「子どもたちの階級闘争」
ブロークン・ブリテンの無料託児所から
ブレイディ・みかこ著
から
2016年冬に、みかこさんが日本に帰国した時、猪熊弘子さんに世田谷区の保育所5か所を案内して頂き、聞いた日本の配置基準。
0歳児 1:3
1〜2歳児 1:6
3歳児 1:20
4〜5歳児 1:30
みかこさんはこれがトラウマになったと書いておられるが
英国の配置基準
0〜1歳児 1:3
2歳児 1:4
3〜4歳児 1:8
なおEYPS とか EYTS とか呼ばれる保育士より上級の資格を有する大卒スタッフなら
3〜4歳児 1:13
が許される。
しかし・・・確かにみかこさんが書いておられる、英国の子どもたちの様子では日本の基準では無理と思える。
そしてみかこさんご自身が
「天使ばかりだから保育士の人数が少なくてもやっていけるのか、保育士の数が少ないから子どもたちのほうで天使になるしかないのか。それはどっちが先とも言えない難しい問題である」
と書いてはる。
確かになあ・・・私も保育園の見学に行ったことがあるけれど、ものすごい人数の子たちが1人の先生のもとに集まってたなあ・・・
ただし、「子どもが天使」なのは「日本のいいところ」でもあるような気がする。
要は「要求を出させない」「指示通りしか動いてはいけない」「教え込もう(ばっかり)」とするところに問題があるわけで、結構いいところではあるような気がするのだが・・・
なお、別のところに書いてあった、昔の「底辺託児所」のスタッフ。
これは極めて特殊とのこと。
各セクションで1人 金銭を受け取って働いている保育者(責任者又は責任者代理)
それ以外は全員無給ボランティア
各セクションの構成
責任者1人+ボランティア4人
ボランティア構成
○有資格で経験豊富な人1人
○チャイルドケアの学生1人
○放っておいても大丈夫な人1人
○サポートが必要な人1人
この「サポートが必要な人」ってのがちゃんと入ってるのがすごいよね。
「底辺託児所」は"無職者および低所得者をサポートする"慈善センターの一部だから、託児所も「働けない人々」を支援して行く任務があるから。で、その人が子どもと関わっている時は誰か大人が別にサポートについている。