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2014年10月25日

10月25日(土曜日) 難波潟短き蘆のふしの間も 逢はでこの世を過ぐしてよとや(伊勢)

 おはようございます。

 真っ暗です。
 しかし、ここ2日間、めちゃ天気良かったから、同じ感じかな?


難波潟短き蘆のふしの間も 逢はでこの世を過ぐしてよとや

 伊勢って名前が??だったのでWikipediaで見たら・・・

伊勢 (872年頃 - 938年頃)は平安時代の日本の女性歌人。
   三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人。
   藤原北家真夏流、伊勢守藤原継蔭の娘。
   伊勢の御(いせのご)、伊勢の御息所とも呼ばれた。


 お父さんが伊勢守やったから伊勢。今で言えば兵庫県知事の娘を「兵庫」と呼ぶようなもんか・・・あんまり都道府県名では呼びそうにないなあ・・・もっと小さな町名、田中角栄の娘真紀子を「目白」と呼ぶのはありそうだけど。

 はじめ宇多天皇の中宮温子に女房として仕え、藤原仲平・時平兄弟や平貞文と交際の後、宇多天皇の寵愛を受けその皇子を生んだが早世した。その後は宇多天皇の皇子敦慶親王と結婚して中務を生む。

 よくもてたことがわかるけど・・・兄弟とつきあったり、親子とつきあったり・・・この時代は「そこらへんどうでもいいじゃん」の世界だったんだろうな。

学研全訳古語辞典
難波潟(地名)
   歌枕(うたまくら)。今の大阪市の上町(うえまち)台地の
   西側に広がっていた海で、旧淀(よど)川の河口にあたる。
   港である「難波津(なにはづ)」があり、浅い海だったので
   航路を示す「澪標(みをつくし)」が立てられ、あたり一面
   に「葦(あし)」が生い茂っていた。歌では、「澪標」「葦」
   などが景物として詠まれる。「難波江(え)」とも。


で、上町台地ってのは、北の端が大阪城あたりだって。そこから西側に難波潟が広がってたわけね。

ふし 葦に「ふし」はあるのか?竹と間違ってないか?・・・
   と思って画像をいろいろ見たら、確かに節みたいなものが
   ありますね。枯れてくるとよくわかります。

「難波潟の短い葦にあるさらに短いふしのように短い時間でも、あなたに会わないでこの世を過ごしていくことはできません。(ずっとあなたと一緒にいたい)」

というような意味かな。


もずらいとさんからのコメント

>お父さんが伊勢守やったから伊勢。

 当時はね特に女性は本名を呼んでいいのは親と夫だけでしたので,全員ペンネーム状態だったので,そんな呼び方もアリだったのでしょう。

 意味はおおむね正しいのですが,最後が違います。

過ぐし→「過ぐ(暮らす・過ごす)」+強調の副助詞「し」
てよ→完了の助動詞「つ」の命令形
とや→格助詞「と」+係助詞「や」で「〜というのですか」いう疑問の強調

なので,kingstoneさんの訳よりもっと強い意味になります。

 難波潟に生えている葦の間くらいの短い間でさえも(あなたと一緒でない時間なんて考えられないのに),あなたは「逢わずに過ごすのもアリじゃん」とか言うおつもりですか!(怒)

という情熱的な歌です。簡単に言えばつれなくなった恋人に「もっと来いよ!オラァ!」というのを格調高く歌ったものです。



もずらいとさん、どうもです。

>当時はね特に女性は本名を呼んでいいのは親と夫だけでした
 
「真の名」は知られないようにする、というのはよくわかるのですが、今だと名前がついた時に半紙に書いて壁(床の間のある家なら床の間)に貼る、みたいなことをしますが、当時の貴族でもそんなことはしなかったのかな?そうすれば、もう少し、いろんな記録に残ってそうなもんですが、ほんと、女性の名前って記録に残ってませんもんね。もちろん紙は貴重ではあったろうけど。

 あり?男性の名前だって「真の名」とか思ってても、実は違う、ってことはよくあるのかも・・・

>kingstoneさんの訳よりもっと強い意味

 あれでも、相当強い意味にしたつもりなんですが、まだ弱かったんですね。
 確かに「疑問の強調」で来られると「怒り」を感じるは・・・

posted by kingstone at 04:50| Comment(1) | TrackBack(0) | よしなしごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>お父さんが伊勢守やったから伊勢。

 当時はね特に女性は本名を呼んでいいのは親と夫だけでしたので,全員ペンネーム状態だったので,そんな呼び方もアリだったのでしょう。

 意味はおおむね正しいのですが,最後が違います。

過ぐし→「過ぐ(暮らす・過ごす)」+強調の副助詞「し」
てよ→完了の助動詞「つ」の命令形
とや→格助詞「と」+係助詞「や」で「〜というのですか」いう疑問の強調

なので,kingstoneさんの訳よりもっと強い意味になります。

 難波潟に生えている葦の間くらいの短い間でさえも(あなたと一緒でない時間なんて考えられないのに),あなたは「逢わずに過ごすのもアリじゃん」とか言うおつもりですか!(怒)

という情熱的な歌です。簡単に言えばつれなくなった恋人に「もっと来いよ!オラァ!」というのを格調高く歌ったものです。
Posted by もずらいと at 2014年10月25日 06:04
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