」
「私はダニエル・ブレイク」も、地味そうだからすぐに終わったら観れなくなると思って、今日、観に行ったらやっぱり観客30人くらいいました。
このくらい入るなら、昨日の「海は燃えている」もだけど、今週金曜日に打ち切りってことは無いかな・・・
ーーー以下めちゃくちゃネタバレーーー
この映画は、日本で言えば、主治医から「心臓が悪いので働いてはダメ」と言われたのに、傷病手当(いや障害年金かな?)の停止を言い渡され「雇用保険を使いなさい(就労活動をしている証拠が無いといけない)」と福祉の部署から言われたのに、その証拠が無いとして、どちらももらえず、結局八方ふさがりになって死んでしまう人の話。
とにかく「水際作戦」がすごい様子が描かれ、また恐ろしいことになんやかんや「罰則」というか「制裁」措置がある。
私が障害のある方の生活保護受給に動いた時は、
1.まず傷病手当
2.次に雇用保険
3.それが切れたら生活保護
と言われ、最初は認めてくれなかったけれど、1.2.が終わったことを報告したらすぐにケースワーカーさんが動いてくれた。
そういう意味では日本はまだましなのかな?
まあパンフレットにブレディみかこさんが記事を書いておられ、
2016年11月2日に、英国下院議会で、労働党党首のジェレミー・コービンが、現在、英国の生活保護・失業保険受給者で福祉当局からサンクション(制裁)措置を受けた人々の5人に1人がホームレスになっており、その多くが子供を抱えた人々であるという調査結果に言及し、「メイ首相は、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した『わたしは、ダニエル・ブレイク』を鑑賞すべきです」と言った。
とのことです。しかし保守党の議員は
「経済政策で人が亡くなるというのは大袈裟だ」
と言い、また労働年金大臣のダミアン・グリーンは、『わたしは、ダニエル・ブレイク』は
「現実味を欠く映画」
「単なるフィクション」
と言ったそう。
う〜〜ん、確かに強調しているところはあるかもしれないけれど、ちょっと「水際作戦」を強くするとこうなっちゃうよなあ、とは思います。
それからサッチャー(首相在任: 1979年 - 1990年)が登場するまでは、まともにゴミ収集などもされない事態が続いていたとかいう話も聞くし・・・う〜〜ん・・・
イギリスウフフの年金生活 高尾慶子著(2005年)