久しぶりの、おめめどうフェローらしい記事です。
今、
を読んでる途中なのですが、この論文は、まとめちゃえば
「お子さんが特別支援学校でうまく動けずトラブルを起こした場面を動画にして、それを元に先生方に子どもの気持ちを吹き出しで書いて頂き、先生方の対応のどこがまずくてどう改善したらいいのかを気づいてもらおう、その簡単な方法を見つけよう」
という内容なわけです。
で、被験者は学校の先生方の集団のわけですが、なかなか話し合いがうまく深まらない。そこで著者が考えて テンプレートを作ったのですが、それでも話が深まらない、というところまで読みました。
で、著者の作られたテンプレートは
When
「いつやるねん?」
「いつまでやるねん?」
「いつまでやるねん?」
Where
「どこでやるん?」
「どこに行ったらええん?」
「どこに行ったらええん?」
What
「何したらええん?」
「今から何があるん?」
「今から何があるん?」
Who
「誰がやるん?」
「誰とやるん?」
「誰とやるん?」
Why
「なんでやるん?」
「なんでやらへんの?」
「なんでやらへんの?」
Which
「どっちなん?」
How
「どうすればいいん?」
私が「研究」とかいうのに向かないなあ、と思うのは、このあたりでイライラしてしまって、「そんなん特別支援学校やったら最初からやっとかなあかんやないか」と思ってしまうあたりです。
著者がトラブルの原因が上記のようなことがわかっていないからだ、と分析されたということは、少なくとも2014年当時の被験者の先生方にはあまり意識されていなかった、ということの裏返しですから。
もちろん「その時」だけでなく、日常的にあの手この手で伝えていくことは当たり前。
そして、それに対してのご本人からの意見(音声言語であったり、何かの選択であったり)にも耳を傾ける(比喩的に書いています。ご本人からの意見を理解しようとする、と書いたほうがいいかな。たいていの方は音声言語にとらわれがちになられるから)
でね、伝えるのはそれこそ小学部入学時からあの手この手でやっておかなきゃいけないんだけど、文字や文がある程度理解できるお子さんだったらめちゃ簡単に、そうでない場合も写真を貼ったり、絵を描いたりして割と簡単に伝えられるメモがあります。
おめめどうの「いつどこメモ」
いつどこメモB6(縦182mm×横128mm)
80枚綴
80枚綴
本体価格320円(+税)
※2020年9月16日現在です。価格は変動することがあります。
もちろん Why の部分は別の機会に、How の部分は手順書や、物の置き方などで示すことになりますが。
これ、ご家庭よりも学校の先生方に人気があるそうです。
わかります。学校の方がルーチンでなく、新しいことをやらなければいけないことが多いですから。またルーチンでわかっている、と思っていたことが、実はわかっていなかったんだ、ということも多いのでいろんな場面で使ってみて、そのお子さんの安心感(しかしそれはご本人の主観だからわかりにくいか。外から見るなら「落ち着き度」みたいなもんかな)を比較して見たりすることも大事かもしれない。
そしてこのメモ使用以前のことをいろいろやらなければいけないお子さんも多数おられる、あるいはメモではなく、もっとあの手この手が必要な場合があることはよくわかっています。
じゃあ、それをちゃんとやっていますか?
ってことになるわけです。