福島県沖で13日に起きたマグニチュード 7.3 の地震に関連して、私の Twitter タイムラインでは、この資料が紹介されていました。
もともとは、「デブリーフィングの危険性についての注意喚起」の文脈で紹介されていました。
デブリーフィングってのは、災害や危機的状況が起こった時に、すぐにその時見たこと、感じたことを報告する、というのが原義だと思いますが、危機的状況の直後に「そのための時間(ミーティングなど)をとって」「(自然に出てくるのを待たずに)聞き出す」ということの危険性をおっしゃってるのだと思います。
被災者が進んで話したいと思い、話そうとされた時に耳を傾けるのはいいことだと思うのですが。
(あまり聞きすぎずにね・・・)
東日本大震災の時なども、ボランティアでわざわざ聞きに行く人がいた、しかもちょっと不純な動機で、という方がおられたのが問題だったのだと思います。
この論文の後ろの方に
今回紹介した「サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き」日本語版は、今後兵庫県こころの ケアセンターのウェブサイトにアップ・ロードして、 無償配布する計画である。 |
とありましたので、見に行ったら、すでにこのページにPDFが置いてありました。
ここに書かれていることって、基本的に対人援助職に必要とされることだろうな、と思います。
サイコロジカル・ファーストエイドの8つの活動内容
Core Actions
1.被災者に近づき、活動を始める
Contact and Engagement
目的:被災者の求めに応じる。あるいは、被災者に負担をかけない共感的な態度でこちらから手をさしのべる
目的:被災者の求めに応じる。あるいは、被災者に負担をかけない共感的な態度でこちらから手をさしのべる
2.安全と安心感
Safety and Comfort
目的:当面の安全を確かなものにし、被災者が心身を休められるようにする
目的:当面の安全を確かなものにし、被災者が心身を休められるようにする
3.安定化
Stabilization
目的:圧倒されている被災者の混乱を鎮め、見通しがもてるようにする
4.情報を集める――いま必要なこと、困っていること
Information Gathering: Current Needs and Concerns
目的:周辺情報を集め、被災者がいま必要としていること、困っていることを把握する。そのうえで、その人にあったPFAを組み立てる
5.現実的な問題の解決を助ける
Practical Assistance
目的:いま必要としていること、困っていることに取り組むために、被災者を現実的に支援する
Practical Assistance
目的:いま必要としていること、困っていることに取り組むために、被災者を現実的に支援する
6.周囲の人々との関わりを促進する
Connection with Social Supports
目的:家族・友人など身近にいて支えてくれる人や、地域の援助機関との関わりを促進し、その関係が長続き
するよう援助する
Connection with Social Supports
目的:家族・友人など身近にいて支えてくれる人や、地域の援助機関との関わりを促進し、その関係が長続き
するよう援助する
7.対処に役立つ情報
Information on Coping
目的:苦痛をやわらげ、適応的な機能を高めるために、ストレス反応と対処の方法について知ってもらう
Information on Coping
目的:苦痛をやわらげ、適応的な機能を高めるために、ストレス反応と対処の方法について知ってもらう
8.紹介と引き継ぎ
Linkage with Collaborative Services
目的:被災者がいま必要としている、あるいは将来必要となるサービスを紹介し、引き継ぎを行なう
この引き継ぎのさいに「見捨てられた」という思いを被災者が抱かないように、という注意が書かれていました。
大事なことですね。