※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2010年04月14日

過去の記事シリーズ総括5 新人さんたちの感想や変化11月分

 新人さんたちの感想や変化です。
 11月分。

 11月7日
過去の記事95(交代で教える 協力してできることのありがたさ)
新人Aさんが「みんなで交代でやってる、というのも紹介して欲しかったな」

 11月12日
過去の記事101(パスの教え方 トランプの指導で)
 周りで聞いてたみんなが拍手、新人Aさんはガッツポーズ。「いやあ、
私も我ながらいい考えと思いました」だって(^O^)

 11月4日
過去の記事105(BさんとC君の給食指導)
 新人Aさんは「カードを出す前に言葉で言ってたことがわかったんやろか。
(まさかねえ・・・という気持ち)」と言ってました。まあ今後の課題ですね。
 新人Bさんが試しにごはんを半分減らしてあげるとC君は残りをペロリという
感じで食べてしまいました。

 11月18日
過去の記事109(お菓子でコミュニケーション指導3)
 こら今日は「お菓子でコミュニケーション」はできないか、と思い始めた時、
新人Bさんが用意を始めてました。

 11月21日
過去の記事116(こそばしっこにカードを使うのは? C君の意思表出)
A「でも、こそばしっこなんて、二人がたまたま出会った時に雰囲気でやる
  もんでしょう。カードを使ってなんかやるもんじゃないような」

 11月22日
過去の記事119(目標(方針)   名人芸)
 新人Bさんが「Bさんにはもっとこーゆーのが(視覚的な支援が)必要
ですね」って言ってはりましたし。

 11月26日
過去の記事127(私以外に対してもできた C君の意思表出)
今日新人Aさんが「私にもちゃんとしてくれました」と報告してくれました。

 11月分終わりです。

 11月21日の新人Aさんの考え方がどう変わっていったか、というのが
すごく面白いです。


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過去の記事シリーズ総括4 新人さんたちの感想や変化10月分

 新人さんたちの感想や変化です。
 10月分。

 10月1日
過去の記事57(人と人の関係 授業に対する建設的な意見)」
「言わばどしろうとの私にとって、すごくわかりやすいです」
「前は授業がつらかったけど、今はやっていけそうな気がします」

 10月2日
過去の記事58(午前の学習変更点)」
「やっぱりひとつひとつやる場所は変えた方がいい」

 10月3日
過去の記事60(たたく、引っぱる4 問題行動への対処 クラスでの議論)」
 で、新人Aさんの発案で結局朝の会の枠のそばに数字をふることに
しました。A君は数字がわかるのでそれで納得してくれないかなあ、
ということです。
 ※ここは、もとの議論がめちゃ面白いです。

 10月6日
過去の記事63(午前の学習 変更初日・整理整頓)
 今日の放課後、私以外の人にとってアンタッチャブルな空間だった
教室の棚を、新人Aさんの指揮のもと、整理整頓しました。

 10月8日
過去の記事66(午前の学習・打ち合わせ)
新人Bさんが「でも、今日は思いっきり一緒に遊んだんですけど、
その後は何かよく言うことを聞いてくれてましたよ」

 10月13日
過去の記事71(ビデオを見る 情報共有)
新人さんが「今日、打ち合わせも無くなったし、ビデオ見たいですねえ」

 10月14日
過去の記事74(お菓子でコミュニケーション指導1)
 新人Bさんが横で「コアラのマーチを下さい」と言うのを聞いて自分も
「下さい」「コアラのマーチ」「コアラのマーチ、下さい」等と言えました。

 10月15日
過去の記事75(今日は警報 学校公開)
新人Aさんが「警報で子どもが帰ると、おうちでたいへんかなあ、
って気がして。学校にいる間だと安心して買い物ができたりするじゃない
ですか」って言う

 10月18日
過去の記事78(午前の学習の裏で 午前の学習を減らしたくなかった話)」
新人B「うーーん、そればかりだと時間が長すぎるかも」
新人A「折角やり始めた午前の学習が抜けるのは勿体ないです」

 10月22日
過去の記事80(新しい自立課題 すごいっ、えらいっ、ってわかる)」
「もうC君、すごいっ、えらいっ、てよく思うんです」

 10月28日
過去の記事85(校内研修終了 理論(理念)?実践?)」
新人Aさん「損してると思いました。理論のところはいらなくて実践だけ
      で押しても良かったのじゃ。」
新人Bさん「夏休みとか、kingstoneさんに言われてもよくわかんないこと
      が多かったのが、いろいろやり始めてわかり始めたところも多い
      し、ほんと実践のところだけで良かったかも。」


 10月分はこれで終わりです。
 新人さんたちが手応えを感じているのがよくわかります。











 







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2010年04月13日

過去の記事シリーズ総括3 新人さんたちの感想や変化9月分

 新人さんたちの感想や変化です。めちゃ長くなってしまうかな。
まずは9月分。

 8月28日
過去の記事16(共通理解)
「kingstoneさんのやってること、ねらってることがわかって来ました。
 それからC君の様子なんか本当に本に書いてある通りだなあって思い
 ました」

 9月2日
過去の記事23(ワークシステム作り2 いよいよ2学期)
 今日は、カゴの改造を新人さんのひとりに頼みました。すごい・・・
一応、昨日プロトタイプを作っておいたせいもあるけど、そこらへんに
あるカゴ。瞬く間に改造して下さいました。頼んでみるもんだ。

 9月3日
過去の記事24(ワークシステム作り3 いよいよ2学期)
 もう勤務時間もとっくに過ぎてから「うんじゃ明日の用意してくるは」と
一人教室に上がって行ったら、後から先日とは別の新人さんが上がって来て
くれはりました。

 9月3日
過去の記事25(トランジションエリアを使うかどうか & 移動の自立に向けて3 )
 それを今日見た新人さん、「これは高さが高すぎますね。でこっちに
あった方がいい」

 9月5日
過去の記事27(わかってできること)
 でも15分座ってたことにびっくりしました。でもねえ・・きっと意
味がわかってないのに座っているって・・何とかならないかなあ

 9月9日
過去の記事35(ブース出現)」
で新人さん「そうだ、勉強をする方を囲ったらどうでしょう」

 たぶんこの頃
自立課題学習や1対1の学習
「先生、この子たち(将来)仕事ができますね!」(新人Aさん)

 9月17日
過去の記事39(おいしいものから食べてみよう)」
でも新人さんがスプーンを近づけようとしても手をふりまわして嫌がります。

 9月18日
過去の記事42(具体物・・・食器を片づける)
 今年は新人さんがずっとやってくれてたら、この行動は確実になって
来ました。「入れようとする」も「入れる」になってきました。

 9月22日
過去の記事47(ブース改造1)
 新人さんたちも、なんやかんや教材を作ってくれています。

 9月27日
過去の記事53(午前の学習初日)
 新人A「うわあ、今日はC君にとって情報量が多すぎた。もっと絞らな」
 新人B「Gさん、課題(箱の中への玉入れ)を出したらすっとやって
     くれました。でも10個は多すぎたみたい。今度少し減らし
     ます」

 しかし、ここまでだけで「使えない」人たちなのかどうか、良くわかり
ます。「使える」人たちです。









posted by kingstone at 21:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去の記事(1998年度後半) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

過去の記事シリーズ総括2 ベテランさんの感想や変化

 ベテランさんの、主として私の知的障害特別支援学校3年目2学期以降の
感想や変化について書いてみたいと思います。

 まずそれ以前から。

 私が勤務した最初の年も私と同じクラスにおられました。

給食の思い出2」に出てきたお子さん。ベテランさんは有無を言わせぬ迫
力でスプーンを口に突っ込み、嫌いな肉を完食させました。同じクラスにい
た受容的交流療法が好きな素敵な先生は「すごい。どうやって食べさせたの
かしら」と感心していました。・・・ってことは見ておられなかったのだ、
と思います。まあ当時、1人の教師が2人の食べるのに困難な子を担当しま
すから、他人の食べさせ方は見れなかったのでしょう。私は落ち着きが無い
から、見てしまった。

 翌年。

撃沈
 これは「相当嫌そうに食べているC君」に対する対応ですね。
「私は食べさせられます」

 私は「過去の記事シリーズ総括1 なぜチームが組めたのか」の中で
> またベテランさんは「子どもを指示に従わせることができる」「子ども
>に給食を手早く完食させられる」ということで多くの職員からリスペクト
>されていましたが、
と書きました。私はリスペクトしていませんでした。

 しかし、ベテランさんにとって、当時の知的障害特別支援学校で、生き抜
いていくために必然的に身につけてしまったものだと思います。威嚇と暴力
を使う人たちが学校をリードしており、研修の機会があったとしても、その
人たちが「いい」と思うものであり、研修で何を言おうと実際の指導は威嚇
と暴力だったわけですから。

 私の3年目夏休み
過去の記事16(共通理解)
「この記事に書いてあるようなこといろいろやってみるといいかもしれない
 ね。kingstoneさんが課題学習をやってるところを保護者の方が見て感心し
 てたのを見るとそう思う」

 その1か月ほど後
自立課題学習や1対1の学習
「この授業はいつまで続くんですか?」とちょっとご不満そうに言われました

 10月18日
過去の記事78(午前の学習の裏で 午前の学習を減らしたくなかった話)
 始めた頃は「この子たちは机での勉強より健康が大事です」と
おっしゃっていたベテランさんも、いろいろ課題を考えて下さって
います。

 2月4日
過去の記事216(事前の準備が大切  ニコニコと過ごす)
 そのベテランさんがC君のランニングや腹筋の時に旗を入れていく工夫を
見ていて「E君のモップかけのお掃除の時にその方法、使えないだろうか」
とアイデアを出して下さいました。

 2月16日
過去の記事224(笑って元気が出たかな・・)
 そうそう、ベテランさんとも「どんな写真が必要かな」とかいう話も
したしね。

 2月28日
過去の記事238(C君への給食指導・その後)
 その時、ベテランさんが「今までいやな物を無理して食べてたのかな」
と言われたのに思わず「そうなんですよ」と無茶苦茶力強く答えてしまっ
たのは良くなかったかな(笑)

 学年(クラス)全体のTEACCH的な取り組みの中でベテランさんは
威嚇と暴力を使う必要が無くなっていきました。ベテランさんの指導方法
を直接的に否定したのは1回だけだと思います。

 ある子に「そんなことしてると給食を食べさせないから」と言われたの
に対して「私のクラスでは給食を食べさせない、なんてことは無いので、
そういう叱り方はしないで下さい」と1度言っただけだと思います。

 またいろいろ工夫して下さったことは、できるだけ学部や学校全体に
「ベテランさんが工夫して下さいました」と発表するようにしていました。

 そういうことを通じて、行動を変化させていって下さったと思います。










posted by kingstone at 19:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去の記事(1998年度後半) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

過去の記事シリーズ総括1 なぜチームが組めたのか

 知的障害特別支援学校の3年目、夏休み明けから7か月間、何故私たち
学年(クラス)はチームでTEACCH的な取り組みができたのでしょう
か?

 学年の構成はこうでした。

 私(一応学年主担。学年のリーダー?)
 新人Aさん(病欠代替。大学出たて。特別支援教育の知識なし)
 新人Bさん(1学期の終わり頃着任。病欠代替。大学出たて。特別支援教育の知識なし)
 ベテランさん(威嚇が得意。暴力は・・叩く場面は見ていませんが、苦痛を与えている
        場面は見ています)

 1学期の間は、ほんの1部(たぶんA君にほんの少しのみ)で視覚支援をする
ことと、1部の子どもと自立課題学習をすることしかしていません。

 学校は何度も書いていますが、少数だが学校を引っ張る立場の方たちが「威嚇と暴力」
を使い、他の多くの教師は何をどうやっていいかわからない状態。結局、多くの方は、
「威嚇と暴力」を使う方に頼っていました。ここ大事ですね。多くの方が「自分では何
もしなかった」が、「威嚇と暴力」を使う方を頼ってた、というの。

 で、私は
過去の記事1(TEACCHの5日間研修にて)」から書いているセミナーに参加して
ようやく「個別にすること」「授業(生活)を作っていくこと」のイメージができます。

 で夏休み終わりぎりぎりに
TEACCHセミナー3回目
にあるように新人さんたちに提案し
−−−−−−−−−−−−−−−
 経緯は、また書くとは思いますが、夏休みの終わりに私は
「学校から追い出されるかもしれへんけど私の思う通りの実践をさせて欲しい」
と言いました。

 新人さんたちは
「私ら新人で、わからへんからついて行くしかありません」
そらそうやろなあ(苦笑)
−−−−−−−−−−−−−−−
ということになるわけです。ベテランさんにも
過去の記事16(共通理解)」によると
−−−−−−−−−−−−−−−
 ベテランの先生から「実践障害児教育」の記事について、話しかけ
て下さいました。で、いろいろ話をしていて「この記事に書いてある
ようなこといろいろやってみるといいかもしれないね。kingstone
さんが課題学習をやってるところを保護者の方が見て感心してた
のを見るとそう思う」という言葉を頂きました。
−−−−−−−−−−−−−−−
ということであったわけですね。

 新人さんたちは当時の「この知的障害特別支援学校の文化」がまだわかって
なかった。だから「わからへんから」ということになるわけです。そして私の
ことを「先輩」としてリスペクトして下さっていた。私も新人さんたちをリス
ペクトしていました。

 これが1年も別な学年で働いていた人だったら・・・

私は変わっている」ということもありましたし、リスペクトはして頂けなか
ったかもしれません。

 これを書き、新人さんたちが読むと、嫌な感じがするかもしれませんが、少
なくとも1学期、新人さんたちは周囲のやり手の先生方から「使えない」とい
う評価をされていました。

 このことは今でも怒りを持って思い出します。

 もちろん新人さんたちの行動は「中間管理職」としての私の責任です。
 そして上記のような学校の状態で、私は1学期の間は明確な指針を出すこと
ができていませんでした。もちろん役に立つ研修や他の方からのOJTがある
わけもありません。

 その中で新人さんたちは右往左往していたのです。

 新人さんたちが「使えない」人であったか、「使える」人であったかは、
「過去の記事シリーズ」から明らかでしょう。

 またベテランさんは「子どもを指示に従わせることができる」「子ども
に給食を手早く完食させられる」ということで多くの職員からリスペクト
されていましたが、教師でなく他職種である、私の学年では勢力が3対1
になった、ということもあり、しぶしぶでも学年の方針に従わなければな
らなくなりました。

 こういうふうに、多くの幸運に支えられてチームが組めたのでした。


 余談ですが、こういう経験から
大阪の知的障害児施設虐待事件続報
の「月の輪学院」の雰囲気が想像でき、ひょっとしたら「通報した実習生」
は「使えない」なんて思われていたんじゃないか、と想像してしまいます。


 

















posted by kingstone at 10:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去の記事(1998年度後半) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする