※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2023年04月12日

おめめどうグッズが「日常生活用具」の助成対象として認められている自治体



2024年(平成6年)4月改定

 私が今日(2023年4月12日)にざっと調べたところ、おめめどうグッズが「日常生活用具」として助成対象に認められている自治体がこのくらいありました。

また、他にもありましたら、コメントでも、Twitter ( @king1234stone )にでもお知らせ頂けるとありがたいです。

追記(2023年5月4日)

詳しく調べてくださった方がおられ、まとめてくださったので、情報を加えます。

対象:療育手帳を持っている40歳未満のかたもしくは児童発達支援サービスを利用しているかた
上限額:30000円
自己負担額は1割(世帯の所得に応じて上限額が設定されてる)

A《山形県村山市》

2023年4月に新たに導入された日常生活用具でホームページにはまだ記載されておりません。
0237-55-2111(村山市の障がい福祉課に電話して確認済み)
対象:療育手帳を持っているかたもしくは、障害児の受給者証を持っているかたで18歳未満
上限額:12000円/年
年に1回申請が必要
対象:療育手帳又は精神障害手帳を持っているかで18歳未満のかた
上限額:30000円/年
(親の収入により上限が変わる)
3年利用可

対象:療育手帳又は障害児給付サービス受給者証を所持するかた
対象:年齢制限なし
上限額:30000円/年

対象:療育手帳又は障がい福祉サービス受給者証を 所持する児童であって、 用具の使用により療育効果が見込まれるかた
18歳未満
上限額:30000円/年


平成6年度(2024年)4月1日より
※上記ページそのものは、2023年5月1日更新 のものなので、まだ反映されていないようです。

日常生活用具として64歳以下の人に対して(下の条件を見ると、療育手帳所持者のみ?)
18歳以下は手帳がなくても、サービス受給者証があれば、支給されます。
お問い合わせは原市福祉課に。


しかし、「意思疎通支援用具」なのだけど、「療育支援用具」枠が多いなあ・・・



ユーザーがはたらきかけをしている

愛知県名古屋市
大阪府堺市


なお現在認められている自治体でも、それ以前にユーザーさんのねばり強い働きかけが障害福祉課にあってのことですね。



東京都港区は「支援者が勧めた療育用具」という項目あり
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2022年09月04日

「なにもしていなくて、思春期から始めたい方に!」奥平綾子



 ハルヤンネ(奥平綾子)さんが、Twitter で「このあたりから」と、思春期になって今まで特に手立てをしてこずに来られた親御さん向けに書かれた資料を画像でアップされました。

 一読「とてもいい資料だ」と思ったのですが、印刷すると字がつぶれてしまいます(それでも問題なく読んで意味がとれる人間の視覚や脳ってすごいとは思いますが)。

 これはきれいな資料にして、広く読んでもらったほうがいいのでは、と思い尋ねてみると元データ(ワードのデータ)はもっておられると。そこで私が少しだけ整形して PDF にしてダウンロードできるようにしました(文言は変えていません)。またテキストも下にアップします。

 先に私のコメントを書いておきますと

1段目 カレンダーについて
「自分のを持つ」というのは、たぶん自分と家族がよく見るところに「自分のを貼る」ということです。
(そのくらいわかってるわい、と言われそうではありますが)

 また、「嫌がるようなら」の対処は素晴らしいです。

 なお、見てくれるようになるコツは「ご本人の好きなイベント」「待ち遠しいイベント」から始めることですね。

 学校に行くのが嫌なお子さんの場合、学校という文字や写真があると見てくれなかったり、破いたりすることもあります。

 カレンダーが自分のものになれば、ご本人に嬉しくない予定があっても、嬉しい予定をたよりに我慢できるようになったりもします。

2段目 スケジュールについて
スケジュールでも必ず「本人の好きなこと」「やりたいこと」が最低ひとつは入っていることが大事ですね。

3段目 本人の部屋
「独立した部屋をとる場所が無い」という場合は、カーテンやパーティションで完全に見えなくなるような空間を作るといいですね。

いろいろと工夫が必要な場合もあるかもしれません。しかし各段に書かれてあることをひとつひとつやりながら、できない場合は条件に合わせて工夫していきましょう。

4段目・5段目・6段目
「うちの子は軽度だから」「重度だから」「お話できるから」いろいろな理由で「そんなこと無理」「そんなこと必要ない」と思われるかもしれませんが、どのお子さんにも大事なことだと思います。

 テキストファイルの下に PDF へのリンクを貼ります。
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2016.12..06

<なにもしていなくて、思春期から始めたい方に!>

奥平綾子

 まずは「カレンダー(巻カレ)」です。本人が自分のを持つのが一番ですが、もし、嫌がるようなら、本人にわかる情報で、家族の「巻カレ」を作るといいでしょう。それを気にし始めると、本人の情報も書いてもらいましょう。これで「自分の一年」ができます。

 次に、今日の「スケジュール」ですが、これも、本人が示されるのも嫌なら、「みとおしボード」に、「お母さん・お父さんの予定」を書きましょう。毎日書くことで、気にされていきますので、そうなると、「ねえ、あなたの予定も書いておいてくれる」と本人用の「みとおしメモ」や「みとおしボード」も用意しましょう。「自分の一日」ができます。

 子供と親の距離が近いなら、「本人の部屋」を作ってください。「本人のものは本人が選ぶ」が原則。家具や寝具や日用品なども、本人が選び、「巣作り」をするごとく、部屋へ運んで行き、本人のものだけに囲まれるようにします。親が良かれと思うものや、壊されてはいけないものなどは置かないでください。押入れを一つ開けて「カームダウン」にしましょう。部屋に居るときは声をかけず、イライラしたときも、こちらからの働きかけをやめて、部屋に行くのをじっと待ってください。これが「自分の空間(居場所)」です。

 親御さんに絡まってくる人は、大人から喋られすぎです。なので、親の方が黙ってください。あれこれの提案をやめ、「不用意に話さない」。どうしても伝えたいことがあったら、「おはなしメモ」や「MITECAバー」などを使い、無音で示してみましょう。「えらぶメモ」に丸をしてもらうのもいいですよ。説明も「四コマ」や「どうして」を使います。音声を減らすと、自分で発信しないといけなくなりますので、「自分の言葉」がでてきます。

 本人が「言うてきたことは、見える化して、確認し」、できるだけ叶えます(もちろん、できないことは、理由を伝え断ります)。どんな結果になっても、後始末はしないでください。例えば、先日息子と、マクドナルドへ行ったのですが、「店内改装中・ドライブスルーをご利用ください」と看板にあったのです。幼児学童期なら「マクドナルド、おやすみやね〜。ドライブスルーで買えるよ〜」など提案する場面でしょうが、思春期からは「どうするんだろ」と「黙って見守ってください」。そこで起こる「葛藤も次の行動を決めることも本人から取り上げない」こと。つい提案、後始末しそうになるでしょうが、しないことに慣れていってください。本人が判断する、「自分の行動」となっていきます。

 また、「親と財布を分ける」。お小遣い制にします。それが「自分のお金」になります。まずは、このあたりから、少しずつ、GO〜!





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2022年06月01日

巻カレ1年手帳(丹波篠山市ふるさと納税返礼品)



 先日、「鰍ィめめどう」の創立18周年記念の会があったので行って来ました。

 グッズの販売もしていたので見てみると、おお、「巻カレ1年手帳」があるじゃないか。

 即、買いました。1000円。
 ※画像はクリックすると大きくなります。
IMG_2554.jpeg

 聞いて見ると、丹波篠山市のふるさと納税の返礼品用に復刻したとか。

 ふるさと納税のサイトを開いてみると

 「雑貨・日用品」 → 「文房具・玩具」のカテゴリーの中にありました。

 袋から出すと、こんなの。
IMG_2574.jpeg

 何のために買ったかというと、自分のためです。

 私は診断は無いですし、7曜式のカレンダーが使えるし、今は Googleカレンダーに助けてもらって生活できています。

 しかし、人生で今までで3回、自分のために巻物カレンダーが必要と思いました。

 最初は大きな手術(私が施術してもらった時の20年前は死亡率20%だったとか。当時は0.7%になってたそうですが。術後ICU(HCUという名前でしたが)に1日入っていました)を受けた時。

 もう本当にしばらく頭が回らないというか・・・

 2回目は、母がデイサービスに通い始めた時ですね。曜日が決まっているのに忘れてしまう。

 また私が1日1回飲まないといけない薬を飲み忘れたことが続いたので、こんなふうにして使いました。

スクリーンショット 2022-06-01 12.45.28.jpg

 で、今回、3回目です。

 3月末で仕事を辞めたので、曜日感覚がおかしくなってきて、かつ大学院のリモート授業があり、また発表しないといけない時があるのに、どのくらい前から準備をしたらいいのか、見通しがつきにくい。もともと悪かった頭のいろんな能力も、さらに落ちてきてるんだろうな。

 そこでこんなふうに使ってます。
IMG_2573.jpeg

 これ、長辺がB4の長辺と同じなので、携帯するには向きませんが、私の場合は机の上で使うので無問題。
 (まあ折りたたむという手もありますが・・・)

 実は、座っている後ろの壁にどこかでもらった縦軸方向に見る1年カレンダーを貼っているのですが、場所が私のトランジションコーナーというわけでもないのでつい見忘れる。また縦軸方向なので、何か見通しがつきにくい。

 やはり横軸で、手元で見るのがわかりやすい。

 予定が自分の頭のキャパシティを超えた時は便利です。

 しかし創業月って5月なの?6月なの?わかんねえ。

 携帯用だと、「おめめどうオリジナル カレンダー手帳」というのがあります。
 これを、いつもリュックに入れて、大事に持ち歩いている人を知っています。



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2020年12月01日

成人さんも少しずつ「まし」になっていく



 ある成人さん。

 ある特別支援学校時代、非常に行動が困難な方になっていました。動けない・・・

 お母様にお話をうかがうと、小学校時代はスケジュールやカレンダーなどもしてもらっていて、特に問題は感じなかったとか。

 ところが、中学部進学からどんどん動けなくなって・・・

 実は小学校時代の担任は、私と一緒にTEACCHの研究会をやっていた方。
 おめめどうの実践も取り入れてはります。

 中学部にうまく引き継げれば良かったのですが、その先生、私みたいにガンガン行くタイプではなく、ひっそり実践をされる方だし、マジョリティーの先生方はもともとTEACCHについてもおめめどうについても知識・技術は無いと考えていいですし・・・

 また、お母様にもその先生のやっていることの重要性は強くは伝わっていなかったのでしょうね。

 その先生から離れてから問題が出てきているのですが、お母様はそれほど感じておられなかったよう。私がお話を伺った時点では、スケジュールは特別な時に白紙にメモ程度で日常的にはされておられませんでしたし、成人事業所でも行動援護でもされておられませんでした。カレンダーも「この方用」は無しでした。

 事業所に来てからも、トイレに行くのにも時間がかかるし、トイレから出て手を洗い、手を拭くのに30分は当たり前、という状態。ピタッと体が止まり、時折ハンカチを触ってまた元の姿勢に戻るというのをずっと繰り返してはりました。

 しかし、それでもその時点では、卒業時よりはよほどましになっていたそうです。

 そしてお家で、その時に困っておられたのは、ある日から爪切りをしろ、と毎日頻繁にやって来て、もう切るところが無いのに納得してくれない。またそのやりとりに時間がとられる、ということでした。

 そこで、私は私の手持ちの「巻物カレンダー中」と、「今日枠」と、2cm×2cm の「つめきり」カードを4枚作り、パウチラミネートして持って行きました(2cm×2cm だとうまく日毎の枠におさまります)。パウチラミネートしてあるので、セロテープで貼って、その日が終わったら外して何度でも使えますし。


スクリーンショット 2020-12-01 19.18.50.png

私の作った「つめきり」カード
スクリーンショット 2020-12-01 18.53.56.png

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 爪切りカードは2週間ごとに貼ってもらいました。

 爪切りについては「一発」で OK になりました。
 次のカレンダーからは、ご家庭からおめめどうに発注してもらっています。


 スケジュールについては、行動援護ではA4サイズのホワイトボードに磁石でカードを並べる形式のものを、私がプロトタイプを作り、使って頂きました。これは最初、うまくいっているのかどうか、よくわかりませんでした。

 しかし、行動援護のスタッフさんは、「なにかましな感じがする」ということで、使い続けて下さいました。

 今、3年たっています。

 すごく使えるようになり、活動も以前は同じものだけだったのが、選択もでき、動きもよくなってはるとか。

 事業所内での動きも止まっている時間が短くなってきたそうです。

 厳密な科学的エビデンスにはなりえません。単なるエピソードです。

 単に個人さんんが成長されただけ?

 そうかもしれないし、そうでないかもしれません。

 ただ、ご本人が楽になり、親御さんが楽になり、周囲の人が楽になればいいだけの話です。



 なお、私はおめめどうフェローなので、利益相反はバリバリにあります(笑)



posted by kingstone at 19:36| Comment(0) | おめめどう・視覚支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月28日

神戸で syun さんのセミナーがあったので参加



 今日は、おめめどうのセミナー(syun さんの講演会)があったので、行って来ました。

 確か2年くらい前から時々神戸で話をしてはりましたが、その頃私は行動援護を始め、土・日がつまっていたので行けなかったのです。

 最近、直接支援はどんどんやめてるので、参加することができました。

 syun さんてどんな人?っていう場合、このブログには

などの記事があります。

 今日は会場には10人くらいのお客様だったのですが、ZOOM 参加の方はかなりの数がおられたようです。

 ZOOM で話が聞けるなんていい時代だな。

「syun さん語録」という本も出てますが、ほんと、日常生活ではポロッポロッと話しはるだけで、昔はなかなかまとまった話を聞く機会はなかったし、研究会なんかで話をふると黙り込んでしまわれたりでしたから、まとまった話を聞ける機会には聞いといたほうがお得だと思います。

 最後の30分には私も前に出して頂いてシンポジウム的になりました。


 ZOOM の方の質問もあったのに、私が質問してしまいました。

「syun さんはハルヤンネ家が困った時、助けに行ってたりしたけど別にお金の出る制度としてではない。支援者という感じでもない。知り合い?という感じ?あれはいったい何やったんやろ」

 私は、いつもは割と答えやすい質問をするのですが、この質問は答えにくかったと思います。

 問題意識としては、

・困った時には社会に助けになる制度があるのが一番
・しかし、急に助けが必要になった時、あるいは制度の間(はざま)な問題、とかいろいろある
・私自身、本当は、ご近所に困った時は助けてくれるお兄さん、おっちゃん、お姉さん、おばちゃんとかがいてくれたらいいよな、と思っている
・でもそんなの望むべくもないか・・・

なんてことが頭の中をぐるぐる動いてまして。

 で、syun さんの回答。

「知り合い・・・かな?」
「近所やし・・・」

 私は「近所やし」で吹き出してしまいました。
 いや、近所て・・・50km? 60km? は離れてるよなあ。
 私にとって近所は 5km 以内かな・・・
 (北海道だと、すぐ近所、という感覚かも)


 なお、ハルヤンネさんから注釈がつきまして

「助けてくれるんは最初だけ。後は電話したら、『警察に頼み』とか(既存の援助システムを使うようアドバイスがくる)」

 なるほど。

 syun さん、そういや、昔から「制度は使い。使わな制度は良くならへん」というのはいつも言うてはったな。

 もちろん、現時点で使い勝手にしろ、スタッフさんにしろ「いまひとつやなあ」であっても、使われないことには良くなっていきませんもんね。



 終了後、成人事業所のミーティングに参加しに行きました。

 そこでは「ご本人に聞こう」「会議にはご本人にも出て頂かなきゃ」などの意見が飛び交っていました。

 私は、とてもいい環境で過ごさせて頂いているなあ、と思いました。

posted by kingstone at 22:08| Comment(0) | おめめどう・視覚支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする