※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2019年03月19日

自殺 末井昭著




末井さんが主人公になった映画が「素敵なダイナマイトスキャンダル」


もう一般公開は終わっているんですね。

「二人のホームレス」という章に、田中さん、という浅草でホームレスをされていた方が出てきます。

 この方、パドックを見ればどの馬が来るかわかる、と豪語する方。

 で、まゆにつばつけながら一緒に競馬に行くと、全体としてはわずかながらプラス。

 そしてその後何回も競馬に行き、ずっと額の多少はあってもプラス。

 で、自慢したくなって周囲の人に言ってしまい、その方たちと一緒に行くようになると当たらなくなってしまったとか。

 なんかいろいろなことを考えさせられるエピソードです。



 あと「お金で自殺する必要は無い」という話。

 もともと末井さんのことは西原理恵子さんの漫画で知っていましたが、昔からギャンブルをされてる人だと思ってました。

 でもギャンブルをする人を嫌っておられたとか。

 しかし、編集していた雑誌が廃刊になり、一緒に働いていた人たちに幾ばくかでも渡したい、という思いの中で先物取引に手を出し、ずぶずぶギャンブルにはまっていかれたのだとか。

 またバブルの時代に土地に手を出したと。

 で、最高3億円の借金があったけれど、結局いろいろチャラにしてもらえて、月5万円の返済でよくなったとか。(まあでも月5万円の返済でも、私だと厳しいですけど)

 青木雄二さんも、「金は無い」と言ったらしまいや、というようなことは書かれてたな。



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2017年05月21日

うつヌケ 田中圭一著




 漫画家(で、かつサラリーマンもしてはるんや)の田中圭一さんの描かれた話題の書。

 ご自身がウツから抜けた(しかしまたウツが来たり、来そうになることがあることも、ちゃんと描かれています。)ことから、自分の体験と、他の同じような体験をした方達の「エピソード」集。もちろん「エビデンス」にはならないのだけど、納得できる話が続きます。

 スピリチュアル方面の話も出てくるけれど、歯止めがかかっています。

 私自身の体験と重ね合わせても「ほんまそうやなあ」というところがいっぱいあります。

 うつだけではなく双極性障害の方も出てくるし、うつかどうかわかんない、という方も出てきます。

「今、しんどい」けれど、「本は読める」みたいな方が読むといいのかな。

 ひどい時は本は読めなくなってしまいますから。

 そういや、内田樹さんがうつになった時のお医者様からのアドバイスが
「まずあなたは結婚式と葬式を休みなさい」
で、内田さんは
「えっ、休んでもいいの?」
と思われたそう。

 これ、私が「年賀状は書かない」と決めて楽になったことを思い出しました。

 ほんと、できないことはしない、義務感でがんばろうとしない、というあたり大事かなあ。


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2017年04月19日

精神健康をあやうくすることに対する15の耐性(中井久夫)



 これ、ネットで読んで、なるほど、と思ったものなのだけど、その記事がどこかは忘れてしまった・・・

 中井久夫『「つながり」の精神病理』(ちくま学芸文庫)よりだそうです。




●精神健康の基準について 


 健常者ということばがよく使われているが、実際にはそういう者を定義することはできない。(精神健康の定義は)精神健康をあやうくするようなことに対する耐性として定義するのがよいのではないだろうか。

1.分裂する能力、そして分裂にある程度耐えうる能力

   「人格は対人関係の数だけある」という考え方。
   「あらゆる人間関係に対し統一された人格がある」者の
    精神健康のほうが危ういのではないか、という指摘。

2.両義性(多義性)に耐える能力

   父であり、夫であり、社員であり、挫折者であり、
   保護者であり、掟であり、壁であり ――

3.二重拘束への耐性 

   「恋人を愛している」
   「恋人からの電話をはやく切って眠りたい」

4.可逆的に退行できる能力

    赤ん坊をあやす母親、
    動物に子供っぽく声をかける成人男性
   (統一、成熟、人格的・常識的な「私」が)
    出ずっぱりでは人は持たない。
    かつ、退行した精神状態からすぐに戻れること ――

5.問題を局地化できる能力

   「私はどうしてこの職業を選んだか」
   「この伴侶と家庭を作ることになったか」
    ―― 一般的に必要充分の理由なんかない。
    問題を一般化すれば、形は堂々としたもの
    にはなるが解決は遠のく。
    特に自分に関する問題では ――

6.即座に解決を求めないでおれる能力、未解決のまま保持できる能力

   葛藤があることはすぐに精神健康の悪さに
   繋がらないどころか、ある程度の葛藤や矛盾、
   いや失意さえも人を生かすことがある ――
   「迂回能力」、「待機能力」とも深い関連がある。

7.いやなことができる能力、不快にある程度耐える能力

   「後回しにする能力」、
   「できたらやめておきたいと思う能力」、
   「ある程度で切り上げる能力」
   も関連能力として大事 ――

8.一人でいられる能力

   「二人でいられる能力」も付け加えたい。

9.秘密を話さないで持ちこたえる能力

   「嘘をつく能力」も関連している。
   (嘘をつかないではいられないとしたら、
    それは“びょーき”だが)

10.いい加減で手を打つ能力

    これは複合能力で「意地にならない能力」とか
   「いろいろな角度からものを見る能力」、
    特に相手から見るとものがどう見えるかという
   仮説を立てる能力 ―― 「相手の身になる能力」 ――
   が関連している。
   「若干の欲求不満に耐える能力」も関わりがある。

11.しなければならないという気持ちに対抗できる能力

12.現実対処の方法を複数持ち合せていること

13.徴候性へのある程度の感受性を持つ能力

    身体感覚、特に「疲労感、余裕感、あせり感、
   季節感、その他の一般感覚の感受性」を持つことと
   同じ。それらは徴候として現れるからである。
    すべての能力は人間においては対人関係化するので、
   対人関係を読む能力は徴候性を感受する能力と関係して
   いる。
   「いま、相手が親密性を求めているかいないかが分かる」こと ――

14.予感や余韻を感受する能力

    この世界を味わいのあるものにする上で重要な能力。
    たとえば芸術作品の受容・体感がこの能力を育み、
   野生の馬である「徴候性」と折り合いをつけられる
   ようになっていく。

15.現実処理能力を使い切らない能力

    あるいは「使い切らすように人にしむけない能力」。

posted by kingstone at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月06日

「心が折れる職場」(見波利幸著)読書メモ



 Togetterで


をまとめました。

 カテゴリは「うつ」でいいだろうなあ・・・


posted by kingstone at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月13日

感情を出すこと



 Togetterで


をまとめました。


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