※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2021年01月24日

機能分析とスキルトレーニング



「はじめてまなぶ行動療法」から


機能分析

環境(独立変数)
標的行動(従属変数)

E・G・カー、V・M・デュランド
1985 Reducing behavior problems through functional communication training.
Journal of Applied Behavior Analysis

教室内で他人への攻撃や自傷を起こす7〜13歳の子4人。
単語レベルの発語ができる程度。

仮説

1.課題が難しい
2.大人からの注目

準備

1.「簡単」「困難」2つの課題
2.注目度「100%」「33%」の状況

組み合わせて

「簡単 100」「簡単 33」 「困難 100」の3場面を設定

やってみると

ジム→困難だと問題行動増加
トム→注目が減ると問題行動増加

ジムに「先生、わかりません」と言うと助けてもらえることを教える
トムに「僕、頑張ってる?」と言うと「頑張ってるね」と注目してもらえることを教える

課題中の問題行動を十分に減らせることに成功した。

問題行動と同じ機能をもつ行動(機能的に等価な行動)を教えた。

機能的コミュニケーション・トレーニング

1985年にこれができてるんや・・・35年前・・・


スキルトレーニング

1.アセスメント

2.心理教育(なぜこのスキルが必要か、どうスキルを身につけていくか、などの事前情報提供)

著者はセラピールームでの行動療法での心理面接がお仕事なのかな?この本の叙述はそのあたりが可能なクライアントに対する例が多い。私の目の前におられる知的に重いタイプの方たちにだと、この心理教育ってどうなるのだろう?

3.課題分析と連鎖化

4.プロンプト

言語プロンプト(他人が必要)
刺激プロンプト(視覚支援もここに入る。他人が必ずしも必要無い)
身体的ガイド(他人が必要)
モデリング(見本を見せる。他人が必要)

フェイディング(プロンプトを徐々に差し控える、外していくこと)
(最初からフェイディングを考えておくことが大切だよな)

5.なぜかモデリングだけ、別項目を立てられてる・・・

6.行動リハーサルとフィードバック

7.般化を促すためのホームワーク

ホームワークって「宿題」だけど、例えば「このセラピールームだったらできます」だけでは意味ないもんな。放課後等デイサービスにしたって「◯◯することができました」ってったって家でできないなら無意味。

自立課題学習などが、「家事活動」として家でひとりでできてこそ、ってのがあるし、そこを狙わないとな、と思う。そのためには家庭とよくコミュニケーションし、連携することが必要だと思う。

そして最初は、場や道具を設定してあげることが必要になってくる。(これも後々、ご家庭で自分たちで考えられるようにし、支援者は消えていけるようになる(つまりフェイディング)ことが大切だな。

posted by kingstone at 14:46| Comment(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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