私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2020年12月01日

成人さんも少しずつ「まし」になっていく



 ある成人さん。

 ある特別支援学校時代、非常に行動が困難な方になっていました。動けない・・・

 お母様にお話をうかがうと、小学校時代はスケジュールやカレンダーなどもしてもらっていて、特に問題は感じなかったとか。

 ところが、中学部進学からどんどん動けなくなって・・・

 実は小学校時代の担任は、私と一緒にTEACCHの研究会をやっていた方。
 おめめどうの実践も取り入れてはります。

 中学部にうまく引き継げれば良かったのですが、その先生、私みたいにガンガン行くタイプではなく、ひっそり実践をされる方だし、マジョリティーの先生方はもともとTEACCHについてもおめめどうについても知識・技術は無いと考えていいですし・・・

 また、お母様にもその先生のやっていることの重要性は強くは伝わっていなかったのでしょうね。

 その先生から離れてから問題が出てきているのですが、お母様はそれほど感じておられなかったよう。私がお話を伺った時点では、スケジュールは特別な時に白紙にメモ程度で日常的にはされておられませんでしたし、成人事業所でも行動援護でもされておられませんでした。カレンダーも「この方用」は無しでした。

 事業所に来てからも、トイレに行くのにも時間がかかるし、トイレから出て手を洗い、手を拭くのに30分は当たり前、という状態。ピタッと体が止まり、時折ハンカチを触ってまた元の姿勢に戻るというのをずっと繰り返してはりました。

 しかし、それでもその時点では、卒業時よりはよほどましになっていたそうです。

 そしてお家で、その時に困っておられたのは、ある日から爪切りをしろ、と毎日頻繁にやって来て、もう切るところが無いのに納得してくれない。またそのやりとりに時間がとられる、ということでした。

 そこで、私は私の手持ちの「巻物カレンダー中」と、「今日枠」と、2cm×2cm の「つめきり」カードを4枚作り、パウチラミネートして持って行きました(2cm×2cm だとうまく日毎の枠におさまります)。パウチラミネートしてあるので、セロテープで貼って、その日が終わったら外して何度でも使えますし。


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私の作った「つめきり」カード
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 爪切りカードは2週間ごとに貼ってもらいました。

 爪切りについては「一発」で OK になりました。
 次のカレンダーからは、ご家庭からおめめどうに発注してもらっています。


 スケジュールについては、行動援護ではA4サイズのホワイトボードに磁石でカードを並べる形式のものを、私がプロトタイプを作り、使って頂きました。これは最初、うまくいっているのかどうか、よくわかりませんでした。

 しかし、行動援護のスタッフさんは、「なにかましな感じがする」ということで、使い続けて下さいました。

 今、3年たっています。

 すごく使えるようになり、活動も以前は同じものだけだったのが、選択もでき、動きもよくなってはるとか。

 事業所内での動きも止まっている時間が短くなってきたそうです。

 厳密な科学的エビデンスにはなりえません。単なるエピソードです。

 単に個人さんんが成長されただけ?

 そうかもしれないし、そうでないかもしれません。

 ただ、ご本人が楽になり、親御さんが楽になり、周囲の人が楽になればいいだけの話です。



 なお、私はおめめどうフェローなので、利益相反はバリバリにあります(笑)



posted by kingstone at 19:36| Comment(0) | おめめどう・視覚支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月28日

神戸で syun さんのセミナーがあったので参加



 今日は、おめめどうのセミナー(syun さんの講演会)があったので、行って来ました。

 確か2年くらい前から時々神戸で話をしてはりましたが、その頃私は行動援護を始め、土・日がつまっていたので行けなかったのです。

 最近、直接支援はどんどんやめてるので、参加することができました。

 syun さんてどんな人?っていう場合、このブログには

などの記事があります。

 今日は会場には10人くらいのお客様だったのですが、ZOOM 参加の方はかなりの数がおられたようです。

 ZOOM で話が聞けるなんていい時代だな。

「syun さん語録」という本も出てますが、ほんと、日常生活ではポロッポロッと話しはるだけで、昔はなかなかまとまった話を聞く機会はなかったし、研究会なんかで話をふると黙り込んでしまわれたりでしたから、まとまった話を聞ける機会には聞いといたほうがお得だと思います。

 最後の30分には私も前に出して頂いてシンポジウム的になりました。


 ZOOM の方の質問もあったのに、私が質問してしまいました。

「syun さんはハルヤンネ家が困った時、助けに行ってたりしたけど別にお金の出る制度としてではない。支援者という感じでもない。知り合い?という感じ?あれはいったい何やったんやろ」

 私は、いつもは割と答えやすい質問をするのですが、この質問は答えにくかったと思います。

 問題意識としては、

・困った時には社会に助けになる制度があるのが一番
・しかし、急に助けが必要になった時、あるいは制度の間(はざま)な問題、とかいろいろある
・私自身、本当は、ご近所に困った時は助けてくれるお兄さん、おっちゃん、お姉さん、おばちゃんとかがいてくれたらいいよな、と思っている
・でもそんなの望むべくもないか・・・

なんてことが頭の中をぐるぐる動いてまして。

 で、syun さんの回答。

「知り合い・・・かな?」
「近所やし・・・」

 私は「近所やし」で吹き出してしまいました。
 いや、近所て・・・50km? 60km? は離れてるよなあ。
 私にとって近所は 5km 以内かな・・・
 (北海道だと、すぐ近所、という感覚かも)


 なお、ハルヤンネさんから注釈がつきまして

「助けてくれるんは最初だけ。後は電話したら、『警察に頼み』とか(既存の援助システムを使うようアドバイスがくる)」

 なるほど。

 syun さん、そういや、昔から「制度は使い。使わな制度は良くならへん」というのはいつも言うてはったな。

 もちろん、現時点で使い勝手にしろ、スタッフさんにしろ「いまひとつやなあ」であっても、使われないことには良くなっていきませんもんね。



 終了後、成人事業所のミーティングに参加しに行きました。

 そこでは「ご本人に聞こう」「会議にはご本人にも出て頂かなきゃ」などの意見が飛び交っていました。

 私は、とてもいい環境で過ごさせて頂いているなあ、と思いました。

posted by kingstone at 22:08| Comment(0) | おめめどう・視覚支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

syunさん語録 言葉syunさん、解説ハルヤンネさん



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発行 おめめどう
価格 2000円(税別)

 先日、神戸でセミナーがあった時、献本して頂きました。

 まだ読んでいなかったのですが、明日、神戸ハーバーランドの産業振興センターでのセミナーに行くことになったので大慌てで読みました。

 私が特にいいな、と思ったのは(昔から聞いていたけど)


「見ぃひんかったらいい」

「この子、何したいねん」


 またここに載っていないのだったら、私があるお子さんの指導に行き詰まっていた時に、そのお子さんとのやりとりを逐一書いて送ったら、その返事が1行で、


「私やったら暴れます」


と書かれていたのが一番記憶に残っています。

 その後、あれこれ考えて、そのお子さんとの暮らしは良くなって行き、このエピソードにつながっていきました。





posted by kingstone at 00:53| Comment(0) | おめめどう・視覚支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月16日

いつどこメモ



 久しぶりの、おめめどうフェローらしい記事です。

今、

を読んでる途中なのですが、この論文は、まとめちゃえば

「お子さんが特別支援学校でうまく動けずトラブルを起こした場面を動画にして、それを元に先生方に子どもの気持ちを吹き出しで書いて頂き、先生方の対応のどこがまずくてどう改善したらいいのかを気づいてもらおう、その簡単な方法を見つけよう」

という内容なわけです。

 で、被験者は学校の先生方の集団のわけですが、なかなか話し合いがうまく深まらない。そこで著者が考えて テンプレートを作ったのですが、それでも話が深まらない、というところまで読みました。

で、著者の作られたテンプレートは

When
「いつやるねん?」
「いつまでやるねん?」
Where
「どこでやるん?」
「どこに行ったらええん?」
What
「何したらええん?」
「今から何があるん?」
Who
「誰がやるん?」
「誰とやるん?」
Why
「なんでやるん?」
「なんでやらへんの?」
Which
「どっちなん?」
How
「どうすればいいん?」

 私が「研究」とかいうのに向かないなあ、と思うのは、このあたりでイライラしてしまって、「そんなん特別支援学校やったら最初からやっとかなあかんやないか」と思ってしまうあたりです。

 著者がトラブルの原因が上記のようなことがわかっていないからだ、と分析されたということは、少なくとも2014年当時の被験者の先生方にはあまり意識されていなかった、ということの裏返しですから。

 もちろん「その時」だけでなく、日常的にあの手この手で伝えていくことは当たり前。
 そして、それに対してのご本人からの意見(音声言語であったり、何かの選択であったり)にも耳を傾ける(比喩的に書いています。ご本人からの意見を理解しようとする、と書いたほうがいいかな。たいていの方は音声言語にとらわれがちになられるから)

 でね、伝えるのはそれこそ小学部入学時からあの手この手でやっておかなきゃいけないんだけど、文字や文がある程度理解できるお子さんだったらめちゃ簡単に、そうでない場合も写真を貼ったり、絵を描いたりして割と簡単に伝えられるメモがあります。

おめめどうの「いつどこメモ」
img20200916_11181928.jpg
いつどこメモB6(縦182mm×横128mm)
80枚綴
本体価格320円(+税)
※2020年9月16日現在です。価格は変動することがあります。

 もちろん Why の部分は別の機会に、How の部分は手順書や、物の置き方などで示すことになりますが。

 これ、ご家庭よりも学校の先生方に人気があるそうです。

 わかります。学校の方がルーチンでなく、新しいことをやらなければいけないことが多いですから。またルーチンでわかっている、と思っていたことが、実はわかっていなかったんだ、ということも多いのでいろんな場面で使ってみて、そのお子さんの安心感(しかしそれはご本人の主観だからわかりにくいか。外から見るなら「落ち着き度」みたいなもんかな)を比較して見たりすることも大事かもしれない。

 そしてこのメモ使用以前のことをいろいろやらなければいけないお子さんも多数おられる、あるいはメモではなく、もっとあの手この手が必要な場合があることはよくわかっています。

 じゃあ、それをちゃんとやっていますか?

 ってことになるわけです。



posted by kingstone at 11:55| Comment(0) | おめめどう・視覚支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月19日

おめめどう15周年記念講演会



 今日は


に行って来ました。

 開催場所は篠山市民センター

篠山市民センター.JPG

 これは11時すぎの段階、会が始まる頃は、もう満杯状態でした。

 グッズ販売。
販売.JPG

 基調講演は中邑賢龍先生。
中邑賢龍.JPG

テーマは「AI・ロボット時代の子育て・教育・福祉」
講演.JPG

 さすが中邑先生。
 めちゃめちゃウケてはりました。
 一緒に行ったかたが、帰りの車の中で
「キングさんみたいなトゲが無い」
って・・・^^;

 展示のいくつか

 マイクロソフトさん
マイクロソフト1.JPG
マイクロソフト2.JPG


 咬筋の動きを、カチューシャみたいなので検出して車イスを動かしているところ。
咬筋センサー.JPG

 私もやらせてもらったのですが、一発で模型の車イスを動かすことができました。
 両奥歯かみしめ → 前進
 左奥歯かみしめ → 左折
 右奥歯かみしめ → 右折
 両奥歯2回かみしめ→後進
車椅子.JPG

 同じ、システムデザイン・ラボさんの「負けずぎらいなフーフー扇風機」

 これは面白い!

 後ろのプロペラに息を強く吹きかけると、その倍返しで風をこちらに吹き返して来ます。

負けず嫌い.JPG

 これ、売るつもりで持って来られてなかったようなのですが、強引に売って頂きました。

 売価3000円です。

 周囲の人にやってもらったり、帰って妻にやってもらったりしましたが、全員びっくりし、その後笑い出しました。

(怖がりのお子さんには、事前に警告していたほうがいいかもしれません・・・)


 最後のハルヤンネさんの挨拶。
P5190207.JPG



 なんか観光バスツアーをしてきた方もおられました。

 篠山(はっきり言って山深い土地)の小さな支援グッズ販売の店が15年も続いているなんて、すごいことだと思います。



posted by kingstone at 20:28| Comment(0) | おめめどう・視覚支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする