低学年の時は、授業が退屈でいろいろなイタズラをして、周囲を困らせています。あまり詳しくは書かれていませんが、まあ周囲が激怒してもおかしくはないレベル。
3年生になると危ないいたずらもするようになった。
「担任はサーマン先生っていう女の先生だったんだけど、先生の椅子の下に爆薬をしかけたことがあってね。先生は引きつけを起こしちやったよ」
当然だが、3年が終わるまでにジョブズは2〜3回、家に帰されたことがある。しかし、父親はそのころすでにジョブズを特別な子どもだと考えており、学校にも同じように考えることを求めた。
「この子が悪いわけではないでしょう。授業をおもしろいと思えないのは、先生方の問題です」
学校で悪さをしたからと家で怒られた記憶はないとジョブズは言う。
「祖父はアル中で、ベルトで父をなぐったりしたらしいけど、僕は殴られた記憶がない」
「興味を持つようにしむけず、しょうもないことを覚えさせようとする学校が悪い」
と両親はふたりとも理解してくれていた。ジョブズは感受性と無神経、短気と超然性が渾然一体となっていることで有名だが、その一端がこのころすでに現れていたのだろう。
まあ、でも相当困ったやつやったやろなあ・・・
4年生になるとき、学校側はジョブズとフェレンティーノを別々のクラスに分けた。ジョブズが入った上級クラスは、みんなに「テディ」と呼ばれるイモジーン・ヒルが担任だった。活発な女性で、ジョブズにとって「僕の救い主のひとり」となる。しばらく様子をみて、スティーブにはにんじんをぶら下げるのが一番だと彼女は考えた。
「ある日、算数の学習帳を渡され、家でやってきてほしいと言われたんだ。『この先生、アホか?』と思ったよ。ところがでっかいぺろぺろキャンデーが出てきた。こんなでかいのあったんだと思うほどのヤツだ。そして、できがよかったら、これと5ドル、あげるわよと言われた。2日で提出したよ」
救カ月もするとにんじんはいらなくなる。
「勉強がおもしろくなったし、先生を喜ばせたいと思うようになったからね」
担任は、ご褒美として、レンズを磨いてカメラを作るキットなどをくれた。
「あの先生ほど多くを救えてくれた人はいなかった。彼女と出会わなかったら、僕は刑務所行きになっていたと思う」
いやあ、イモージン・ヒル先生と出会えて良かったなあ。
で、これだけのことからもいろんなことが学べます。