マリー・アントワネットの朗読係の召使いから見た1789年のフランス革命。
だいたい「朗読係」がいるってのがすごいよな。
ひょっとしてマリー・アントワネットは文字が読めなかったのか?と思いましたが、そんなことはなかったです。演説も書いてたし、革命が起こったら書類を選んで焼却してたし。
で、この朗読係さん、後半で明かされるけど、孤児であり、もう王妃が大好きで、もちろん王妃を高貴な人としてあがめてるし、忠誠心が強く、妃のためなら、たとえ火の中水の中、という感じ。そしていくら妃に認められるような仕事であっても、それよりはおそば近くにいたい、と思っている。
最後、王妃からポリニャック夫人(このあたりの登場人物の名前は「ヴェルサイユの薔薇」ファンの人は詳しいらしい)の逃避行のさいの「身代わり」を命じられる。
で、遠く離れていく時の感慨として「私が何者でもなくなる」というのが出てくるのですが・・・
ひょっとしたらこれ、「保守」思想ではなく「右翼」思想の根幹かもしれない。
高貴な存在があってこその自分。
そういやルイ16世が「民衆が権力まで望むとは思わなかった。権力は世襲で(しかたなく)ついてくるものだと思っていた」みたいな感慨を述べるところがあります。なるほどな・・・
またルイ16世とか、自分がどれだけの「権力」を持っているか、「富」を持っているか、なんて実際にはわからないもんだろうなあ、と思います。中にいて、比較するものが無ければ。
またWikipediaのマリー・アントワネットの項目を見てみると「浪費家」とかのイメージとかとは逆で「儀式の簡素化」とかをした人だということが書いてありました。しかし、そのために既得権益を持つ人から恨まれた、と・・・ありそうなことです。
また1789年にすぐに捕まってギロチンにかけられたのかとと思っていたら、死刑にされたのは1793年なんですね。4年も後のことだったんだ・・・
ラベル:映画