私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2020年06月20日

シングルケースデザインの現状と展望 井垣竹晴著



読書メモです。



群間比較法(ランダム化比較試験:RTC)

行動というのは、個体のレベルで生じるため、私達の知りたいのは、平均データではなく、個体のデータである。


SCD は単一の個体だけでなく、家族や学校のクラスや職場の組織といったグループ全体を研究対象として含んでいる(Blampied,2013)

社会福祉学では シングルシステムデザイン(平山・武田・藤井,2002)

SCDの特徴

1.参加者(被験体)の数が少数
2.同一個体に対する反復測定を行う
3.結果に対する評価方法として統計的検定を前提としない

内的妥当性

外的妥当性

SCD に関する統計の概説書 山田(2015)

EST(Empirically Supported Treatments)経験に支持された治療

EBPP(Evidence-Based Practice in Psychology)心理学におけるエビデンスに基づく実践

SCDに関する基準(スタンダード)もしくはガイドライン

RTCにはCONSORT声明(Schulz, Altman & Moher, 2010)
            日本語訳 津谷・元雄・中山 2010)

SCDについては明確な合意は無い


(アメリカ教育省の教育科学研究所が、教育上の効果的なエビデンスに関する情報提供を目的として作ったWebサイト。なんか WWE みたい)

・デザイン基準
・エビデンス基準


行動分析学研究  第23巻 第1号 2009年
特集:エビデンスに基づいた発達障害支援の最先端

T.Smith(2013)は、パッケージ(個々の介入手続きを統合したもの)の開発や洗練といった研究の初期段階では SCD が有効であるが、ひとたび効果の実証された介入パッケージの一般性の検証といった研究の後半段階においては RCT 研究が必要であると述べている。




独立変数と従属変数

応用行動分析は、人間のあらゆる問題行動や不適応行動を改善(解消)する事を目的とするが、行動変容の手段として独立変数である環境要因を操作することになる。つまり、応用行動分析では、内面的な感情や欲求、動機を変化させるのではなく、外部にある環境要因(独立変数)を変化させることで、行動(従属変数)を適応的(効果的)に変容させるのである。

ABABデザインとは、『ベースライン期(非介入期)・治療介入期・ベースライン期・治療介入期』の4つの期間で、単一被験者の問題行動の生起頻度や応用行動分析の治療効果を検証する実験計画であるが、一度、改善した問題行動や不適応状態を意図的に再現させることで治療効果を確認することに倫理的問題があると指摘されることがある。しかし、行動を生起させる環境要因(強化子)や治療内容を客観的に特定することが可能なので、再現性のある科学的な実験研究法(実験計画)ということが出来るだろう。
(確かに「倫理的問題」はあると思うし、実践家って、もし「適切な行動が増える」「周囲を困らせる行動が減る」などの結果が出ていれば、どうやってそれを定着させ、人的支援を外していけるかを一生懸命考えて実行するのに精一杯で、「治療(?)効果を確認」なんてやってられないよな。まあ、だからエビデンスとしては積み上がらないということになるのだろうな)

2020年04月12日

外部スイッチでタブレットやパソコンのプログラムを動かすシステム構成



 外部スイッチでタブレットやパソコンのプログラムを動かすシステム構成の紹介動画を作りました。

 噛んでるし、「ホーム画面」を「ホームボタン」って言い間違ってるし・・・ですが、撮り直すのはめんどくさいので、そのままアップしちゃいました。



 これらは テクノツールさんで購入しました。


2020年04月03日

くっつかないことを伝えるコミュメモ(○×メモ)



 新型コロナウィルス(COVID-19)の感染の確率を下げるには、人との距離をとることだ、ということがよく言われています。

 自閉症の方にお伝えするために書いたもの。

 ○×メモを使っています。

 ※クリックすると大きくなります。

 ※ドラッグアンドドロップすることで、ご自分のパソコンなどにダウンロードもできます。
img20200403_20193951.jpg

 本当は、「どうしてメモ」や「四こまメモ」で理由をしっかり伝えたいのですが、「どういう行動が良くて、どういう行動がよくないか」を簡単に伝えるには○×メモが書きやすいので。

 しかし・・・アイデアはマネして頂いても、絵はたぶんみなさんの方がお上手でしょう。

 私の絵は、たいていの場合「伝えたいという気持ちは伝わってくるが、絵がなんとも・・・」と言われてしまいます (^^;

じゃんけんソフト、試行版



今、こんなプロジェクトをやっています。


さっそくプログラマーさんが、こんなのを作って下さいました。



うーむ、もうデザイン、これでOKやったりして。

問題点。

1.「スペース」の入力を捕まえてくれない。

 現在、タップのみで動きます。
 外部スイッチを使う場合、インターフェースを使って「スペース」で「次へ」という動きを出すので、是非とも「スペース」の信号をつかまえて、次の手が出てくるようにしてほしい。


2.このじゃんけんのホームページに飛ぶのに時間がかかる。飛んだと思っても最初は動かない。

 これは、現時点では無料のサーバを使っているので仕方ない部分があるかもしれません。
 私のホームページに置いてもらったらどうなるだろう?

追記(2020.4.3)
このプログラムを置いているのは Herok(平六!?)というサービスです。
無料のは30分アクセスが無いとスリープしちゃうんだって。
起動するのに時間がかかってしまうので、Hobby という月7ドルのコースに変更していただく予定です。
変更できたら、またお知らせします。

追記2(2020.4.4)
有料コース(Hobby コース)に変更しました。
さくさく動くようになりました。
「スペース」入力で動くようにはまだなってません。

追記3(2020.4.9)
「スペース」入力に対応しました。
これで外部スイッチが使いやすくなりました。
URL は以前と変わっています。




 またご意見などありましたら、Twitter などで教えて頂ければありがたいです。


 なお、今後は「kingstone の部屋」というホームページの「じゃんけんソフトいろいろ」というページにいろんな種類のものをアップしていきます。





  


2020年02月28日

統合失調症 村井俊哉著




 初版、第一刷が2019年10月18日

 最新の知識を俯瞰するのにはいいのじゃないかしら。

「普通の病気」である。

 病気の始まりのピークは20歳台。
 自閉症スペクトラムは児童期から顕著、認知症は基本的には高齢者、そこで区別できる。(でも別の障害・疾患であるから併発することもあるよな)

 誰が病気になるかは、知的水準、才能の有無、しつけ、貧富、地域、すべてほとんど関係ない。

 統合失調症のリスク因子について。
 移民、都市居住はリスク因子として出てくるが、その相対リスクは2〜3倍であり、もともとの発症率が1%(0.7%?)だから、100人中1人が発症するか、2〜3人が発症するかというかの違いであり、99人が発症しないか、98〜97人が発症しないか、ということになり、ほとんど意味はない。

 原因というか、発症の機序は
(もともと「○○のウィルスにより発症する」みたいなことはないので、「原因」とは言い難いかな)

・ドーパミン仮説
・異常セイリエンス仮説(これもドーパミン仮説の一種になるか?)

 などがある。

 なお、昔は(自閉症スペクトラムの「冷蔵庫マザー」と同じように)「統合失調症を誘発する母親」仮説があった。
 現在は否定されている。

 で、著者はくどいほど「脳の普通の病気」であり「育て方」でなるものではない、ことを強調されていますが、いくつか面白いことも書いてはります。

 統合失調症がなぜ起こるかといえば、それは親のしつけのせいでもないし、本人の努力とか生活態度のせいでもないのですが、統合失調症の再燃に関しては、患者さん本人のこの病気との向き合い方、ご家族のかかわり方、そして医療者な ど支援者のかかわり方が、大きく影響するのです。イギリスで古くからおこなわれてきたエクスプレスト・エモーション研究という一連の研究があるのですが、その結果は次のようなものです。細かいことは気にせずに温かく大きく受けとめるような親であれば再燃率は低いけれども、些末なことで子どもの失敗を批判、攻撃し、感情的に過制に反応する家族のもとでは、再燃率はかなり高くなるのです (Bebbington et al. 1995) 。

 もちろん、家族だけではなく、支援者もだよね。
 これ大事だよな。
 で、統合失調症の方に限らず、支援職すべて、この「細かいことは気にせずに温かく大きく受けとめる」というのが大事なのかもな。

 そして徹底的に科学的であろうとされているけれど、ご本人の「物語」をご本人や近くにいる人が共に読み進め、読み解いていくことは、ご本人にとって大きな救いになるかもしれません、とも書かれています。

 おおいに納得です。