『発達障害研究』第43巻に書かれた3本の論文
について、どのようなものが専門的技法と書かれているのか、まとめてみたいと思います。もちろんこれらの論文の字数では語りきれないので、みなさんはしょって書いてあり、「これが専門的技法だ」と言い難いことにはなっていますが、初学者が今後、どういったことを勉強していけばいいのかのヒントは出して下さっていますね。
以前の私のまとめでは、言葉を変えてしまったところがあるので、できるだけ原文で。
以前の私のまとめでは、言葉を変えてしまったところがあるので、できるだけ原文で。
ABA
1.見本合わせ課題
@椅子に座らせ、机上に示した写真や文字のカードに注目させる。
A見本刺激や比較刺激のカードを計画された順番や位置で手際よく提示しなければならない。
B強化刺激の提示が即時でなければならない。
C正誤の記録を手際よくしなければならない
A見本刺激や比較刺激のカードを計画された順番や位置で手際よく提示しなければならない。
B強化刺激の提示が即時でなければならない。
C正誤の記録を手際よくしなければならない
2.動画の活用
3.絵カードの活用
AAC またその中の PECS
事例は絵カードを使った要求を伝える実践
事例は絵カードを使った要求を伝える実践
4.PBS
特に機能的アセスメント
注意事項 個に合わせること
紹介した内容を俯瞰してみると、確かに発達障害児者の支援において専門性の高さは重要ではあるものの技法を使うこと自体を目的とすべきではないことが確認できたように思う。支援者は技法の意義を理解し、柔軟にその技法をカスタマイズすることが求められること、つまり個に応じた支援を探求することが専門的指導技法を用いる目的であるということである。 |
TEACCH
1.ユニークな学習スタイル
2.家族との協働
3.全人的視点
4.ストラクチャードティーチング(いわゆる構造化)
2.家族との協働
3.全人的視点
4.ストラクチャードティーチング(いわゆる構造化)
事例に出てきた専門的技法
・視覚的てがかり
・スケジュール
・ワークシステム
・マテリアルストラクチャー
・職員の関わり方を家族も学び、話し合う時間を持つ
・悩みを相談できるシステム
・母親勉強会
・スケジュール
・ワークシステム
・マテリアルストラクチャー
・職員の関わり方を家族も学び、話し合う時間を持つ
・悩みを相談できるシステム
・母親勉強会
注意事項 個別化:1人ひとりに合わせる(誤解されがち)
ストラクチャードティーチングは「なぜ」「誰のために」実施するのか、ということを従来の構造化の実践者たちは再考する必要があるだろう. 2つ目は、TEACCHのもつ概念である「個別化」のとらえにくさである.「一人ひとりに合わせる」という意味での個別化が、「1対1対応」とか「一人ですごす環境を用意する」とか間違って理解されている現場をよく目にする。 |
CBT
1.心理教育
2.認知構成法
3.リラクセーション
4.エクスポージャー
5.SST
2.認知構成法
3.リラクセーション
4.エクスポージャー
5.SST
それらを行うにあたって必要なこと
1.視覚支援
2.こだわりの利用 → 好きなものを利用する
3.具体的表現
4.介入内容の調整 → 各個人に合わせた調整が行われる
5.親・学校の関与
2.こだわりの利用 → 好きなものを利用する
3.具体的表現
4.介入内容の調整 → 各個人に合わせた調整が行われる
5.親・学校の関与
なんかみんな似たようなことを書いておられる部分がある。そしてそれは当然だと思います。
そしていずれも視覚的支援について言及されているのですが、さて、視覚的支援のやり方をどうお伝えするかというプログラムは、PECS 以外ではまだ無いかな・・・