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 あくまでも、私個人の意見です。

2014年01月12日

誰が「地球経済」を殺すのか 浜矩子著

誰が「地球経済」を殺すのか 真相を読み解く七つ道具
浜矩子著

 浜さんてちょくちょくテレビにも出てくる紫の髪の色をしたおばさんですね。

道具1 初めに「ドラマ」ありき

 上げられているドラマは

「ヴェニスの商人」(16世紀後半)

「セールスマンの死」(1949年初演。アメリカ)

「グレンギャリー・グレン・ロス」(1983年初演。イギリス。
          1992年にアメリカで映画化。邦題「摩天楼を夢みて」)

「フル・モンティ」(1997年制作。イギリス映画。イギリスのシェフィールドが
          舞台で題名の意味は「すっぽんぽん」
          日本で言えば「フラガール」みたいな筋?)


道具2 「人」をして語らしむる(そのまま受け止めるとともに裏を読め)

クリスチャン・ノワイエ(フランス中央銀行総裁)
       2010年 ユーロ経済圏の主要金融機関を対象にした「ストレステスト」
       の結果(91行中7行が不合格)を受けて

      「ここに至る過程で欧州の金融機関は資本増強やリストラや資産ポートフォリオの
       調整を進めてきた。(その意味で)すでに闘いが終わったところに我々はやって
       きた。数年前(のストレステスト)だったら、結果は随分違っていただろう」


 浜さんの評価。「嘘をつかずに本当のことをいわない」


カルビン・クーリッジ(米国大統領)
       1929年、「暗黒の木曜日」の7か月前

      「今の米国経済は一点の曇もない晴天状態にある。
       米国のファンダメンタルズは健全そのものである」


 後でも浜さんは「ファンダメンタルズは健全」という言葉が出てきたら、要注意というのは繰り返し述べられています。

 しかし・・・「暗黒の木曜日」に関しては、ごまかそうとしたのではなく、本当にそうみんな信じてたから「暗黒の木曜日」になっちゃったんじゃないのかな??つまりノワイエさんの「演技」とは少し違うのではないかな。(浜さんは、そう思えるだろうけどそうじゃないんだよ、ということで以下の例を出してはります)

ロナルド・レーガン(米国大統領)
       1987年10月19日米国株暴落の目前

      「経済のファンダメンタルズは全くもって健全である」

宮沢喜一(日本大蔵大臣)
       バブル崩壊直前

      「日本経済のファンダメンタルズは揺るぎない」

ジョージ・W・ブッシュ(米国大統領)
       リーマン・ショックの直前

      「ファンダメンタルズは健全」

 この「そのまま受け止めるとともに裏を読む」というのは、私は仕事(自閉症のお子さんへの支援)では常にやってることだな。

 お子さんの言う(表現する)ことをそのまま受け取る。
 裏を読む。
 親御さんの言うことをそのまま受け取る。
 裏を読む。
 教師や支援者の言うことをそのまま受け取る。
 裏を読む。

 もちろん「裏は◯◯ですね」なんてご本人には指摘しませんが。よくいろんな方が「言ってくれてなかった」「嘘を言う」とかいう言い方をされる場合がありますが、いや裏を読んだらちゃんと言ってくれてるやん、本当のことを言ってくれてるやん、と思う場合が多いですけど・・・(もちろん、この人、わかってるなあとかわかってないやんというのも即わかる)


道具3 「数字」をして語らしむる

   GNP 国民総生産。
      「だれが」
      「ある期間内に日本居住者がどれだけの価値を生み出したか」

   GDP 国内総生産。
      「どこで」
      「ある期間内に日本国内でつくられたモノや提供されたサービスの合計金額」

   日本アーティストが海外公演で稼いだ収入は、GNPには含まれるが、GDPには含まれない。
   外国人アーティストが日本公演で稼いだ収入は、GDPには含まれるが、GNPには含まれない。

アイルランド
   1840年代 ジャガイモ不作による大飢饉 大量の移民。そしてその人たちの一部が本国に送金。
      GNP > GDP
   1990年代 ITブームによるアメリカ企業の進出(英語がわかり、教育水準が高く、賃金は割安)
      GDP >>>>>> GNP
   2010年代 財政破綻問題
      政府は調子にのってカネの借りすぎ、税金のおまけしすぎ
      銀行は調子にのってカネの貸しすぎ

   しかし 少し GDP > GNP は「開かれた小国」としてはなかなかいい。
   また 少し GNP > GDP は成熟経済の一つの姿


道具4 「座標軸」を考える 問題点の在りかを整理する

 浜さんは「グローバル度」と「ジャングル度」という座標を使ってはるが、「グローバル度」というのは「どれだけ世界に開かれているか」で、「ジャングル度」はなんて言うのか「弱肉強食度(?)」


道具5 これまでと「反対」を考える 推理が行き詰まった時の突破法

 基軸通貨について
 で、世界の流れとしては時とともに通貨の種類は減ってきた。
 で、浜さんは「競争」の反対として「協調」をあげてはるのだが・・・
 また「種類が減って来た」ことの反対として「地域通貨」の可能性を書いてはる。

「合成の誤謬」と「解体の誤謬」
 「合成の誤謬」という言葉はよくわかる(小さな部分ではうまくいってるように見えて、全体を集めるととんでもないことになっている)のだけど、「解体の誤謬」というのはよくわかんないなあ・・・
全体としてはうまくいってるように見えて、個々の部分を見てみるとまずい部分がある、というのだけど、いや、それ、「全体としてうまくいってる」と言っていいのか??)


道具6 「歴史」を振り返る

   アメリカの金融規制
       カジノ金融(1929大恐慌)
         ↓
       マジメ金融
         ↓
       カジノ金融(でサブプライムローン問題やリーマン・ショック)
         ↓
       マジメ金融(?)

放任 → 規制 → 放任 → 規制(?)


道具7 終わりに「言葉」ありき

 言葉、特に外来語が違う意味に使われていたり、わかったような気分であいまいに使われていたりする。

 ファンダメンタルズもそのひとつ。

ジョーン・ロビンソン
    20世紀を代表する経済学者の一人

   「どんなバカでも質問に答えることはできる。重要なことは質問を発することだ」

ラベル: 経済
posted by kingstone at 16:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・記事・番組など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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