時々、コテコテの恋愛映画が見たくなるのですが、今回は「姫路の書写山圓教寺」でロケをした、というだけの理由で見に行きました。
圓教寺Facebook
でも、すごく良かった。で、恋愛もあるし・・・
映画を観に行って、チケット売り場の店員さんとのやりとり。
店員「どれかの割引サービスをお使いになりますか?」
私 「えーっと、あ、この55歳以上割引(と言いながら免許証を出そうとした)」
店員「あ、いいです、いいです。(と免許証を出さなくていいというしぐさ)」
・・・なんでやねん・・・
1841年(天保12年)水野忠邦・鳥居耀蔵の天保の改革のまっただ中の話。
で、明治まであと27年(30年足らず)の前の話だから、幕末とか、明治維新とかすぐそこに来ているわけだよね。
また、1833年(天保4年)に始まり、1839年(天保10年)まで続いた、天保大飢饉の後。
主人公の鉄練りじょご(戸田恵梨香)は、嫁ぎ先の家業「鉄練り(鉄を精練すること?刀などを作る前の段階?)」の仕事を一生懸命やっているが、夫が放蕩を尽くし暴力もふるわれている。要するに働かず、浮気し、DVやってる。
で、鎌倉の東慶寺に駆け込み離婚しようとするわけです。
原案は井上ひさしの「東慶寺花だより」文春文庫。
2011年に出てますね。
こちらはもともと短編集だそうです。
で、Wikipediaにも書いてるけど、井上さんはかなり元奥様に暴力をふるっていた。自分で「家庭口論」にも書いてるし、間違いないでしょう。元奥様が書いて発表してから世間でいろいろ話は出たけれど、井上さんは黙殺して終息していったのだけど・・・
1987年に離婚してはる。
ほんと家庭内のあれこれはよくわからないながら、暴力をふるってたのは確かでしょう。時代背景もあったかも。で、たぶん2回目の結婚では暴力はふるわれなかったのじゃないかな・・・
時代もあるだろうし、井上さんが学習しはったというのもあるだろうし・・・
で、たぶん、そういうのもひっくるめてこの作品に反映されているのでしょうね。
それから、「制度」と「価値観」(しかも、階層や身分によって価値観が全然違う・・・)についてもあれこれ考えたりしました。
あと、日本映画は言葉が聞き取れず、字幕も出ないし、話の進み方が私にとってよくわからないことが多いです。で、今日は補聴器をつけて観たのですが・・・音は入ってくるのだけど、舞台みたいにみんなセリフのスピードが早くてたくさんしゃべるので、意味が理解できないことが多く、やっぱり話の進み方がよくわからないところがあったなあ・・・
なお、ロケはいろいろなところで行われてると思いますが、いずれもとても美しかったです。
鉄練りじょごは鎌倉の七里ヶ浜で鉄練りをしているのだけど、七里ヶ浜の砂浜はもともと砂鉄が多く、だからたたら製鉄が興ったみたい。そういうのも反映しているんだ。
ラベル:映画