コミニュケーション研修資料
kingstone
TEACCHの考えるコミニュケーションの3要素
1.受容性コミニュケーション
2.表現性コミニュケーション
3.社会的相互交渉
受容性コミニュケーションのガイドライン
1.ルーティン(生活の決まった流れ)による理解
2.場所による理解
3.具体的な物による理解
4.色分けによる理解
5.絵や写真による理解
6.文字で示された単語による理解
7.文章による理解
8.視覚的なサインなどによる理解
9.音声言語による理解
※おおむね上から下へ難しくなる。ただし個人個人を見てみれば
難易は入り交じっている。
受容性コミニュケーションのための構造化
1.物理的構造化
2.個別スケジュール
3.ワークシステムの活用
指示で何を伝えるか
1.いつ
2.どこで
3.何を
4.どのようにするのか
5.いつまでするのか
6.終わったら、次は何があるのか
TEACCHの主張
「構造化とは、自閉症児にとって、自分を取り巻く世界に意味がある
ということを気づかせるとともに、自分自身が社会的な存在として、
周囲の世界とつながりがあることにも気づかせることにつながる」
表現性コミニュケーションについて
話し言葉が優先課題ではなく、本人の機能レベルに応じて、今もって
いる技能を使ってコミニュケーションスキルを高め、コミニュケーション
の便利さ・楽しさ・誰かと伝え合いたいという心を育てることを絶対的に
優先する。またTEACCHでは、自閉症の問題行動ととらえられがちな
「かんしゃく(パニック)」も、コミニュケーション行動(発信)として
とらえている。パニックや問題行動も、自閉症児の混乱の表現であり、
問題行動の水面下にある、その人自身にとって困っていることは何かを探
り、より一般的に受け入れられる行動に変えていく指導を展開する。
表現性コミニュケーションのガイドライン
1.かんしゃく
2.動作や直接行動
3.ゼスチュア
4.具体的なもの(例・のどが渇いた時にコップを差し出す)
5.絵や写真
6.書き言葉(文字による単語や文章)
7.正式なサイン言語(手話やマカトン法など)
8.話し言葉
9.その他(様々な機器・コミニュケーションエイド)
※これらは表現方法の違いでしか無い。表現という意味では同じ
である。また難易度については個々によっておおいに違う。
下に行く程むつかしいとは限らない。
指導における留意点
1.あくまでも「本人にとって」必要で重要な行動かどうか。
生活上、実用的・機能的かどうか。
2.共に暮らす家族(職員や仲間)にとって、そのコミニュ
ケーション行動を身につけることで、その子の苦悩の理解が
進み、相互関係が豊かになるかどうか。
3.保護者の希望
4.将来の「問題解決能力」につながるかどうか。
・穏やかに「否定」「拒否」を伝える。
参考 「実践障害児教育」9月号
「コミュニケーションの指導(1)学校生活に構造化を生かす」服巻智子