おはようございます。
今日もすごくいい天気です。
春すぎて夏來にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山(持統天皇)
調べてみたら知らなかったことが続々。
持統天皇は一首目の天智天皇の娘の鸕野讃良皇女。
後に天皇になってから持統天皇という名になる。
で大海人皇子(天武天皇。天智天皇の弟)の妻となる。(つまり叔父さんと結婚したんだ)
そして壬申の乱で、夫とともに父親を殺したわけね・・・
で、天武天皇が即位、そして崩御された後、持統天皇の子、草壁皇子が皇位継承者として印象づけられていたけど、(ライバルの大津皇子は謀反が発覚したということで自殺させられた)、病気で亡くなってしまったので、仕方なく持統天皇が即位した、というわけかな。
鸕野讃良皇女(うののさららこうじょ)
日本国語大辞典
皇女 こうじょ 天皇のむすめ。天皇の女の子ども。内親王。こうにょ。
おうにょ 帝王の女の子。天皇・皇帝の子には「皇女」を、
王の子には「王女」をあてるのが普通。おうにょ。
読み方が2つあるんですね。
さて、
春すぎて夏來にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山
これも、もともとこういう表記じゃなかったんですね。Wikipediaによると、
春過而 夏來良之 白妙能 衣乾有 天之香來山
これは万葉仮名、というやつ?それとも漢文?
いずれにしても情景を詠んだ歌だと思いますが、緑に白が映えて、なんか印象的というか、情景が目に浮かびます。
もずらいとさんからのコメントです。
>春過而 夏來良之 白妙能 衣乾有 天之香來山
>
>これは万葉仮名、というやつ?それとも漢文?
万葉仮名です。古事記の頃は漢字一字と仮名一字が対応していたのですが,万葉集の頃になると「春」とかは訓読みが確立したのでちゃんぽんになっいます。また,「八十一」で「くく」と読ませるとかクイズのようなものもあります。
で,元々の万葉集の方は
春過ぎて夏来(きた)るらし白妙の衣干したり天の香具山
と若干違います。百人一首の方は新古今集に収録されたバージョンで,その時代風にアレンジされたものと思われます。
ときに「衣干すてふ」は「ころもほすちょー」と読むと教わります。「てふてふ」が「ちょーちょ(蝶々)」と同じです。つまり,この頃は「〜という」は「てふ」と表記したのです。歴史的仮名遣いにこだわる人で「といふ」と書く人はあまたいますが,「てふ」と書く人はいなくなりました(昭和初期まではいた)。今の一般的な歴史的仮名遣いは明治時代に整理されたけっこう新しいものなのです。
もずらいとさん、どうもです。
Wikipediaの「持統天皇」の項目のところにも、いろんな読み方が書いてありますね。言われてみればそうなんだけど、へえーーって感じです。
>「八十一」で「くく」
「万葉仮名の成立」というページを見てみると、仏教伝来の頃の成立らしい。
ってことは6世紀。
その頃に既に九九を利用していた、ということか・・・
もずらいとさんからの2回目のコメント
枕草子や源氏物語にも「といふ」は出てきますが,この場合「名詞」+「といふ」です。「干す」のように動詞に続く場合は「てふ」だったようです。
ありゃまあ。
私、それこそ枕草子や源氏物語の時代は、全部「てふ」なのかと思ってました。
「といふ」というのは新しい書き方なのか、と誤解してました。
>
>これは万葉仮名、というやつ?それとも漢文?
万葉仮名です。古事記の頃は漢字一字と仮名一字が対応していたのですが,万葉集の頃になると「春」とかは訓読みが確立したのでちゃんぽんになっいます。また,「八十一」で「くく」と読ませるとかクイズのようなものもあります。
で,元々の万葉集の方は
春過ぎて夏来(きた)るらし白妙の衣干したり天の香具山
と若干違います。百人一首の方は新古今集に収録されたバージョンで,その時代風にアレンジされたものと思われます。
ときに「衣干すてふ」は「ころもほすちょー」と読むと教わります。「てふてふ」が「ちょーちょ(蝶々)」と同じです。つまり,この頃は「〜という」は「てふ」と表記したのです。歴史的仮名遣いにこだわる人で「といふ」と書く人はあまたいますが,「てふ」と書く人はいなくなりました(昭和初期まではいた)。今の一般的な歴史的仮名遣いは明治時代に整理されたけっこう新しいものなのです。