強迫症というのは、自閉スペクトラム症の方でも、そうでない方でも、結構聞くことがあります。
その対応方法について、『子どものための精神医学』を見てみました。
主として3つに分けて書いておられます。
1.底にある不安への対処をはかる
環境状況になんらかの不安の材料がみてとれれば、それが「原因」か否かは問わず、その解決をはかる支援を工夫する。原因除去という医学モデルで考えず、何であれ負荷が減れば自然の治癒力が上がって回復しやすくなると考える。不確かさに耐える力に弱さがあれば、うつ病の治療のところで述べたのと同様、「レジリエンス」を伸ばすためにメンタルな成熟をうながすかかわりを工夫する。子どもには、このような成長モデルに立った支援が、長い目でみて役にたつ。 |
2.イマジネーションと強迫行為の悪循環を断ち切る
ここには「暴露反応妨害法」について書かれていますが、お医者様か公認心理師さんの協力の元でやるものでしょうね。
あと、最近は「認知行動療法」について述べられているものも多いですが、これもお医者様か公認心理師さんの協力の元でやるものでしょう。
3.薬による支援
1.2.の支援だけでうまくいかない時に考慮するそうですが、これもお医者様にしかできません。
結局、私や多くの保護者は一般人ですから、1.の「底にある不安への対処をはかる」しかできず、そして私自身はそれを幸せなことだと思っています。
私が自閉スペクトラム症の方に対応するとしたら、
@時間の見通しがつかなくて不安 → スケジュールやカレンダー
Aだんどりの見通しがつかなくて不安 → 手順書やワークシステム
B世の中の意味理解ができなくて不安 → 様々な視覚的支援
C意思表出ができなくて、あるいは周囲に理解してもらえなくて不安 → 適切な意思表出方法を身につける(視覚的支援も使い)
D感覚の過敏で不安 → 刺激の少ない環境を作る、心地良い刺激の環境を作る(感覚の鈍さのほうは不安を呼ぶのかな?)
E不器用で不安 → 便利グッズなどで対応
などで負荷を減らし、居心地の良い環境を作っていくことぐらいかなあ。