2020年特殊教育学会
1層 全員 〜80%
2層 リスクの高い子への支援 〜15%
3層 より専門的な支援 5%
なお、実践で使われた掲示用は下のようにカラフルで楽しげなものになっています。
大阪市のは怖い顔をした先生が「おい。こんなことしたらあかんねんぞ。わかってるやろな!」と言ってる感じ。
松山さんのはニコニコした先生が「さあ、こうやってみようよ」と言ってる感じ。
教職員(ってことは教師だけじゃなく、事務、その他の方も参加してくださってるよう)から生徒に「ありがとう」と思った時に渡す「GoodBehavior カード」を利用もされてる。なんか高校生相手だと、照れちゃいそうだけど、照れてちゃいかんのだろうな。
「ありがとう」が満ちた学校っていいですよね。
指定討論にて
自主シンポジウム49
高等学校におけるスクールワイドPBS導入の成果と課題
高等学校におけるスクールワイドPBS導入の成果と課題
企画者 半田健 宮崎大学教育学部
企画者 若林上総
司会者 若林上総
話題提供者 半田健
話題提供者 若林上総
話題提供者 松山康成
指定討論者 横山貢一
企画者 若林上総
司会者 若林上総
話題提供者 半田健
話題提供者 若林上総
話題提供者 松山康成
指定討論者 横山貢一
動画の視聴に関して「著作権者の事前の許可なく、これらの情報を利用 (複製、改変、配布、公衆送信等を含みます。) することはできません」とあるのですが、私のように感想の記事を書いてはいけないんだろうか?一応「情報を利用」して勉強し、それについて感想を書いているのだけど・・・
あかんかったら即削除しますので、あかんかったら運営の方から私にご連絡下さい。
あかんかったら即削除しますので、あかんかったら運営の方から私にご連絡下さい。
図はクリックすると大きくなります。
企画趣旨より
第一層、第二層、第三層の説明から
1層 全員 80〜90%
2層 リスクの高い子への支援 10%程度
3層 より専門的な支援 5%程度
2層 リスクの高い子への支援 10%程度
3層 より専門的な支援 5%程度
先日見つけたこのサイト
「ポジティブな行動支援 PBS とは?」 では
「ポジティブな行動支援 PBS とは?」 では
1層 全員 〜80%
2層 リスクの高い子への支援 〜15%
3層 より専門的な支援 5%
まあだいたいそんなもん、というところか。
いったい、日本でどのくらいの割合のお子さんが制度としての特別支援教育を受けているのか調べてみたら、この資料に行き当たりました。
特別支援学校在籍 0.7%
特別支援学級在籍 2.4%
通級利用者 1.1%
計 4.2%
特別支援学級在籍 2.4%
通級利用者 1.1%
計 4.2%
ということは、少なくとも現在、特別支援教育を受けている児童・生徒は第3層になるわけだ。
行動マトリックスってのが私にわかっていない。検索したらここに行き当たった。
今度の『行動分析学研究』SWPBS特集号では、第1層支援で使う“Matrix”を「ポジティブ行動マトリクス」とやや意訳する予定。理由は「ポジティブな行動を教えて増やすんだよ」ということを繰り返し繰り返し強調するため。大阪市の「学校安心ルール」みたいな「これはダメよリスト」にしないためです。 |
で、大阪市の「学校安心ルール」がこれ。
話題提供1. 全日制普通科高校の例(松山康成先生の話題提供)
なお、ツイートしながら見ていたら、松山さんからリプライ頂いたので、動画発表に無い部分も教えて頂けました。
実践順序
1.SWPBS 導入に向けての研修
2.ポジティブ行動マトリクスの作成
3.支援チームの結成
4.SWPBS 導入に向けての全校集会
5.Good Behavior Ticket (GBT) 手続きの実施
6.Positive Peer Reporting (PPR) 手続きの実施
2.ポジティブ行動マトリクスの作成
3.支援チームの結成
4.SWPBS 導入に向けての全校集会
5.Good Behavior Ticket (GBT) 手続きの実施
6.Positive Peer Reporting (PPR) 手続きの実施
行動マトリクスを作るにあたって、校訓にあてはめていってる。
(「行動表」と「行動マトリックス」は同じ物だそうです)
(「行動表」と「行動マトリックス」は同じ物だそうです)
これはいいですねえ。
校訓って、割と短くて、教職員、生徒ほぼ全員が知っている。
そしてどこからも文句のつかないまっとうなことが書かれている。
そしてどこからも文句のつかないまっとうなことが書かれている。
学校教育目標も大事なのですが、年度始めに発表されて、後はほとんどの人が忘れてる、ってことも多いし。そういう意味では校訓に匹敵するくらい短くてわかりやすい学校教育目標を作ることは大事なのかもしれない。
この学校の場合は「敬・達・創」だそう。そこで
敬→自分と仲間を大切にしよう
達→目標達成のために学校生活を充実させよう
創→居心地のよい教室を作ろう
達→目標達成のために学校生活を充実させよう
創→居心地のよい教室を作ろう
ということでこんなマトリクスを作られました。
なお、実践で使われた掲示用は下のようにカラフルで楽しげなものになっています。
大阪市のとの違いがよくわかります。
大阪市のは怖い顔をした先生が「おい。こんなことしたらあかんねんぞ。わかってるやろな!」と言ってる感じ。
松山さんのはニコニコした先生が「さあ、こうやってみようよ」と言ってる感じ。
教職員(ってことは教師だけじゃなく、事務、その他の方も参加してくださってるよう)から生徒に「ありがとう」と思った時に渡す「GoodBehavior カード」を利用もされてる。なんか高校生相手だと、照れちゃいそうだけど、照れてちゃいかんのだろうな。
と書いたら松山さんから
渡すことに抵抗のある先生もいらっしゃるのですが,逆にその先生のカードは発行枚数が少ないので”レアカード”として生徒から評価されています。 |
とのことでした。
少し後から生徒から生徒に渡すのもやってはる。
PPRについてはこんなサイトを見つけました。
元が英語なんだけど、私の Mac で Chrome で見てると、即日本語に替えてしまうので、原文がどうなのかはよくわからないのですが。
元が英語なんだけど、私の Mac で Chrome で見てると、即日本語に替えてしまうので、原文がどうなのかはよくわからないのですが。
で、たぶん「ありがとう」が学校のあちこちで飛び交ったのでしょう。
「ありがとう」が満ちた学校っていいですよね。
測定、評価に「別室指導」の回数を使われたのですが、これが減っていってる。
そして、次年度には「別室指導」という指導方法そのものが無くなったそうです。
そして、次年度には「別室指導」という指導方法そのものが無くなったそうです。
なお、松山さんの論文は
「高等学校における学校規模ポジティブ行動支援 (SWPBS) 第1層支援の実践 - Good Behavior Ticket (GBT) とPositive Peer Reporting (PPR)の付加効果 -」
という題で掲載されています。
私もこのサイトで購入しようとしたのですが、
ここでで最終場面まで行ったが最後のボタンを押してから何も音沙汰なく登録に失敗したようです。
なんせ基本は「医療従事者限定サイト」ですから、福祉職の私では相手にされないのか?
話題提供2. 全日制専門課程設置校での導入(半田健先生の話題提供)
(私、専門課程設置校という用語も知らなかった・・・工業科、商業科、農業科とかのことみたいです)
農業の専門課程をもつ高校が、X+1年に通級学級を作るにあたって、生徒の実態把握、通級を利用する生徒の選定、校内体制の準備のために SWPBS の専門家を紹介してもらい、Xー1年(つまり通級設置2年前)から準備のため半田さんに依頼が来たと。
こちらは学校教育目標に沿って
じぶんを育てよう→本人の内面や行動に関すること
なかまになろう→対人関係やコミュニケーション
まなびに親しもう→ルールに関すること
なかまになろう→対人関係やコミュニケーション
まなびに親しもう→ルールに関すること
で行動マトリクスを作られています。
こちらもやはり全教職員で研修された、と。教師だけでないのがいいな。
で、X年の1年生から PBS を導入。
行動マトリクスを掲示。これは生徒にも教職員にも「目について意識する」効果があるやろな。松山さんの例でもやってはったし。
掃除については教職員・生徒双方とも意識が低かったのでキャンペーンを行なったと。
支援1は「認める声かけ」
支援2は「認める声かけ+グラフ化して掲示」
支援2は「認める声かけ+グラフ化して掲示」
これで教職員から見ても、美化委員の生徒から見ても、きれい度が
それ以前<支援1<支援2
と上がっている。
なんか「(支援1については特に)たったこれだけのことで」という感じ。でもそうなんだろうなあ。教職員の変化やね。
学校と半田さんが4か年計画で考えてはる。で、取り組み始めた時はコアチームを作って実践したが、異動があっても困らないように、一部の教職員の専門性に頼らない校内支援体制(要するに全てとは言えなくてもほとんどの教職員がいろいろわかってる状態にするってことだろうな)を構築していきたい、と。
話題提供3.定時制高校に SWPBS を取り入れた事例(若林先生の話題提供)
前の話題提供でも出てきてた Check and Connect という言葉。
Check 行動記録のモニタ。要するに記録を調べる。
Connect 面談。
Connect 面談。
記録はエピソード的なものより、行動の頻度でデータ化されたものを使うのかな。PBS の場合。
最初はコーディネーターの先生がほとんどの事務作業をやってはったが、うまく行きだすと他の先生も意義を感じ、委員会内で役割分担ができてきたと。
1.うまくいきだす(結果が出る)
2.他の先生方が意義を感じる(理解する)
2.他の先生方が意義を感じる(理解する)
の段階が必要ということやね。結果が出て「いいもんだ」という実感があっって始めて学習しよう、仕事をしようという気持ちが出てくる。逆じゃないんだよなあ。三項随伴性(ABC)で考えても納得。
だから最初に始める人はたいへん、ということやね。何でも。
基本的な SST をされてるのだけど、できた生徒を認めるためにトークンを生徒に渡す、という方法をとられていい結果を出してはる。その時、グラフを書くことが教師への強化子になったと。しかし効果が出にくい生徒がおり、それは不登校経験のあった生徒が多かった。介入されることに不信感があるのかな
学校からフェードアウトしてしまう危険を感じ、Check and Connect をする。
Check 遅刻・欠課・欠席など関係する指標を調べる。その他、呼び出して指導を受けた場合なども記録。基準を設け、数量的にそれをオーバーしたら面談と決めやすくなる。(呼び出し指導とは別ってことだな)
Connect は身近な大人がメンター的に定期的に寄り添い本人に肯定的にフィードバックする。
なるほど。これなら「呼び出し指導」とは違うな。生徒も気づいてくれるかな。
指定討論にて
現在の学校にある既存の組織を使ったのでうまくいったというか、既存の組織を大事にすることでもあるよな。別の組織を作ると「仕事が増えた負担感」が大きくなるし。
指定討論者さんが、通級設置をきっかけに SWPBS を導入したのだけれど、これを小・中にも普及させたい、と言われてた。なるほど、小・中に普及し、その基本的な考え方が特別支援学級、特別支援学校に普及していく、という方向もあるかな。
(実のところちょっと寂しいのだけど。本来は特別支援教育から通常校に変化を及ぼしていって欲しいのだけど、無理かもしれない、という思いはある。全体的に見た場合、私の体験からは通常校の教師集団の方が「学ぼう」という士気が高いので。特別支援学校の場合は、少数の熱心かつ士気の高い先生がおられるのだけれど、集団となると士気がめちゃ落ちてしまう。もちろん現場の先生方の問題より、管理職・教育委員会が作り出しているシステムの責任が大きいと思いますが)
指定討論の横山先生から半田先生に、SWPBSを継続していくために「行政との協力の具体例としては?」の問に
SWPBSは
・学校 データに基づく意思決定
・実行度の高さ
・実行度の高さ
が大事。そして
実行度の高さのためには地域が大切
・専門性をもった人材の育成
・SWPBSの広報・普及活動・予算の確保・地域の教育方針にSWPBSの実施を位置づけていく
・SWPBSの広報・普及活動・予算の確保・地域の教育方針にSWPBSの実施を位置づけていく
という回答がありました。なるほど。これは行政の仕事だ。