私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2020年09月12日

映画「スペシャルズ」 ヴァンサン・カッセル レダ・カテプ 主演





 惹句は
「政府がつぶそうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話」
となっています。

 2017年に起こった実話を元にしているようです。

 モデルは

ステファン・ベナム(Stephane Benhamou)ブリュノのモデル
ダーウド・タトウ(Daoud Tatou)マリクのモデル

(すごいねえ。アルファベットの本名で検索をかけると記事がずらずら出てくる)

 主演のヴァンサン・カッセルは「国家が破産する日」にも出ていた、というのでパンフレットを見てみたら、韓国に IMF の緊縮策を押し付けに来る IMF専務理事役で出てはりました。


ーーーーー ネタバレあり ーーーーー



 本田秀夫先生が(字幕)セリフ監修、そしてパンフレットに解説文も書いてはります。

 強度行動障害の人への支援も断らない、無認可(?)の入所施設を運営しているブリュノ。

 施設を出て町中を走り回っている自閉症の方を八方手をつくして探し、確保し、しかし確保する現場では野次馬が集まってくるのを「離れて!」と制していたり、地下鉄に一人で乗っていて非常ベルを押してしまい停止させてしまった人を受け取りに行ったり、という冒頭部分からもうあるあるすぎて、笑っていいのか、泣いたらいいのかよくわからないことになりました。


 その施設が監査を受けるという。いつもの自治体のではなく、厚生省じきじきに。上の話でもわかるように「危険」であったり「虐待をしている(確保の時は押さえつけてるし)」と思われたりしていて「安全でないから閉鎖させよう」という動きなわけですね。


 マリクはたぶん移民やゲットー出身の、それこそ高等教育など受けることもできなかった、文を綴ることもたいへん、といった青年たちの就労支援をし、また障害を持った青年たちの外出支援(行動援護と言ってもいい)をしたりしている。

 マリクのところの青年たち(男女とも)もブリュノのところで働いたりもしている。

 二人は相棒なわけです。

 で面白いのはブリュノは敬虔なユダヤ教徒であり、マリクはイスラム教徒。そしてブリュノの施設ではたくさんのイスラム教徒が働いており、また白人・黒人の軸で言えば黒人もたくさん働いている。

 このあたり

に書かれているような現実を反映しているのだろうなあ、と思いました。

 ところで本田先生はこんなことを書かれています。

 支援者が、ちょっと離れてもいいだろう、と判断して離れているスキに大きなトラブルが起こったのですが、

わが国でちゃんと仕事をしている福祉施設の職員だったらあり得ない話だ。

と書かれています。これについては、マリクが青年たちに「時間を守れ」ということを口をすっぱくして何度も言わなければならいように、たぶん日本だったら小学校の段階で基本的に身につけられていることが身についていない青年たちを相手にしている、という面があるだろうな、と思います。

 で、それに続けて

障害のある人たちの支援について研修を受けた職員なら、本作に出てくるトラブルの多くは技術で防げると思う。

と書かれていますが、それはどうだろう・・・

 そういうことができている施設もあるだろうけれど、そうじゃないところも多いような気がしますが・・・

 なお、やはりやりとりは「静かに」「礼儀正しく(相手を対等の人として)」いる部分は大きいのですが、やはり音声言語でのやりとりが主流で、それでうまくいっていない部分もちゃんと描かれていました。

 病院の言語聴覚士(ST)さんが絵カードを並べてコミュニケーションをすることを教えている場面がありました(予告編を見て私は PECS をやっているのかと思ったのですが、PECS とは言い難い(指導の順序としては違うだろうと)ものではありました)。

 で「レストランであなたと食事がしたい」とか伝えてるのが見えて、おお、と思ったのですが、あれは支援者さんがそのSTさんを誘ったもののようでした。

 私は「フランスは精神分析が大きな力を持っていて、自閉症の人には暮らしにくい国だ」という話を聞いたことがあります。

 でも少なくとも専門の病院には視覚支援の考え方は入ってきてるんだ。


 でね、厚生労働省の監査官が「あの施設はダメだ」という証言を得たくて、保護者、マリク、専門病院の医師などにインタビューするのですが、全員から「あそこは断らずにちゃんとしてくれる(他のところは断りまくる)」というような意味のことを回答されます。

 で、最後にブリュノに「あなたのところは無資格者も多いし、危険な事故も起きてるし(だからやめなさいみたいなニュアンスで)」というようなことを言われキレた(?)ブリュノは

「わかった。全員引き取ってくれ。かくかくのトラブルを起こすAも、しかじかのトラブルを起こすBも・・・」

と延々と言っていきます。

 二人の監査官は顔を見合わすだけ・・・

 これね・・・私は「制度外の支援」をしています。で、困難事例が私の元に持ち込まれるわけ。で、私が動き出すと「そんなことやっちゃいけない」とかめっちゃ非難されるフェーズがどこかで起きるのね。

 私が現役の教師時代は、教師から。福祉の世界に入ったら私に賛成してくれる方が多くてびっくりすることになったのだけど、最近、制度外の支援での困難事例に対し、「今、ここに危機がある」時に緊急の動きをすると福祉の世界からもかなりの反対が出る。

 私も最初から喧嘩腰ではなくて、あれこれ話すのだけど、最後にはキレてしまい

「わかった。じゃあ私は手を引く。そしたらあなたは責任をもってこの状況を解決してくれるのだな」

と啖呵を切ってしまう・・・
 そういうと相手はぐーの音も出なくなり、結局、私がリスクこみでなんやかんややって、なんとか結果を出しているのだけど。
 
 映画に戻ると、まあ2017年の危機は
「代替手段を提供できない」
という判断でお咎めなしになります。
(しかしお咎めでなく国(厚生省)は「ありがとうございます。私達が情けないばかりに無理なことをさせてしまってすいません」と言うべきところだよな)
 で、今は制度がよくなりかけているとか。

 ところで、
「英雄譚(感動的な話と言ってもいいかも)は戦争の時に一番多い」
という話があります。この映画のストーリーは感動的なのだけど、それだけフランスの状況が理不尽であったりしているのかもしれない。

 で、もちろん問題は山積みだけれど、日本のましな部分もいろいろあるのかな、と思いました。

posted by kingstone at 23:46| Comment(1) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月10日

「特別支援学校における福祉との連携のための取り組み」を読む



日本特殊教育学会第58回大会ポスター発表(障害一般)P12-52
「特別支援学校における福祉との連携のための取り組み ー放課後等デイサービス事業所との連携の実態に関する聞き取り調査よりー」
畠山和也 西牧謙吾 衛藤裕司

※これは私の「勝手読み」ですので、興味を持たれた方は、日本特殊教育学会第58回大会に参加され、原文にあたって下さい。9月15日まで受け付けています。
「参加申込」


 これは基本的な調査として大事なもんじゃなかろうか。

 そして、ここに表れた「いい実践」「課題」をより深く掘り下げる元になるもんじゃないかな。

I.目的
 特に、教育と福祉の連携については、学校と児童発達支援事業所、放課後等デイサービス事業所等との相互理解の促進や、保護者を含めた情報共有の必要性が指摘されている。

とあって、これは私は知らなかったのですが、平成30年(2018年)3月に文部科学省と厚生労働省が「家庭と教育と福祉の連携『トライアングル』プロジェクト」の報告書がまとめられているって。
II.方法
 A県立特別支援学校10校(知的障害8校、聴覚障害1校、肢体不自由1校)の学校長協力のもと、教頭や教務主任、特別支援教育コーディネーターに聞き取り調査票を記入してもらい、後日訪問して2時間程度の口頭による聞き取り調査を行なった。


 すごいっすね。

「現状に関する回答」と「課題に関する回答」に分けて分類してはります。

論文の表1と表2をブログで見やすいように少し改変して引用

表1 連携の現状に関すること(数字は回答した学校数)
1 相互理解のための相互訪問
・教員が放デイを訪問(8)
※位置づけ:ケース会議(2) 出張扱い(1) 年次研で視察(1) 新小1は必須(1) 個人的(3)
・放デイ職員が学校を訪問(7)
※内容:学校公開(5) 授業見学(2) 行事(2) 研修会・公開講座(2)
2 学校が把握するためのツールの活用
・放デイ利用状況調査(学校が保護者対象に実施)(3)
・関わる放デイ一覧表(学校が作成)(3)
・送迎ルール等の文書(学校が作成)(3)
・放デイ登録用紙や利用者名簿(放デイが学校に提出)(1)
3 ケース会議の実施
・ケース会議(10)不定期で必要に応じて開催
・引継ぎ会議(新・転入生)(3)
4 保護者の同意を伴う支援計画の共有
・保護者の判断で支援プランや支援計画を提供(3)
・ケース会議の時にお互いの計画を共有(3)
・保護者に支援プランや支援計画の提供を依頼(2)
・保護者の同意のもと、合理的配慮の部分を共有(1)
5 相互理解のための研修の実施
・学校の研修会で福祉職員が講師(4)
・福祉事業所の研修会で教員が講師(3)
6 児童生徒の情報ツール
・緊急対応マニュアルの共有(学校が作成)(1)
・送迎カード(学校が作成)(1)
7 関連機関との連携
・自立支援協議会(3)
・福祉課、子ども支援課(2)
・障害相談ネットワーク会議(1)
・子育て支援センター(1)
8 連絡会の設定
・定例の連絡会(6)
※回数:年1回(3) 年2回(1)  年5回(1) 不明(1)
・新規参入事業所に個別に説明(3)


表2 連携の課題に関すること(数字は回答した学校数)
1 立場、意識、専門的資質の違い
・放デイ職員、相談支援専門員の専門性に不安がある(4)(無資格未経験、入れ替わり、外国人)
・教育的視点と福祉的視点のすり合わせが難しい(4)(立場、ルール、指導観の相違)
・教員の意識改革、学校が謙虚になる必要がある(1)
・運営主体によって支援方針が異なる(1)
2 日程調整・負担の増加
・日程調整が大変(6)
・コーディネーター、担任の負担が増える(2)
3 個人情報の取り扱い
・保護者の同意が得られない(3)
・個人情報保護の関係から共有できない情報がある(2)


 今後、この表の項目に表れたことを深め、改善していける
ようになればいいのじゃないかな。

 まず早急に必要なのは、課題のところに表れた、「日程調整、負担の増加」の解決で、

1.現場の先生や福祉事業所の人が連携を取りやすいように、双方に十分なお金をつけること。(支援部専任の教師の増加、福祉事業所が人を出しても代替の人をつけることができる人件費)

2.現場の先生の不必要な仕事を「しなくていい」というふうにして、労働環境を整えること

というあたりだろうな。

posted by kingstone at 09:58| Comment(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月07日

「学生ボランティアによる「指導報告書」の活用」を読む



日本特殊教育学会第58回大会ポスター発表(その他・部門間交流)P13-22
「学生ボランティアによる「指導報告書」の活用 放課後等デイサービスと学生の連携を目指して」
山下樹更 立石力斗

※これは私の「勝手読み」ですので、興味を持たれた方は、日本特殊教育学会第58回大会に参加され、原文にあたって下さい。9月15日まで受け付けています。
「参加申込」

 もう、最初に気になることを書いておきます。

 学生ボランティアさんが来て下さる、ということは素晴らしい実践をされている放課後等デイサービスだろうし、発表者さんのもとで学生が学びたいと思う魅力的な方たちなのだと思います。

 でも・・・事業所ならせめてバイトさんとして雇ってあげたいな。

 で、相手がバイトさんでも、正規採用の職員さんでも、ここに書かれている実践は大切だし、役に立つと思いますから。

 私自身、ボランティアグループを運営していたこともあるのですけど、それは学校に勤務する片手間で、事業所としてやっていたわけではなかったし、また当時はまだ稼ぐ仕組みも無かったし・・・


【目的】

1.職員等による学生の個別支援のための時間の確保が難しい
2.大学と機関・団体とが密に連携することが難しい
 などの課題(藤田, 2008)

について課題解決をしようという目的。

【方法】

1)ボランティアを行なった事業所(以下A事業所)
小・中・高校生を対象
PASS理論に基づく指導を行なっている

2)参加学生の概要
 特別支援教育を専攻する学生

3)ボランティア学習実践の概要
学習サポートでは、A事業所の指導員および第二著者が児童生徒の実態に合わせて指導計画を作成した。

 (これ、いいっすね。学生じゃなくても、最初から丸投げされたら、何をしていいかわからないと思います)

4)指導報告書の活用
 毎回、学生に指導報告書の作成を求めた。指導報告書は、長期目標や短期目標、当日の学習の様子等を記入する欄があった。

(これもいいっすね。しかし、長期目標や短期目標を書いた紙は記録用紙を入れるファイルの表紙裏にでもポケットを作って入れておけば、毎回書く必要は無いとは思いますが)

5)学生に対しての研修
OJT と Off-JTを連動して行なった。

(これもいいっすね)
 職員および筆者は学生が指導において困難に感じていることや不安なことへの助言も行なった。学生は毎回の「指導報告書」の作成に加えて、月1回程度、児童生徒の指導方針についての会議に参加した。

(これもいいっすね。でもほんと、バイト代を払ってあげたい)

【結果】
児童・生徒、ボランティア学生双方にいい結果が出ています。


【考察】
指導報告書によって情報共有ができ、職員と学生とのコミュニケーションもよく取れた。


 この実践、システム、本当に「よきこと」が起こるだろうと予想できるし、実際に起こったようです。
 しかし問題はお金だなあ・・・
 これは事業所だけの問題ではなく、学校も同じだと思います。
 学校は、サポーターさんとして、ボランティアさんや、安く雇える人を使っていたりしますけど、根本的には研修もきちんと受けることのできる正規採用の教師を増やすことが大事じゃないかなあ・・・


posted by kingstone at 23:18| Comment(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月05日

「東京学芸大学附属特別支援学校の個別教育計画40年史」を読む



日本特殊教育学会第58回大会ポスター発表(知的障害)P3-107
「東京学芸大学附属特別支援学校の個別教育計画40年史」
安永啓司 井上剛 橋本創一

※これは私の「勝手読み」ですので、興味を持たれた方は、日本特殊教育学会第58回大会に参加され、原文にあたって下さい。9月15日まで受け付けています。
「参加申込」


 アメリカでは、1975年に制定された全障害児教育法(後に個別障害者教育法に改定)における Individualized Education Program(以下IEP)が現在のインクルーシブな教育制度を支えるシステムになっている。
ってことで日本にも IEP の考え方が入って来たのだけど、日本で制度化されたのはいつからだっけ?

(なお、アメリカでは一部の学校ではまともにやられていると思うけれど、まともにやられていない、登校して命ながらえて帰宅できればOKみたいな学校も多いのじゃないかな)

 私は肢体不自由養護学校での最後の2年間、1994年〜1995年には「勝手にIEP」として B5 1枚にまとめて、個別懇談で話し合ってやっていたのだけど。

 なお私が1996年に知的障害養護学校に移動した時は既に一人ひとりに「指導計画」みたいなものは作られていて、しかしそれは「絶対保護者には見せてはいけない」というもので、まあ言えば教師から見て児童・生徒の問題となる行動だけが書かれていて、まあ「悪口集」みたいなものだった。

 周囲の養護学校に勤務する友人に話を聞いても同じような状況だった。

 でも、もちろん東京学芸大学ではまともにやられていつづけたわけね。

【方法】

1981年度から2018年度までの研究紀要の本文と引用・参考文献から個別教育に関わる時代背景を抽出して年表化し、概ね3時代に分けてその進化過程を考察した。
 ってことなわけ。

 なるほど。研究紀要はたぶんどこの学校でも出しているから、研究対象にすればいろいろなことがわかるだろうな・・・

 発表者は40年を3期に分けている。

1)障害の重度重複化対策期(1980〜1990年頃まで)

 当時の研究は、指導法や事例研究が中心課題だったために、その後、研究の軸が教育課程に移った際に一旦途絶えた。

2)教育の権利保証システム期(1994〜2002年頃)

 1992年度に小学部で保護者との連携を第一義に、保護者とのミーティングを基点としたPDSサイクルによるシステムとして再開された。

3)インクルーシブ教育推進ツール期(2003〜現在)

 2002年 新障害者プランの個別支援計画の策定の提言

個別の教育支援計画と個別の指導計画の機能を国際生活機能分類(以下 ICF )のレベルに対応させるなどして、両者を個別教育計画として一元化して対応した。


 う〜〜ん、ICF のレベル、ってのがよくわからない。
 あれってレベルあったっけ?


 で、私は「インクルーシブ教育というのは、場所(教室)が同じ、ということではない」とは考えているけれど、「特別支援学校の計画」がインクルーシブ教育のツールにはならないだろう、と思ったけれど

専任の特別支援教育コーディネーターが小中学校での相談支援の過程で、通常の教育における特別支援教育の支援ツールとして試みられた。

ってことです。

4.考察のところで

その後の社会的要請への対応での ICF を用いた個別の教育支援計画と個別の指導計画の一元化においては、自立活動と合理的配慮への役割分担をも明瞭にした(表2)。

表2 通常の教育における日本型 IEP モデル案

理念インクルーシブ教育特別支援教育
個別への視点合理的配慮自立活動
目的平等・公平性主体的改善・克服
ICFレベル身体機能・参加活動
仕組み・ツール
(当校の名称)
個別の教育支援計画
(総合支援シート)
個別の指導計画
(教育支援シート)


 しかし・・・本当に、「指導要録」はもう必要無いよな。
 働き方改革のために、無くさないといけないものだと思う。
 なんか文部科学省は、その気は全然無いみたいだけど。
(特別支援学校でも「指導要録」の研修はがっつり組まれてるそうで)

 「通知表」は無くなった学校もあるとのこと。

 ほんと「個別の教育支援計画」と「個別の支援計画」があるなら必要無い。
(あと、簡単でもいいから、役にたつものにしていって欲しい。精緻で役に立っていないものも見るから・・・)


posted by kingstone at 17:53| Comment(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「放課後デイサービス事業所における電話相談支援」を読む



日本特殊教育学会第58回大会ポスター発表(LD・ADHD 等)P9-23
「放課後デイサービス事業所における電話相談支援 新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言下での実践」
高橋眞琴 横山由紀

※これは私の「勝手読み」ですので、興味を持たれた方は、日本特殊教育学会第58回大会に参加され、原文にあたって下さい。9月15日まで受け付けています。
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これは2020年4月に緊急事態宣言が発出され、また地域も特定警戒都道府県であった放課後等デイサービス事業所が、電話相談支援に切り替えたさいの、ある1家庭とのやりとりの分類・分析。

時期は5月の連休まで。

電話相談支援はスタッフ4名によって、24回実施された。

その記録にあるコメント(1支援に複数ある)を「特別支援学校学習指導要領」の自立活動の6区分や新型コロナ感染症対策の用語にカテゴリー分けしてみた。

なお、自立活動の6区分というのは

・健康の保持
・心理的な安定
・人間関係の形成
・環境の把握
・身体の動き
・コミュニケーション

というのね。

結果(※( )内はコメント数)

・学習支援(102)
・人間関係(74)
・ソーシャルスキル(55)
・余暇活動(53)
・心理的な安定(38)
・健康の保持(33)
・生活習慣(22)
・学校との連携(7)
・日常生活(4)
・物品不足(3)
・地域の状況(1)

 で、すぐ私が気がつくのは「コミュニケーションが無い」ということですが、これは「人間関係」「ソーシャルスキル」などの中に含まれてしまっているのかもしれません。またひょっとしたら「学習支援」の中にもまぎれこんでいるかも。

 そして【考察】の(1)でこう述べてはります。

(1)学校休業中の発達障害のある子どもの学習支援
 電話相談支援のコメントを分類した結果、学習支援に関する内容が最も多かった。厚生労働省(2015)では、「生活能力の向上」や「社会との交流の促進」が事業所の役割として求められているが、家庭としては「学習支援」の場としての期待の大きさが推察された。また、学習支援では感覚面や手指操作の支援が必要なものが含まれていた。

 私も放課後等デイサービスは基本的には学校からの帰りに寄って、のんびり、あるいは遊んで過ごす、というのが大事だと思っています。しかしどうしても「学習支援」が期待されてしまうのだよなあ・・・

 ここは「学校、頑張ってね」と言うしかないなあ・・・
 もちろん親御さんの期待が見当はずれの方向に行っている可能性はあるのだけれど、それならそれで学校が説得できなきゃだし・・・


posted by kingstone at 13:39| Comment(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする