」

 私の人生の後半は、目の前の自閉症のある子どもたちが理不尽な目にあっている、という怒りからだし、泉明石元市長の活動の原動力はご自分の弟さんと一緒に味わって来た世の中の対応への怒りからであるらしいし、結構「怒り」って原動力になるものだと思います。

 でも、どこかでそれを昇華させないといけないんだろうな、と思いつつまだくすぶってるな。

 そういや今日(2023年5月18日深夜(あるいは19日未明)1:25〜2:25)泉さんのドキュメンタリーがあるみたいで、解説を読むと周囲の方からボロクソに言われてるところもあるみたいで、録画して見てみようっと。

 「市民運動の大切さ」

 市民運動というか、仲間づくりは大切だよね。

 もちろん選挙への参加(政治家を変える、あるいは政治家になる)ことの大事さも書いてはります。

 しかし、上記2つ、別にマルクスでなくても、それ以前からでもいろいろあったとは思いました。



posted by kingstone at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月13日

「がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか」井上純一著




 最初は保育士さんの問題から。

 これ、保育士さんの年収の平均が、公務員である公立保育所の保育士を除くと 3421000円、全職種の平均年収は4912000円とのことですが・・・

 ネットで時々話題になる10年選手の保育士さんとか、めちゃくちゃ低かったりするけれどなあ。

 まあ、極端なほうが話題になる、というのはあるだろうけれど。

 そして、全職種だって、491万円って、私の周囲を見渡せば、そうとう高い年収になると思うのだけど。

 中央値か平均値か、という問題(全部並べた真ん中のほうが金額が低い)もあるけれど、なんか保育士さんも全職種も実際の金額と違うんじゃないかなあ、という気がして仕方ないのですが。まあ、保育士さんが全職種と比べて150万円も低い、というところはよくわかるけれど。

 しかし、福祉職だと、私の周囲を見回すと「正規の公務員」以外だと、この保育士さんたちと同じかもっと低くなるような気がする。

 で、保育士さんのほうの対策として最終的に提案されているのが、「子ども手当」の増額なのですが、今でも減額されていても続いてるって?

 ひょっとして名前が変わってる?


 最後の章で紹介されていたピケティさんによる分類

 「バラモン左翼」と「ビジネスエリート右翼」

 で、どちらも国民の大多数から遊離している、ってのめちゃわかるわ。


 あと、高橋是清さんの伝記、また読んでみようと思った。



posted by kingstone at 17:41| Comment(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月18日

会社を解散します(じんぶな〜の kingstone として仕事は続けます)



 2017年5月に「合同会社KS」を起ち上げましたが、2021年2月末で解散することにしました。

理由

1.会社でないとできない仕事があるかと思いましたが、仕事の依頼はすべて私個人への信頼に基づくものだった

2.合同会社にしていると、法人住民税が県と市で、赤字でも計 75000 円かかる


2017年から2019年にかけて、会社としては赤字だったのですが、毎年ちょうど 75000 円くらいでした(笑)

2020年はしゃれにならない額の赤字になりましたが、これは持続化給付金でぴったりおさまりました。(税金を最後に払っても、何とか資本金内ですみそうです)

仕事は、じんぶな〜のkingstoneとしてフリーランスというのか、個人事業主としては続けていきますが、その収支は今後個人の確定申告でやっていこうと思っています。

会社をやって良かったこと

1.お金の出入りの見通しをもてた

 私の先輩でも、退職後いろいろな社会的活動をしておられたけれど、お金が出ていくのにびびられて、全ての活動をやめられた方がおられました。私も活動しようとするといろいろなお金が出ていくので怖い部分もありましたが、会社の帳簿をつけなきゃ仕方ないのでつけることで、入ってくるお金、出ていくお金、ストックされているお金とかがよくわかり、それほどびびらなくてもいいのだ、という見通しをつけることができました。

2.商売、経営ってむつかしいということが少しはわかった

 何より「給料日」の捉え方が雇われる立場と180度変わる、という体験は面白かったです。

なお、社員は私と妻だったのですが、妻の意見としては

・(私が会社の会計をしていたので)確定申告がめちゃ楽だった

とのことでした。


 現在、ネットで「解散の仕方」を書いたページを参考に計画を立てていますが、書類を揃え、手続きをするのが結構たいへんですね。

 何とか3月いっぱいで手続きを終えたいと思っています。












posted by kingstone at 19:40| Comment(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月30日

経済で読み解く日本史 室町・戦国時代 上念司著




 内容はめちゃ面白いのだけど、ほんと、急にヘイト文がが挿入されてくるのはかなんなあ・・・

 と思ったら、巻末の広告を見たら出版元の飛鳥新社がそちらの本をたくさ出している所なのね・・・

 序に代えて、でこんなことが書いてあります。

【経済の掟】(例)
・お金をたくさん刷れば必ずインフレが起こる
・お金の量が減ればデフレになる
・デフレになるときは自国通貨高になる

(これ、今(2020年、8月28日以降)、安倍総理の辞任により、市場ではデフレが加速すると予測され、円高になっている、の説明になるのかな?)

その他の説明もあるまとめ

景気をよくするには、の説明

「借金をしてまで商売をするようなリスク選好的な人をサポートしなければなりません。なぜなら、商売は何が正解かわかりませんから人々がチャレンジして、生き残ったものを暫定的な正解とするしかないからです」

 これって、大学などの研究に対するお金を

・バラまくのがいいのか
・選択と集中することがいいのか

の論争と同じやな。
で、「選択と集中」にすると結果的にはまずくなる、という話。

で、この本は室町時代について書かれていますが、それ以前のことはこのあたりに書かれていますね。

で、日本ではまともに流通する貨幣は江戸時代の「慶長小判」からとのこと。(秀吉の「天正菱大判」はあまり流通しなかったみたい。それ以前に日本で鋳造された貨幣もほとんど流通しなかったし)

それ以前は基本的に中国から輸入された「宋銭」や「明銭」を使っていた。

なぜ輸入したのか。鎌倉時代は

中国で銅銭1貫文 = 0.5石 中国の1石は67リットル
日本で銅銭1貫文 = 2石 日本の1石は112.9リットル
225.8 / 33.5 = 6.74

つまり輸入すれば価値がほぼ7倍になる。
       
貨幣が少ないので、みんなが欲しがるから。(デフレ期待)

明は、鈔という紙幣を出した。その後経済成長にはいいくらいのインフレ率だったが、官僚はインフレによって紙幣の価値が下がるので、価値を維持しようと紙幣の回収(つまり増税)を図る。それにより景気が悪くなる。通貨は必要なので、銅銭も輸出が減る。日本は以前よりデフレになる。

 比叡山の僧侶がお金を貸し、その儲けがあったのは知っていましたが、比叡山の経営は荘園と金融(金貸し)で成り立っていたと。

 で、栄西は宋に入っているが、当時の禅僧は語学ができ、つまり貿易にも携わる。もともと禅僧は寺の組織的運営にはたけている。禅寺は「東班衆(事務部門)」「西班衆(教学部門)」に分かれていて、経営に長けた東班衆出身僧は、他宗や荘園領主からもひっぱりだこだった。

1323年(鎌倉時代末期)に沈んだ新安沖海底沈没船には東福寺(禅宗)の僧侶も乗っていた。

五山が鎌倉・室町時代に栄えたが、これは貿易によって大きな利益を得た五山が幕府に献金(?)し、逆に幕府から庇護を受けるという関係があってこそ。

京都五山(禅宗) 別格寺たる南禅寺を筆頭に、天竜寺、相国寺、建仁寺、東福寺、万寿寺

本願寺

比叡山、禅宗のどちらからも迫害され、蓮如も点々と移動していったが「寺内町」の仕組みができ、繁栄していく。これは寺の周りに商人が集まり、自由な取引によって繁栄し、寺に寄付金が集まる仕組み。(今までにない新しい仕組み)

 また一向一揆で、いろいろなところで実力を見せ始めるが、本願寺のコントロールはききにくくなる部分もあった。

日蓮宗
 日親から京都の町衆の間に広がった。
 当時、京都の治安は悪く、自警団の活動もしていた。
 それが法華一揆となっていく。
 一向一揆への対抗の意味も大きくなる。
 
 1536 比叡山・六角連合の前に敗れる。


応仁の乱 で五山も焼き尽くされ、力を失っていく。

(で、この本の後になるけれど、比叡山も石山本願寺も織田信長に潰されるわけで、戦国末期に兵力となる宗教勢力は無くなる)
posted by kingstone at 13:27| Comment(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月02日

経済で読み解く日本史 大正・昭和時代 上念司著







の続刊になります。

明治時代編にも書かれていましたが、書かれていることは要するに

1.金本位制は、通貨を金の現在量より増やせないので、どんどん新しい鉱山が見つかるのでなければ、デフレ不況となる。
2.生活が苦しくなれば過激思想に魅力を感じる人が増える

ということかな。

つまり経済成長をすることが難しくなる。

まあ、もともとは金や金貨ができたことで、いろいろな地域の人が一律の基準をもち、商売をすることができるようになったのだけど、経済がある程度成長してくると、金本位制下では不況が続いてしまう、ということになる。

でも、世界中の人が金に信頼を置いており、その前提で経済が動いていたので仕方のない面があったのだろうな。
で、日本史上に起こったことを通貨供給量で説明していきはって、とても興味深いです。

しかし、「植民地にはインフラを整備するなど良いことをした。だからリターンを得るのも当然。搾取と言われる筋合いはない」というご意見には、首を傾げざるをえません。

いや「インフラを整備した」ことが事実だとして、しかし相手の生殺与奪の権を握っておいて、「インフラを整備したのだからありがたく思え」と言えるのかな?搾取というのとは違うかもしれないけれど。

いわば相手にピストルを突きつけながら「あなたのことを思って言ってるのだから、私の言う通りしなさいよ」と言ってるわけだから。

まあ、経済に関わっている人や、儲けようとして働きに行った人たちは、自分たちが相手にピストルを突きつけている、ということには無自覚だった可能性は高いと思いますが。

上念さん自身が紹介されている、1921年に出版されたピグーの「戦争の政治経済学」に書かれた、戦争の経済的な原因

1)支配への欲求と利益への欲求
2)製造業者・貿易商・金融業者による膨張政策への支持、つまり政治的帝国主義の後押し
3)兵器製造業の利益追求

この1)の「支配への欲求」っていう部分はすごく神経質に考えておかないといけないのじゃないかな。

1816 イギリス金本位制に
1871 日本が法律上は金本位制になったが準備高が少なく金流出が続く
1897 日本が実質的に金本位制に
1900 アメリカが金本位制に
1914 第一次世界大戦により各国が金本位制度から離脱
1919 アメリカが金本位制度に復帰
1929 大恐慌
1930 日本(井上準之助)金本位制に復帰
1931 イギリス、日本が金本位制を離脱
1933 アメリカが金本位制を離脱
1937 フランスが金本位制を離脱
1945頃より アメリカドルが金と結びつき基軸通貨となる(ブレトン・ウッズ体制)
    他国は対ドル固定相場?
1971 アメリカがドルと金の兌換停止(ニクソンショック)
1978 先進国における金本位制は完全に終焉

その後は各国(あるいはEU)が管理通貨を発行し、完全変動相場制に移行。


井上準之助大蔵大臣が1930年に金本位制に復帰したが、1929年のニューヨーク市場の大暴落から1931年オーストリア銀行の破綻から始まり、ドイツ、イギリスそして全世界に波及していった。井上は金本位制を維持しようとしたが、三井銀行は円売りドル買いを行っていたことが発覚(円を売れば、その円で金を買われれば金の準備高は減る)。しかし、これは経済的にみれば合理的な行動。間違っているのは井上の政策。しかし財閥が悪者にされた。

1932 高橋是清は日銀の買いオペ(市場に通貨供給)を実施。
    昭和恐慌から復興。
1935 高橋是清は経済が復活したという認識のもと引き締めをしようとした。
1936 2.26事件。高橋是清暗殺。
    後を継いだ馬場^一は買いオペを続行し、軍事費につぎ込んだ。

またその他の政策も相まって第二次世界大戦、太平洋戦争になだれこんでいく。

posted by kingstone at 13:28| Comment(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする