現在、パラプロフェッショナルとして働いておられ方に、学校事情をお聞きした話は書きました。
あと、そのあたりの周辺事情。
まず「自閉スペクトラム症には ABA」というのはその地域では常識となっていて、プロバイダー(サービス提供事業者)はたくさんある。
診断があれば(?)無料でサービスが受けられる。セラピストが家庭訪問してくれてやってくれる。
ここまで読んで「素晴らしい」と思われる方もおられると思いますが、たまたまその方がセラピーの現場を見た(なんか、セラピストが訪問する時には家族が誰かいないといけない、という規定があるとのこと。この方の場合、シッターとして家族の代わりができるとのこと)2例についてお話してくださいました。
2例とも、日本で ABA の訓練を受けた方なら「そらないわ」と思うのじゃないかな、と私は思いました。
1例は青年に対して「年齢不相応」
2例目は児童に対してひたすら遊んでいた(ラポールをつけようとしているように見えた、とのこと)。もちろん、この方がわからない部分でいろいろインフォーマルなアセスメントをしたり、指示に対してどう反応するかを見ていた可能性もありますが。
これは ABA というより、私の TEACCH 的な取り組みになりますが
まあ、「現場の質」の問題は、アメリカでも日本でも同じような問題はあるのかもしれない。
あと、児童発達支援とか放課後等デイサービスとかについて。
児童発達支援(就学前のお子さんが通う)みたいなものが校内にあるとか。
放課後等デイサービス的なものは、あることはあるが通っている子はほとんどいない。
(これは人口密度とかの関連もあるのかも)
成人の福祉については、よくわからない。
日本の移動支援(行動援護)的なことを「シッター」という枠組みでやっている。
私、お会いする前に福祉制度について予習しておこうと思って論文を探したのですが、探しようも悪いのか、「理念」みたいなことについて書かれた論文はヒットしても、「制度」についてはほとんどヒットしませんでした。教育なら「アメリカ教育省」があるけれど、福祉分野だと日本の厚生労働省みたいな役割をするところがどこかわからない・・・
もちろん州ごと、自治体(カウンティ)ごとに大きな違いがあるのだとは思いますが。
お話をうかがっている限りでもそこを「親の会」「キリスト教団体」が何とかしようとしているように受け取れました。
私が検索した中でかすってるか、というものは
2002年(もう20年以上前だからずいぶん変わっているかも)
くらいで、この中にケアマネジャーの重要性の話が出てくるのですが、私が話をうかがった方は、ケアマネジャーという言葉を聞いたことが無いとおっしゃってました。
ケアマネジャーというのは、日本で言えば相談支援専門員にあたると思います。
また、就労についてのものはいくつかありましたが、この記事が文化の違いなどの解説ともあいまって面白かったです。
アメリカと日本の障害者雇用や就労支援政策の違い(2021.01.24)FUKUSHI.tv NEWS
また1年後(?)にお会いする約束をし、その時までに、福祉のこととかも調べておいて下さるそうなので、楽しみです。