私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2020年04月02日

経済で読み解く日本史 大正・昭和時代 上念司著







の続刊になります。

明治時代編にも書かれていましたが、書かれていることは要するに

1.金本位制は、通貨を金の現在量より増やせないので、どんどん新しい鉱山が見つかるのでなければ、デフレ不況となる。
2.生活が苦しくなれば過激思想に魅力を感じる人が増える

ということかな。

つまり経済成長をすることが難しくなる。

まあ、もともとは金や金貨ができたことで、いろいろな地域の人が一律の基準をもち、商売をすることができるようになったのだけど、経済がある程度成長してくると、金本位制下では不況が続いてしまう、ということになる。

でも、世界中の人が金に信頼を置いており、その前提で経済が動いていたので仕方のない面があったのだろうな。
で、日本史上に起こったことを通貨供給量で説明していきはって、とても興味深いです。

しかし、「植民地にはインフラを整備するなど良いことをした。だからリターンを得るのも当然。搾取と言われる筋合いはない」というご意見には、首を傾げざるをえません。

いや「インフラを整備した」ことが事実だとして、しかし相手の生殺与奪の権を握っておいて、「インフラを整備したのだからありがたく思え」と言えるのかな?搾取というのとは違うかもしれないけれど。

いわば相手にピストルを突きつけながら「あなたのことを思って言ってるのだから、私の言う通りしなさいよ」と言ってるわけだから。

まあ、経済に関わっている人や、儲けようとして働きに行った人たちは、自分たちが相手にピストルを突きつけている、ということには無自覚だった可能性は高いと思いますが。

上念さん自身が紹介されている、1921年に出版されたピグーの「戦争の政治経済学」に書かれた、戦争の経済的な原因

1)支配への欲求と利益への欲求
2)製造業者・貿易商・金融業者による膨張政策への支持、つまり政治的帝国主義の後押し
3)兵器製造業の利益追求

この1)の「支配への欲求」っていう部分はすごく神経質に考えておかないといけないのじゃないかな。

1816 イギリス金本位制に
1871 日本が法律上は金本位制になったが準備高が少なく金流出が続く
1897 日本が実質的に金本位制に
1900 アメリカが金本位制に
1914 第一次世界大戦により各国が金本位制度から離脱
1919 アメリカが金本位制度に復帰
1929 大恐慌
1930 日本(井上準之助)金本位制に復帰
1931 イギリス、日本が金本位制を離脱
1933 アメリカが金本位制を離脱
1937 フランスが金本位制を離脱
1945頃より アメリカドルが金と結びつき基軸通貨となる(ブレトン・ウッズ体制)
    他国は対ドル固定相場?
1971 アメリカがドルと金の兌換停止(ニクソンショック)
1978 先進国における金本位制は完全に終焉

その後は各国(あるいはEU)が管理通貨を発行し、完全変動相場制に移行。


井上準之助大蔵大臣が1930年に金本位制に復帰したが、1929年のニューヨーク市場の大暴落から1931年オーストリア銀行の破綻から始まり、ドイツ、イギリスそして全世界に波及していった。井上は金本位制を維持しようとしたが、三井銀行は円売りドル買いを行っていたことが発覚(円を売れば、その円で金を買われれば金の準備高は減る)。しかし、これは経済的にみれば合理的な行動。間違っているのは井上の政策。しかし財閥が悪者にされた。

1932 高橋是清は日銀の買いオペ(市場に通貨供給)を実施。
    昭和恐慌から復興。
1935 高橋是清は経済が復活したという認識のもと引き締めをしようとした。
1936 2.26事件。高橋是清暗殺。
    後を継いだ馬場^一は買いオペを続行し、軍事費につぎ込んだ。

またその他の政策も相まって第二次世界大戦、太平洋戦争になだれこんでいく。

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2020年03月28日

みんなにお金を配ったら ベーシックインカムは世界でどう議論されているか? アニー・ローリー著




著者のTwitterアカウント
Annie Lowrey @AnnieLowrey

労働が奪われることについて

「少なからぬ人が労働からドロップアウトしている」

AI が仕事を奪う。

自動運転車は運転手の仕事を奪う。
発明や発展と雇用破壊はいつもやってきた。

19世紀はじめ ラッダイト運動(織機の破壊)
1950年代のデトロイト(製造技術の進歩)
2020年までのラストベルト(製造技術の進歩)

しかし、過去は新しい仕事が出てきたのでは無かったか?
ところが、AIの場合、新しい雇用が創出されないのが問題だ、という説がある。
あるいは雇用破壊が急激すぎる。
UBIは多くの人がおぼれ死んでいくのを防ぐ政策になるのではないか。

UBIについてはアメリカでは多くの人が賛意を示し、リチャード・ニクソン大統領(共和党!?)もそうだったんだって。
しかし複数の実験で離婚率が上がったので見送られたと。
「離婚は悪」という価値観によるものだな。
でもDVやモラハラを受けているが、経済的理由で離婚できない、という状況だったのが、離婚できる、に変わるなら、それはいいことじゃんね。

2016年
 米で950万人が年間最低27週は就労しているが、貧困線を下まわり、極貧または極貧に限りなく近い状態で中間層に浮上する目処がつかない。
ここ40年間、労働者の所得は下がり、富裕層、投資家、企業の得る所得が増加する、という傾向が続いている。

1)グローバリゼーション(製造業の雇用喪失)
2)労働組合組織率の低下
3)最低賃金の価値の低下(物価に賃金が追いついていない)
4)ひとり勝ち(独占)
5)企業が「主軸的能力(コア・コンピテンシー)」以外を外注(安定した雇用の減少)

ギグエコノミー ウーバーなどの新しい働き方
ギグ(案件ごとに動く)
(保障が無く、ならせば低賃金)
会社は融通性、自律性を強調するが、「仕事をさせられている」状態になることも

ベーシックインカム
・自分の人生を自分でハンドルを握ることがしやすくなる
・条件の悪い仕事をしなくてもすむ
・貧困地域に「学校」「靴」などを寄付する例もあるが、寄付された方には必要無い場合も多い。お金ならその人が考えて、「必要」と思うことに使える。

失業期間が長くなると採用されることが少なくなる
頑張って面接を受けても、「何かがあるのだろう」と思われ、採用されない。



UBIに対する批判と、似たようなことをやった結果

UBIに対する批判

・働かないことを許容する、もしくは推奨する。働くインセンティブが失われる。

アメリカは自己責任論の国。しかしそれが世界標準というわけではない。

ピュー研究所が2014年に実施した調査でも、 「人生における成功は、自分にはコントロールできない力によっておおむね決定される」という意見をアメリカ人の大半は否定し、ヨーロッパ人の大半は肯定していた。ハーバード大学の産済学者アルベルト・アレシナとMITの経済学者ジョージ=マリオス・アンジェレトスの共著論文は、「アメリカ人は、貧困は間違った選択もしく努力不足が原因であると信じている。ヨーロッパ人は、貧困とは回避が難しい罠であると見ている」と考察した。「アメリカ人は富と成功のことを、個人の才能、努力、起業家精神の結果だと受け止める。ヨーロッパ人は幸運か、汚職か、人脈によるところが大きいとみなす」

リサーチの結果

・それほど労働市場に影響しない
・働かなかったり、労働時間が短くなる場合もほとんどの場合
・育児
・教育を受ける
など社会的にメリットのある理由での場合が多い


スピーナムランド制度は、イギリス・バークシャー州スピーナムランド(en:Speenhamland, Berkshire)において1795年5月に決議された貧困補助制度である。貧困層はパンの値段と家族の人数に応じた援助を受け取ると定められた。
評価としては「失敗」とされているが、データの取扱を間違ってるのでは、ということも言われている。

一説によると一般的に、統計数値が経済に対するイノベーションの効果を把握できていない。

石油や食料に対する補助を打ち切り、直接お金を渡すようにした。一部「物乞いを育てる」という批判もあった。
イランの全経済算出の6.5%。結果としてわかったこと
・貧困軽減
・不平等緩和
・労働市場からの大量退出は無かった
・サービスセクター(サービス業?)の労働時間は伸びた

チェロキー族の東部集団
ハラス社(ラスベガスのホテルで知られる)が運営するカジノを2つ所有している。
カジノの収益で、部族メンバーに年間4000ドルから6000ドル給付している。(40万円〜60万円程度)
給付を受けている人々の働き方に大きな影響は見られなかった。

アラスカ(石油資源の売却益から配当される。PFD(Permanent Fund Dividend))
州内に住む、囚人と有罪判決を受けた者を除く大人も子どもも全員に1000ドルから2000ドル(10万円から20万円)の間の金額が年に1回支給される。(4人家族なら40万円から80万円の間になる)
これにより住民の3%が貧困線から浮上している。

働かなくなる例(額が大きくなりすぎた場合)

サウジアラビアの王族

ミネソタ州のシャコピー・メデワカントン・スー族
カジノからの配当が大きい
2012年には毎月84000ドル(毎月840万円!!)
そりゃ働く気、無くすわ。


 あと、個別のホームレスの方、ホームレスに落ちかける人ような状態の人のエピソードなどがあり、アメリカでも支援を受けるにはたくさんの書類を書かないといけなかったり、実質人種差別(白人は通りやすく、黒人は通りにくい)もあることが書かれている。

ミーンズテスト 給付を受ける資格があるかどうかを調べること。年収が一定額より低いとか。
メディケイド(低所得者向け医療扶助)
補助的栄養支援プログラム(SNAP。旧フードスタンプ)
住宅補助

アメリカでも他の国でも中・低所得層は月1000ドル以上を何らかの形で政府から支給されている。それをUBIに変えることに意味があるのか?

オルティス一家の事例

ジョセファ・オルティス(母)
ファストフード店とレストランを掛け持ち(その他もうひとつ)
時給7ドル25セント、7ドル75セント、10ドルの仕事を掛け持ちしてる。
ルイス・オルティス(父)療養中
長女 ファストフード店でアルバイト
次女 ファストフード店でアルバイト
家賃550ドル
時給7.25ドルの仕事なら76時間分。
フルタイム10日分。
学習して上の生活を目指そうにも、学習の時間がとれない。



 著者は毎月1000ドルの給付を念頭に置いておられる。

 私自身は、現在月10万円ほどの年金(ちょうど上記と同じくらいの額)があり、そのおかげで安心してあまり儲からない起業もできている。

 ただ、人によっていろいろな条件があるだろうし、一律分配は5万円とかで(それでも4人家族なら20万円になる)、障害年金は残す、などと組み合わすといいんじゃないだろうか?でもそれだと「一律分配し、他の助成制度を無くす(それによって制度維持にかかる書類作りなどの手間や人件費を削減)」というのに反してしまうのかな?






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2020年02月17日

経済政策で人は死ぬか? デヴィッド・スタックラー & サンジェイ・バス著




ギリシアは自殺率の低い国だった。
2007年以降自殺が急増、2012年には2倍になった。

第1章 ニューディールは人々の命を救ったか

英国のマカドール家の例 まるで映画「私はダニエル・ブレイク」そのまま。

1929 大恐慌
1932 フォード大虐殺
1933 ルーズベルトが大統領に
    就任後100日間に矢継ぎ早に法案を作った

 Wikipedia によると「高橋是清の政策と多くの部分で同じ」とのこと。

 しかし、州によって取り組む姿勢が違ったので、自然実験となった。

大恐慌で死亡率は低下!!
・交通事故が減った
・ただし自殺は増えた

ニューディールに積極的だった州
・伝染性疾患による死亡→減った
・小児死亡率→減った
・自殺率→減った


ロシア(ソ連崩壊後)

1985 ゴルバチョフソ連の指導者となる
1991.8 クーデター
     エリツィンが鎮圧に活躍
1991.12 エリツィンがロシア初代大統領となる
     市場経済の導入が急激に行われる
2000 プーチンが大統領となる

ミルトン・フリードマンはじめ多くの経済学者がショック療法的に民営化が最善と言った。(後にフリードマンは「間違いだった」と認めた)
ロシアの人も急激な民営化が魅力的に思えた。
それが500日計画となる。

IMFを含む国際融資団からの226億ドルの緊急融資を受けた
ジョゼフ・スティグリッツとその周囲は斬新的な移行を主張した。

結果
・1990年代を通じて働き盛り世代の男性の死亡率の激増
 (高い失業率と、それに伴う過剰な飲酒)

斬新的改革をしたポーランドなど東欧諸国は失業率が上がらなかった。
ベラルーシは改革まではロシアと同じような死亡率だったが、急激な移行をしなかったので死亡率は上がらなかった。


アジア

1997 アジア通貨危機

タイ IMF勧告を受け入れた国
   HIV対策予算が削られ患者激増

マレーシアはIMFの勧告に従わず、独自路線をとったため、通貨・金融危機の影響を最低限にできた。
HIVも激増しなかった。

韓国はIMFの勧告を丸呑みにはしなかった。
これ、映画「国家が破産する日」の時期の話


アイスランド

人口約30万人
(ということは、明石市とか神戸市の1つの区、例えば垂水区と同じ人口規模)
リーマンショック(2008)以前は、金融立国を目指し、銀行は世界の富裕層のお金を集め、それを増やすために金利は高いが危険(当時は危険と思われていなかったのだろうけど)な商品に投資していた。

しかしリーマンショックで、恐慌状態に。

IMFの融資を受けたが、政策に関しては国民投票を行った。その結果

・銀行救済にはノー
・緊縮策にもノー
 (でもこれでIMFがよく認めたな・・・)

社会保護にお金を使った。
本来、家を失うはずの人たちに住宅価格の110%を超える部分について債務を免除し、低所得者には助成金を出し、家を失わなくてすむようにした。
  ↓
ホームレスさんが多数出てくれば、その対策にどれだけのお金を使い、さらにご本ににも、対応する人にも不満が残る、という誰も得をしない結果になったろうしな。
幸福度は高いまま

映画「たちあがる女」 ハルドラ・ゲイルハルズドッティル主演

 この映画はどう評価していいのかよくわからないところがあるのですが、コミュニティ感はあったな。
 それから「君のお金はどこに消えるのか」のアイスランドのことについて書いてます。

ギリシア

IMFの融資を受け、勧告を受け入れた
しかし融資は銀行を救済し、諸外国の富裕層が損せずにすんだだけ。
緊縮財政によってヘロインの蔓延、注射器の使い回しによるHIV激増。

アメリカ

 オバマ・ケアで低所得者も医療が受けられるようになった。
 (しかしトランプがやめてしまったんだよな・・・)

2010年の医療費の対GDP比
イギリス(NHS解体前) 8%
ドイツ  10.5%
フランス 11.2%
アメリカ 16%
日本はドイツ、フランスより低い

つまりアメリカはコストパフォーマンスがすごく悪い、という言い方ができる


不況で失業が出たとしても、再就職に専任の係員をつけるなど、将来への希望が持てる政策をとれば自殺率を増やさずにすむ。



巻末、「注」が62Pもあります。


posted by kingstone at 22:39| Comment(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月23日

経済で読み解く日本史 明治時代1868〜1912 上念司著





金本位制について

金本位制  通貨の裏付けとして一定の金との交換を約束
管理通貨制 政府や中央銀行の信用によって通貨を発行する。
      (金などとの交換比率はその時々で変化)

19世紀に欧米の貿易取引量の増加。
そのため金本位制がおおいに役立った。

1844 英 金本位制確立
世界の金産出量は1840〜1850年代半ばまで増えていた
米・豪のゴールドラッシュ

1873 プロイセン  金本位制に
1876 仏  金本位制に
1870年代 その他欧米諸国も金本位制に
1897 日・露 金本位制に
1900 米 金本位制に
1850からしばらくの間、新しい金鉱山は発見されなかった。

金本位性だと取引量が多くなってもおいそれと通貨量を増やすことができない。
必ず金の裏付けが必要だから。
通貨量を増やすことができるのは、金の準備ができた時のみ。
また全世界的に見ると、金の産出量はおいそれと増えないので、金本位制の国を合わせた通過量は一定となり、通貨量も増やせず、基本的にデフレにふれる。
そのため恐慌が起きがちで、世界大戦の遠因にもなった。

19世紀後半のヴィクトリア均衡。
デフレによる失業、長時間労働、児童労働。
この頃のことについて書かれているのが

「イギリスにおける労働者階級の状態 19世紀のロンドンとマンチェスター」エンゲルス著


それをマルクスは「資本主義の限界」としたのだが、上念氏曰く、「政策当局の失敗。判断ミス(デフレ、通貨量の不足)」
1886 南アフリカで金鉱発見
1896 カナダで金鉱発見
金の抽出率を高める「青化法」の発見
これらにより、革命によらずともデフレ不況が終息していった。
明治時代の日本にとってもラッキーだった。



明治維新は下級とはいえ士族が幕府を倒したのに、士族を失業させたという意味ですごい。で、最終的にどのくらいのお金をもらって放り出されたのだろう?
大名はかなりおいしい目をしたよう。なんせ藩の経済は青息吐息だったのに、多額のお金を貰えたのだから。
藩への貸付は棒引きにされてしまい、「大名貸し」をしていた金融業者は潰れた。ちなみに三井家は「大名貸し」の危険性に気づき、1637年にやめている。(すごい!江戸初期じゃん)

1871年(明治4年)の段階で、秩禄の支出額は財政支出の38%を占め、士族以外から猛烈なバッシングを受けていた。

下級武士の年収を現在の貨幣価値に換算してみると
年収60万円(月5万円)

1873年(明治6年)大蔵省による家禄の把握ができた。
1873年(明治6年)家禄奉還制度。士族の25%がこれに応じ、一時金を受け取る。
しかしほとんどの武士は「武士の商法」ですってしまう。
1873 明治6年の政変
1874 佐賀の乱、台湾出兵
1875 江華島事件
1876 神風連の乱、秋月の乱、萩の乱
1877 西南戦争

お金が無くなると暴れるよりなくなるわなあ・・・


日露戦争戦費調達

高橋是清がイギリスで外債を発行してお金を集めた。
(いだてんのショーケンを思い出す)

これでお金が集まらなければ、戦うことができなくなる。
アーネスト・カッセルとヤコブ・シフとの協力で外債が発行できた。

また、日露戦争が終わってからも、日本軍が進んだ地点を維持するためにお金が必要になり、外債を発行した。

ロシアにはまだまだ余裕があった。そのあたりのことがわからず庶民は、賠償が少ないことに怒り、マスコミもそれを煽った。
日比谷事件からの一連の騒優。


桂ーハリマン協定

 これは、満洲にアメリカ人のハリマンも出資するという話。で、この話がつぶれたので、第二次世界大戦(というか太平洋戦争か)になったという話もある。諸説あるみたいだけど。しかしアメリカも満州に権益を持つことになり、日本が孤立する事態はましになっていたかもしれない。しかし土壇場で破棄された。賠償が少ないという文句が吹き上がっている時だけに、利益を独り占めしたい、という思惑がはたらいたのか?
 まあでも満州にもとから住んでる人を無視した話であることは確か・・・


posted by kingstone at 23:03| Comment(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月15日

父が娘に語る経済の話 ヤニス・バルファキス著




TED での講義もあります。




○なぜアボリジニはイギリス人を侵略しなかったのか。
 (なぜイギリス人はアボリジニを侵略したのか)

これは

・アボリジニはオーストラリアでそれなりに安定して暮らしていた(侵略する動機なし)
・イギリスから食い詰めた、あるいは一攫千金をねらった人たちがやってきた(侵略する動機あり)
・イギリス人は、よりすぐれた武器(火力)を持っていた
・イギリス人は、それまでに機能的な組織を作る経験があった
・アボリジニはイギリス人が(意図せず)持ち込んだ菌やウィルスに耐性が無かった

ってことじゃないかな?
 あとこの場合だと、格差社会というのも関係するか。
 イギリス人は格差社会の中で生きていて、自分が生き延びるためには他人を引きずりおろすことが必要、侵略であっても農耕地(放牧地含む)を獲得することが必要、と思っていたのじゃないかな。


「値段のつくものは人の欲しがるもの。値段のつかないものや売り物でないものは価値が無い」
  ↓
 勘違い 例。献血。
       お金と交換だと、集まりにくくなる。


お金はなぜできた?

言葉(農耕での必要性)→余剰が生まれる

余剰を倉庫へ。ここでまた記録する文字、数量を表す文字が必要になる。
それに基づいて入庫した分を返してあげる。
メソポタミアでは「硬貨3枚分の穀物を受け取った」と記録された。
硬貨は交換して使うためではなく、あくまでも記録用。
しかし、そこにあるのは現在と同じく「信用」
それは現在の仮想通貨でも同じだし、貨幣はできた最初からある意味「仮想通貨」だった。


農奴が領主(地主)の囲い込み運動を経て流出し、労働者となった。
また土地を借りての起業家(小作人?)となった。

「怒りの葡萄」は大恐慌時代のことを書いており、数十万人が飢えている時に、ジャガイモが川に捨てられたり、オレンジに石油をかけて燃やす描写がある。
(読まないといけないな)


 銀行がお金を融資する時、別に「預金者が預けたお金」を融資するわけでなく、「どこからともなく魔法のようにパッと出す」・・・そして中央銀行も。

 また金融、利子を認めるか認めないかは宗教的な問題だった。プロテスタントを牽引したのは商人や起業家だったので、当然利子を認めた。(カトリックは「ベニスの商人」みたいな感じ?イスラムは公的には認めていない)

 金持ちは、国家の介入(規制)を煙たがりつつ、国家に救ってもらおうとする。

 予言の力。「ダメになる」という予言は当たるし、「よくなる」という予言も当たる、ってことでいいのかな?
 で、みんなが「ダメになる」と考えれば不況がやってくる。

 第二次世界大戦中のドイツの捕虜収容所。

 ユダヤ人やロシア人は殺された。
 アメリカ人、カナダ人、フランス人、イギリス人などはジュネーブ条約に基づいた権利が与えられた。
 そのアメリカ人などの捕虜収容所では物物交換からタバコが貨幣として利用されるようになった。

 なお、著者の父はギリシア内戦のおり、1946年から1949年まで政治犯として収容されていた。そこでタバコが通貨になったか著者が尋ねたところ、ならなかったと。そしてみんなやってきた物は分け与えようとした、と。

「すべてを民主化しろ」VS「すべてを商品化しろ」

AI が仕事を奪うという話については、昔から「機械が仕事を奪う」とか言われていたけれど、そう単純なものじゃないと。

そういうのを考える時の著者お勧めSF映画

ターミネーター
ブレードランナー
マトリックス

どれも観ていない。また観てみよう



posted by kingstone at 01:39| Comment(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする