年齢別の強度行動障害者数を知りたくて、前記事で紹介した
を使って、年齢別の強度行動障害児者数を推計してみました。
まずは道具から
まず、2をやってみようと思いましたが、記事中にある項目が無いので断念。
3.を試みると .xlsx のファイルが出て来ました。
しかし、とんでもないネ申エクセル。たぶんもともとがそうなっているのでしょう。
そこで、1列ずつコピーし、「形式を選んでペースト」で「値」にしてはりつけていって、まともなエクセルファイルにしていきました。
ただし、推計に推計を重ねているので、すごくいいかげんな数字だと思います。
※表(画像)はクリックすると大きくなり、もう一度クリックするとさらに大きくなります。ただし2回目のクリックでは記事外に飛んでいきます。
まず、報告の P27の「オ.障害の種類と合計得点の分布」の表
ここから点数10点以上(強度行動障害の定義にほぼ合う)の人数だけを出しました。
ここで n が 267,569 件のデータのうち、41,670 人が10点以上と出てきたわけです。
ところが、本文には「10点以上は約15%」という記述があり
267569 ✕ 0.15 = 40135
で、既に1500人以上の差が出てる・・・まあ「約」なんだけど
次に報告のP28の「カ.年齢階層と合計得点の分布」の表
ここから取り出した10点以上のエクセルの表がこちらになります。
なお、0.1% とかいうのを換算して、元の数(0.001 とか)に変換するのめんどくさいなあ、と思っていましたが、「値」だけコピーすると、ちゃんと 0.001 とかに変わっていました。(元の表の表示形式の問題かな?)
で、ここに各点数の人数をかけていき、小数点以下四捨五入すると
という表を得ました。この表でもわかりにくいと思うので、10点以上をテキストにして縦に並べます。
年齢 人数
0~4 4
5~9 0
10~15 0
15~17 2082
18~19 1383
20~24 6097
25~29 5358
30~34 3421
35~39 3378
40~44 4331
45~49 5192
50~54 3415
55~59 2406
60~64 1769
65~69 1276
70~74 865
75~79 429
80~84 178
85~89 59
90~94 20
95~99 0
100~104 0
105 0
合計 41663
0~4 4
5~9 0
10~15 0
15~17 2082
18~19 1383
20~24 6097
25~29 5358
30~34 3421
35~39 3378
40~44 4331
45~49 5192
50~54 3415
55~59 2406
60~64 1769
65~69 1276
70~74 865
75~79 429
80~84 178
85~89 59
90~94 20
95~99 0
100~104 0
105 0
合計 41663
こういう結果を得たわけですが、暗数も結構あると思います。私が行動援護をお勧めしたお子さんの保護者が役場の窓口で「去年までガイドヘルプでいけてたのだから、別に行動援護申請する必要無いでしょう」と申請拒否され、私が付き添って役場に行き、ちゃんとした担当者の方に出てきて頂き、私がにこやかに生活の現状をお伝えすると担当者さんの顔色が変わり、すぐに評価に来てくださり、行動援護が通った経験があります。
特に特別支援学校に行っている人など、申請されないまま終わっている人もかなりいるはず。
さて、わかりやすいようにグラフ化してみます。
しかし、なぜか、他は 5年区分なのに、15歳〜17歳(3年区分)、18歳〜19歳(2年区分)で出ているので、グラフ化するには目盛りが変になるので、これを 15歳〜19歳に変えます。
2082 + 1383 = 3465
この数字でグラフを作ると
15〜19歳からぐんぐん増えて(というより、申請がぐんぐん増えて、なんだろうな。それまで見えていない)一応、20〜24歳でピークがあり(しかし申請が増えたのは最近のことだから、今後これが並行移動していくかもしれない)、また45〜49歳でピークがある。
あれ?
この45〜49歳のピークって「親も歳をとり、家で見きれない」で申請数が上がってるだけと違うやろか?
やっぱり、小学校高学年から中学部あたりもだし、かなり暗数がありそう。
しかし、ここから議論を始めるしかないので、厚生労働省、PwCコンサルティング合同会社、協力された自治体、機関、ご家族には謝意を表明します。
あと、問題だな、と思ったのは、「区分認定(ということは18歳以上になるけれど)」との関連ページ、P25 を見ていたら、区分4 なのに10点以上、区分6なのに9点以下という方たちがかなりおられる。
自治体によって区分が違うのは実感しているけれど、これはあんまりやろ、と思うな。
カテゴリは「特別支援教育」に入れておきます。