佐々木茜・日詰正文・村岡美幸(2019)『国立のぞみの園紀要』Vol.12, 39-63
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要旨から
◯全国の強行研修を主管する担当者を対象としたアンケート
◯特に基礎研修では「経験年数の浅い受講者でも理解できる内容にしてほしい」というニーズが高かった。
◯受講者や支援現場のフォローアップの必要性
◯特に基礎研修では「経験年数の浅い受講者でも理解できる内容にしてほしい」というニーズが高かった。
◯受講者や支援現場のフォローアップの必要性
keyword 強度行動障害支援者養成研修 研修カリキュラム 運営マニュアル
強度行動障害支援者養成研修の歴史
2013(H25) 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)
2014(H26) 基礎研修の上位研修として強度行動障害支援者養成研修(実践研修)開始
2015(H27) 報酬改定。研修修了が加算要件となる
2018(H30) 加算対象に、生活介護、障害児通所支援、計画・障害児相談支援が追加される
2014(H26) 基礎研修の上位研修として強度行動障害支援者養成研修(実践研修)開始
2015(H27) 報酬改定。研修修了が加算要件となる
2018(H30) 加算対象に、生活介護、障害児通所支援、計画・障害児相談支援が追加される
強行研修カリキュラム改善案のアンケート結果の図
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追加すべき内容
表出性コミュニケーションへの理解や構造化を実際にやってみる必要性が述べられていて、そりゃそうだと思いますね。実際、それ抜きに支援ができるはずもなく・・・
強度行動障害支援者研修(基礎・実践)とは別に独自に行っている研修のうち、私に興味深かったものを抜き出します。
1.専門研修を実施 . 支援現場のリーダー養成 , 全 6 回のプログラム . クラウドサービスを活用した情報の共有化 , 対象者の動画を通した情報の共有
2.アドバンス研修を実施 . 基礎・実践修了者を対象 . 応用行動分析学に基づいた支援方法を学 びつつ , 実際にブグループリーダーやスーパーパイザーからアドバイスを受けながら現場で 介入を行う . インターネットや情報端末等の ICT を用いた情報共有を体験する . 行動の記録 , 報告 , スーパーパイズをネット上で行える . 研修中以外でもコミュニケーションツー ルである Slack を用いてグループリーダー, スーパーパイザーとコミュニケーションをとる ことが可能 . いつでも、 どこでも、助言を求めることができる .
3.応用行動分析 ,TEACCH, 構造化 , 自立課題を実際に作成し実際に当事者につかってもらい 検討 .
4. H29 年度まで実施していた連続研修を引き継ぐ形で H30 年度からアウトリーチ型研修を 実施(年 2 回)
その他にもあったが、単発のコンサルが多く、無いよりはましだがあまり効果を上げにくいのではないか、と考える。
1.はクラウドを利用し、動画も通して情報の共有をしている。全6回と言いつつ、その期間は相談できるのではないか。
2.は Slack でいつでもどこでも相談できる体制をとっている。これは重要だと思う。
3.は当事者に使ってもらって検討している点で OJT といっても良い形になっていると思う。
4.は年 2 回ということで、どこまで有効かはわからないが、現場に行っているのでうまくいけば OJT にできる。