※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2025年06月06日

『月まで三キロ』伊与原新著





 先日、『藍を継ぐ海』で第172回直木賞をとられた方です。

 その少し前に NHK で放映されたドラマ『宙わたる教室』が良かったので、何か文庫になってて手軽に読めるのがないかなあ、と思って買って来ました。

 なお、この方、神戸大学理学部地球科学科を出てて、東大の院のあと、富山大学に勤務されてたんですね。

 巻末に逢坂剛さんとの対談が載っていて、逢坂さんが

「理系的知識をいかしたというよりも、理工系の人ならではの考え方とか観察が、小説の構成に非常に深くかかわっていると感じました。だからうんちくがうるさくないどころか、物語に厚みを与えています」

と語ってらっしゃいますね。

 各作品と出てくる科学的学問(一部、テーマも)を書いてみると

「月まで三キロ」
月の自転と公転

「星六花」
気象学。(雪の結晶)
なお、読んでて主人公二人に「もう結婚しちゃえよ」と思った。

「アンモナイトの探し方」
化石学(?ってのでいいのかな)

「天王寺ハイエイタス」
環境科学(地層の分析)
あとプロミュージシャンになれなかった話とか。
『ぼっち・ざ・ろっく』で、文化祭の時にぼっちちゃんがやったボトルネック奏法の話なんかも出てくる。
中で内田勘太郎って方への言及があって、私は「それより憂歌団ブルース・バンドが頭に浮かぶなあ」と思ってたら、内田さんって憂歌団のメンバーだった。私の頭に浮かんでたのは木村さん。

「エイリアンの食堂」
素粒子学(KEK も出てくる)

「山を刻む」
火山学
あと登山。そして自分の「好き」も、相手の「好き」も大事にすること、かな。

 伊与原さん、新田次郎文学賞もとっておられるけど、新田次郎さんと同じ「読んで損したと思わない小説家」だなあ、と思いました。






posted by kingstone at 16:33| Comment(0) | TrackBack(0) | よしなしごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック