「ボールキャリアーばかりを褒めるから、全員がボールを持ちたがるんです。そうではなく、自分のポジションにきちんとステイして、スペースを保っている選手をほめることが肝心なのです。それを継続していけば、必ずポジショニングの概念をつかんでくれるはずです」
このとき、コーチにとって大切なのは、たとえ他の場所でラインブレイクがあり、それがトライにつながったとしても、自分のポジションを守った選手にきちんとごほうびをあげることなのだ。
「しっかりとスペースを保ったことで、ラインブレイクを引き出したーーーそのことを教えて、褒めてあげるんです。これがコーチングのアートだと私は思います。ボールを持っていないときの動きというのは、きちんと指導しなければ身につきません」
スペースの感覚というか、ポジショニングの感覚ですね。
よく「幼稚園児のサッカー」と揶揄される、ボールのところに全員が集まってしまうようなことを避け、スペース感覚を身につける、ということになると思います。
この少し後ろに「スペースをきちんと保っている選手を褒めるためには、全体を見ていないとできない」という意味のことが書かれています。
これ、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所(もちろん学校園でも)でも使える話で。
先日もこんなことがありました。
私が通りすがりに、ある子たちと話をしていました。
そこに若いスタッフさんがやって来て、話に加わりに来ました。スタッフさんは子どもたちと話したいことがあったよう。
私はスタッフさんが近づいてきた時点で、他の場所に移動しました。
そのうちスタッフさんがそのお子さんたちから離れたので、また私は元の位置に移動。
そんなことが短い間に2回繰り返されました。
で、私はそのスタッフさんが「キングさんは私のことを嫌いなのだ」と誤解しはったら困るな、と思ってこのポジショニングの解説をしておきました。
まあ、世の中、Aさんが近づいてきたらとっととBさんがいなくなり、AさんがいなくなったらBさんが戻ってくる、ってBさんがAさんを嫌っている、と考えません?あるいは体をよけたりしたら・・・(考えすぎかなあ・・・)
実際、トラブルが起こったら、その場にいた全職員が集まってくる、なんてこともあるけど、それ、やめといたほうがいいもんね。