【個人への介入事例】一見の「成果」の裏側
事例5:スケジュール管理完璧な E さん(高1・家庭)
◯行動契約
(自律性の阻害?)
(自律性の阻害?)
「行動契約」をキーワードにした論文をもってなかったので、検索してダウンロードしてみました。
すると、めちゃくちゃ面白い。論旨の賛成とか反対とか納得とか納得できないとかではなく、論文を書かれた方達がそうせざるを得なかった当時の状況(しかし現在も同じかもしれない)につっこみを入れまくって読ませて頂きました。
(時間を大幅に使いそうなので、読書メモはまた時間のある時に)
この感慨は先日、NHK の番組で放映された自閉スペクトラム症の方の状態と対応を見て、「これを自閉スペクトラム症の方のもともとの状態と思ってもらったら困るなあ。周囲の専門家(養護学校などの教師を含む)は何をしていたのだろう、という感慨にもつながります。
で、今まで書いてきたものを含めて、シンポジウムの前に元の広報用の図に書いてあった文言だけで、いろいろ書いていくのはむちゃくちゃ無理があるわけですが・・・(たぶん本番ではもう少し情報量が増える)
「スケジュール管理完璧な Eさん」という文言からは、この方は「見てわかるスケジュール」を使っているのかな、と想像します。
しかし、そのスケジュールは誰が作っているのだろうか?
「自律性の阻害?」と書いている、そして「家庭」と書いている。ということは親御さんなのか?
なんかおかしい・・・それって「契約」か?「契約」って双方が納得してするものじゃないか?
それとも時々聞く「スケジュールにこだわって強迫的になった状態」のことかな?
いずれにしても、幼少期から「見てわかるスケジュール」を使い「交渉」し、自分でスケジュールが変更できることを知っている状態なのだろうか。
その前提として、望月昭先生が提唱しておられる「行動的QOL」で言われている、いわば「選択活動」は保障されてきているのだろうか?
めっちゃ簡単に行動的QOL をまとめると
@「(選択性はないが)正の強化を受ける行動」を成立させる段階
A選択肢があり選択できる段階
B既存の選択肢を本人が否定できたり、本人が新たな選択肢を要求できる段階
A選択肢があり選択できる段階
B既存の選択肢を本人が否定できたり、本人が新たな選択肢を要求できる段階
のBまでもっていき、選択肢を増やしていくってことなのですが。
最初は支援者が選択肢を提示するところから始めなければならないことが多いのですが、進んでくればご本人から自発的に新たな選択肢を意思表出されるようにもなってきます。
またダウンロードした論文のキーワードに「自己責任」という単語もありました。
自分の選んだ行動をして、最後まで責任をとらしてもらえる(例えば弁償とかでも)、っていうのもとても大事なことだと思います。
「行動契約」って「ルール支配行動」を作っていくことみたいなんですが、「最後まで責任をとる」ことで、「ルールを体感していく、何が得で、何が損かわかる」ってのも大事だし、それがわかってくれば「ルールを守るとどんな得があるのか、ルールを守らないとどんな損があるのか」への理解も深まります。
もし周囲の思惑のみでご本人を動かそうとするなら、そして行動の責任をとらせてもらえないなら、それは「自律性の阻害」というよりも「人権無視」だと思います。
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