※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2024年03月03日

『ええやんちがっても』(自閉スペクトラム症のお子さんを理解するための冊子。ダウンロードできる)



 大阪府の障がい福祉課が、自閉スペクトラム症のお子さんを理解するための冊子を、2023年10月に改訂されました。



 ページ数は表紙・裏表紙も入れて32ページですが、

・見やすいレイアウト
・字が大きい
・武井陽子さんのイラストもふんだん
・情報量が少なく挫折せずに読めるのに必要なことを網羅している

と、とても見やすい(読みやすい)ものになっています。

 そして私が今まで見た冊子の中で、「必要なこと」とされる「内容」が「うん、これだよな」と納得できることが書かれています。

 もちろん小冊子ですから、これだけですべてをまかなうことはできません。しかしとっかかりとして、また具体的な関わり方などをお伝えする時に、この冊子もお渡ししておいて、「こういうことだから、具体的に◯◯が必要になるんですよ」と説明する時の大きな味方になってくれるでしょう。

 目次はこうなっています。

1. こんな子もいます・・・・・・・・・・3
2.「自閉スペクトラム症」ってなに?・・ 8
3.どうしたらいいの? ・・・・・・・・11
  〜子どもとの接し方(幼児期〜学童期)
4. 相談機闋・・・・・・・・・・・・・ 29


 これをもう少し詳しく見ていくと
 ※( )内はkingstoneによる要約やまとめ

はじめに・・・1

目次・・・・・2

1. こんな子もいます・・・・・・・・・・3
(昔いろいろ他の呼び方をされていた子たちを、広い意味で同じグループとして「自閉スペクトラム症」と呼ぶこと)
人とのつき合い方の特徴・・・・・・・・4
特徴の1例(と言いつつ6例)
コミュニケーションの特徴・・・・・・・・5
想像力の特徴・興味のかたより・・・・・・6
(パニックや混乱についても)
からだの感覚の特徴・・・・・・・・・・・7
(過敏や鈍感。動きについても)

2.「自閉スペクトラム症」ってなに?・・ 8
3つの主な特徴
@社会性の獲得や大人関係の難しさ
Aコミュニケーションの特徴
B想像力の特徴・興味のかたより・・・・・9
その他の特徴
からだの感覚の特徴
動作や手先の使い方の特徴
多動や不注意の特徴
睡眠の特徴
自閉スペクトラムと知的障がいは違うの?・・・10
自閉スペクトラム症かなと思ったら?
どうして相談が必要なの?

3.どうしたらいいの? ・・・・・・・・11
〜子どもとの接し方(幼児期〜学童期)
1.子どもが安心できる環境を整えましょう
(場面の意味がわかるようにし、目で見てわかるように)
見通しの立つ環境にします・・・・・・12
伝える内容
「いつ」「どこで」「なにを」「いつまで」「どのようなやり方で」するのか、「終わったら次に何をするのか」をはっきり伝えます。特に活動の「終わり」は明確にします。
伝える方法
(見てわかるスケジュール)
場所と活動の意味を一致させます・・・・13
(場所の構造化とカームダウン)
(感覚の違いがあるので、無理をさせないこと)・・・14
2.人との関わりについて・・・・・・・15
人とのやりとりに安心感を育てます
社会的なルールの理解の仕方を教えてください・・・16
(行動の意味を教え、いつどこでならしていいかを伝える。適切な行動をほめる)
ソーシャルストーリーズやコミック会話
3.コミュニケーションについて・・・・・・17
自発的なコミュニケーションの力を育てます
(特にサバイバルスキルを)
肯定的な表現・態度を心がけます・・・・・・18
(◯を伝える。視覚的支援)
4.生活スキルについて・・・19
(食事、食べられない場合、無理強いしない)
排泄・・・・・・・・・・・20
(トイレを快適な場所に)
着脱・歯磨きなど
(視覚的支援、スモールステップ)
5.自尊感情を保てるように・・・21
(いじめに注意)
得意なことをほめてのばします・・・22
自分で選んで決めることをサポートします
(選択活動)
6.不適切な行動に対して・・・・23
原因を見極めて対処します
(環境設定で減少)
穏やかな声で短く注意します・・・24
(具体的・肯定的に。◯を伝える)
不安やストレスをやわらげる方法を教えます・・・25
パニックには落ち着いて対応します・・・26

7.学校生活について・・・・27
学習に取りくみやすいように配慮します
自由時間を楽しく過ごせるようにサポートします・・・28
(自由な時間が苦手なこと。「余暇」が大事)

4.相談機関・・・・・・・29
(これは大阪府のもの)
・発達障がい者支援センター
・児童相談所(電話相談も)
・教育センター(電話相談も)
・親の会・・・・・・・・・30
・その他の相談機関


 相談機関を各自治体(小さい自治体だったら近隣を含め)のものにすれば、もうめちゃくちゃ使える冊子じゃないかな。





posted by kingstone at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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