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2012年07月08日

ボローニャ紀行 井上ひさし著



 私の読んだのは単行本で2008年3月発行。

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ボローニャの位置

 ボローニャの中心街の南にあるサン・ドメニコ教会にスペイン生まれの聖職者、聖ドメニクス(1170頃-1221)の遺骨を納めた石棺がある。この聖ドメニクスは異端とされたカタリ派を教化したことで有名と書いてあった。

 そのカタリ派の特徴は極端な清浄思想で、結婚による性交も重罪になる、と書いてあるので、はて、それでどうして信者が増えるのか、不思議に思ったら、Wikipediaでは「しかし、生殖に結びつかない性行為は奨励された」とある・・・なるほど(???)まあ、でも今は資料が残っておらず、反対する陣営の資料しか残っていないので、よくわからないと。

 で、ボローニャ名物として「ピアッツア・グランデ(大きな広場)」という新聞があるそう。20年近く前にホームレスの姿が目につくようになって、ボローニャ大学の学生が「その人たちのための(?)」情報紙を出そう、ということで企画を出し、市役所が予算をつけたと。

 で最終ページにどこに無料宿泊所があるか、どこに相談に行けばいいか、など書いてある。で、本に書かれている感じではビッグ・イシューみたいにそれこそホームレスさん自身が売ってる。

 最初はホームレス友の会みたいなところが発行していたが、今は社会的協同組合が発行。

 でこの社会的協同組合というのは、今の日本だとNPO法人みたいなもんか??

 で、なんかボローニャでは(イタリアでは?)何かやろうとするとすぐに社会的共同組合というものを作るらしい。これ「人生ここにあり」でも出てきたやつだな。

 井上さんはこれを「素晴らしい」という方向で書いていると思うし、「人生ここにあり」も素敵な物語だったけど、さて今イタリアの経済状況とか考えると、どうなんだろう・・・

 なお、ボローニャは、もともとナチからレジスタンスが解放し、左翼が強かったので、保守層からの資金(マーシャル・プランとかの)が回らなかったらしい。で、それが「打たれ強い」産業構造を作ったという記述もある。しかし塩野七生さんによれば「赤い飾り窓」として共産党とかが優先してお金をつぎこんだから、という説もあるそう。

 産業としては、ACMAというチョコレートの自動包装機械の会社があり、そこの技術者が独立してIMAというティーバッグ包装の会社を作り・・・とかそれぞれの会社から独立した職人がそれぞれ会社を立ち上げ、発展していったと。でルールとして元の会社と違うことをしなければならない、とかいうのがあると。

 このルール、テキ屋の人でも聞いたことがあるな。

 なお、ティーバッグの包装にはもともとホッチキスが使われていたのが、日本茶の会社がティーバッグを作る時に「どうしても金っけが出る。日本人はこれを嫌う」と言い、ホッチキスを使わないことを要求したために技術を作り出したとか。で、「そっちのほうがいい」と紅茶のティーバッグもホッチキスを使わないようになったと。

 まあ、そんな職人たちがドゥカティとかフェラーリとかを作っていったとのことですが。(いずれも本社はボローニャの近くではあるけど、他都市)

 ボローニャ郊外の「コーパップス(COPAPS)」は障害者の働いている半農半学の社会的共同組合(ってことはやっぱりNPO法人みたいなもんやな)

 ボローニャ大学はヨーロッパ最古の総合大学。で、ここは学生が組合を作り、教師を呼んで来て運営された、とのこと。Wikipediaによれば「1088年に創設されたと伝えられる」とのことですね。平安時代。平清盛の時代より前。

 当時の学生の取り決めのままかどうかはわかりませんが、以下のような文言の立て札が立っているそう。

 われわれ法学生けここに自治団体としての学生組合universitasを結成する。そして
学生組合が招いた教師たちに、われわれは次のことを要求する。
 学生の許可なしに講義を休んではならない。
 教師は始鈴とともに講義を始め、終鈴とともに教室から退出しなければならない。た
だし難問を説明しないうちは、その退出を禁止する。
 講義を飛ばしてはならない。その学問についてIから十まで丁寧に講義すべきである。
 これらの要求が満たされないときは、われわれは教師に対する報酬を支払わない。


 なるほど。なおヨーロッパの大学がすべてこういうふうに生まれたわけではなく、パリ大学とかは「上から」作られたようです。

 しかし、単純に、こういう所に行ってみたいなあ。

posted by kingstone at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・記事・番組など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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