※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2023年10月26日

『リスペクト』ブレイディ・みかこ著




 2013年にロンドン東部で始動した FOCUS E15 運動と、同運動が2014年に行ったカーペンターズ公営住宅地の空き家占拠・解放活動に着想を得た小説。

 私は当時、なんかロンドンでホームレスの人が家を占拠して暮らしてるとかいうのがニュースになってる、でもまあ排除されて終わりやろなあ、くらいにしか思ってませんでした。

 これを読んでみると、もともとシングル・マザーで子持ちの人たちがシェルターみたいな所に住んでいた人たちが、緊縮財政のあおりで退去を命じられ、しかし2012年のロンドンオリンピックによる地代高騰、かつジェントリフィケーションによる地代高騰もあいまって、もとの地域に住めなくなる。そして遠方のよく知らない土地なら住宅があるぞ、と言われても、知らない土地でやり直すのはたいへん。

 また周辺に公営住宅の空き家がたくさんあって活用されず、かつそれを住宅協会(もともとは経済的に困窮している人たちに住宅を供給するためにできた組織)が人がいない状態で高く業者に売って儲けようとして手入れもせずに放置し、供給する気が無くなっていた、などの背景があったそう。

 なお、結果としては一定期間の占拠が認められ、近隣の公営住宅に入ることができた。ただし、当時の人たちが入れて終わりじゃなくて、現在も Focus E15 campaign として続いている。こんなページが自動翻訳で読めるなんてすごいな。

 また、ページに当時の動画で、YouTube にあるものが紹介されている。


 日本だと、今、どうだろう?

 小説の中でも、なぜシングル・マザーが生まれるのか、とか生活保護バッシングの話とか、いろいろ出てくる。

 ひとごとじゃないよなあ。

 また、こういう運動が続いているのは、イギリスで、今でもこんな地域(学校)があるということの証なのかもしれない。


 もちろん、ロンドンの小学校全部が、というわけじゃないだろうけど。


posted by kingstone at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・記事・番組など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック