※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2016年07月12日

佐藤優さん、神は本当に存在するのですか? 竹内久美子×佐藤優



リチャード・ドーキンスの著書「神は妄想である」が話題の最初に


Wikipedia
利己的遺伝子(the selfish gene)生命の本質は自己複製をすることだ



Wikipedia


アメリカで創造論者との戦いの中で生まれてきた概念

ドーキンスはこれを「神は妄想である」の中で批判的に紹介してるそう。(ドーキンスからは、日和った、と見えるってことかな)


佐藤さんのお母さん 戦前からの沖縄の方で敗戦の時、14歳で手榴弾を渡され、死ぬ気でいた。しかし周囲の人から親族への遺品を託され生き延び、戦後キリスト教(カルヴァン派)の洗礼を受けた。

佐藤さんのお父さん もともとの母方の先祖に臨済宗の僧侶。妻に連れられていろいろな教会へ行ってみたが、どうしても浄土真宗と同じような他力本願を感じて入信するに至らなかった。


キリスト教のターゲットは女性だったという話

 確か、イエス無き後の原始キリスト教団が広がっていったのは、夫の死後の未亡人に生活の保障がされていたから、という話はどこかで読んだ。相互扶助ですね。宗教ってのはコミュニティを守ろうとするものだと思うけど、コミュニティにとって相互扶助は大事だもんな。

竹内 あ、女性が布教のターゲットだったからなんですね!
   いつの時代もそうですね。というかキリスト教団も
   しょせんは穴場狙いだったのかな。
佐藤 ユダヤ教は母系社会だけれども、母権社会ではなかった。
   イエスが現れるまでの社会では、女性は極めて不利な
   状況に置かれていたわけで、男は離縁状を書けば女を
   つまみ出すことができた。女になんの落ち度がなくて
   もね。対して女からは、男に不貞がないかぎりは離縁
   することができなかった。それではあまりに女が不利
   だからと、イエスは男の姦通の罪に「淫らな目で見た
   だけで不貞」と付け加えたわけです。
竹内 でも、何をもって淫らに見てるかって、いくらでも難癖
   をつけられますよね?
佐藤 冤罪でも何でもありです。男の姦通は厳しく、女の姦通
   は緩くなっている?これがキリスト教の特徴です。
   ただし、イエスのそういう考え方に対して、使徒パウロ
   はどちらかというと守旧派、つまりユダヤ教に近い傾向が
   ある。
竹内 イエスは女にやさしかった。いいマーケットだから。
   それに対してパウロは、従来どおり、女は一歩下がって
   いろと。
佐藤 そう。男性への布教は、すでにほぼ飽和状態でしたからね。
   だって布教の要諦は、今まで手付かずだった層にまで拡
   げることなんだから。
竹内 それでイエスは娼婦とか最下層の人たちとか、いわゆる
   底辺の人まで受け入れた。
佐藤「ツァーラハトの谷」に送られて社会から排除された人
   びととも、イエスは普通にコミュニケーションを取り
   ました。
竹内 重い皮膚病の人というのがそれですね。でも、そんな
   ふうに信者の層をひろげて、うまくいったのかな?
佐藤 効果はあったんですよ。イエスが十字架にかかった
   ときも女性陣は逃げなかったもの。
   男はみんな逃げたからね。

 なるほど。
 イエスは女性にやさしかったけど、パウロが元の男尊女卑に戻しちゃったっと。

 なお、パウロは中村うさぎ説によるとユダヤ人共同体(もともとの原始キリスト教団の人々もユダヤ人共同体)にいられなくなるようなとんでもないことをしでかしたのではないか、だから外国に行くしか無かったのでは、という・・・
 こういうのはありそう。


 科学との関係で言うと、カトリシズムと正教は科学も魔術も否定する。(確かにハリー・ポッターも非難してたな)モダンを認めないプレモダンな立場。

 対してプロテスタントは科学を認めていたのだが、第一次世界大戦から第二次大戦によってモダニズムがボロボロになるのと同時にプロテスタンティズムもボロボロになってしまった。

 で、よくニーバーの祈りで引用するラインホルト・ニーバーはアメリカで大きな存在。

 海賊船の例え。「海賊船の中で一生懸命働く人間はいい人間か?」(それまでのアメリカ人の考え方で一生懸命働く人間はとにかくいい人という評価だった。
 しかし、(というか「それで」かな?)光の子、闇の子という考えを出し、ナチは闇の子であるとして戦うことを正当化し、次はコミュニズムを闇の子とし、戦うことを正当化するのに力があった。

「農業は人類の原罪である」コリン・タッジ著


農業によって人口増加→増加した人口を食べさせるために耕地面積を広げる→人口が増える(この繰り返し)
そしていつも一定数の飢えた人が出る

チンパンジーはレインダンスをする(ただし雨乞いではなく、雨が降ってきたぞ、というダンス)

 ヨブ記のヨブは試練を与えられるが「神様のお考えがあってのことだ」と考える。私はそこまでは知っていたけれど、友人が「何か神様に悪いことをしてるから謝罪したほうがいい」と勧めても「悪いことはしていないから謝罪はしない」と決して謝罪はしなかったと。

 へえ、神を恨まないが、謝罪もしない、なるほど。


 オキシトシンについて。

 オキシトシンは報酬系のホルモン。
 セックスでもオルガスムスに達するとオキシトシンが出てくる・・・
 ほほお、それは知らなかった。

 しかし、オキシトシンは相手を信頼しすぎる、お人よしになる、という問題もある。


 竹内さんから

浮気と子どもの数の関係

 イギリスのロビン・メーカーとマーク・ベリスのアンケート
 イギリス人女性に質問した。
「一番最近のセックスの相手はパートナーでしたか、それとも浮気相手でしたか」

・年代が上がるにつれて浮気の確率が急上昇した。
・「浮気した時に子どもが何人いたか」
  子どもなし 1桁台
  1人     1桁台
  2人    10%
  3人    16%
  4人以上  31%


イタリア パドヴァ大学のアンドレア・カンペリオ=キアーニらの研究
男性同性愛者と男性異性愛者の家族を含む合計4600人以上に対する家系調査

男性同性愛者の母系(母親、祖母、おばさんたち)の出生率(2.69)は、男性異性愛者のそれ(2.32)をうわまわった。
つまり一族全体としては遺伝子の保存という意味ではバランスが取れている。



 あれ?
 で、結局、神様の問題はどうなったんだっけ?
 地動説で、神が「天」にいる、ということができなくなって困った、だからプロテスタントは心の中にいることにした、というのは頭に残っている。


posted by kingstone at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 宗教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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