その学部、本当に必要? 全国立大に見直し通知、文科省
これは国立大学の話なわけで、私立大学は関係ないのかな?
それとも助成金のからみで関係してくるのだろうか?
「国立大に投入される税金を、ニーズがある分野に集中させるのが狙い」
っていうことで、まあいわば「実学」へのシフトってことだろうな。また以前から話題になってる「高等教育」の「専門学校化」みたいな文脈ともあってるわな。
ただ、私のTwitterのタイムラインでもちらっと見かけたのだけど、「選択と集中」と言っても、学問分野で「お上」が判断してやってきたことってたいてい失敗してきたんじゃなかろうか・・・本当に「市場に任せる」にしたほうが・・・
で、ひょっとしたら、昔から大学って「実学」を学ぶ所で、しかしそうしてるつもりがどうやっても外れていく人たちがいて、その人たちが新たな分野を切り開いて来たんじゃなかろうか・・・だからある意味、文部科学省が何をどう決定しようがいいのかもしれない、とか思ってしまう。
佐藤優さんが
「神学部とは何か 非キリスト教徒にとっての神学入門」
の中で「神学とは虚学である」と書いてはり、神学から見れば哲学ですら「実学」であるそうだけど、ある時代には神学は立身出世のための、教会を運営していくための、「実学」だったんじゃないかなあ・・・で、そこからいろんな学問が派生していったんじゃないのかな?
東京大学は、たぶん「暦」を作るための「天文方」が一つの起源なわけで・・・
昌平坂学問所は、何だ?まあ統治の思想を作るところか?
たぶん「立身出世のための機関」としては、一定の役割を果たしてきたと思うのだけど、さてしかし、もう今は「行けば立身出世が保証されている」わけでないというのは、実は昔からなのかもしれない・・・
世界大恐慌の余波ではあるけど、
「大学は出たけれど」
は1929年の小津安二郎の映画。で、映画になる前からこの言葉はあったのだろうしね。