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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2012年03月14日

9.自閉症スペクトラムの話(発達障害について)

※わかりやすくするために、言い過ぎ、や科学的でないこと、また一般論を言いますので、個別には私の話に合わない例もあるかもしれません。その点ご容赦下さい。

 自閉症スペクトラムと発達障害

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 この横軸は知能指数、いわゆる知的に重いか軽いかというのを表していると思って下さい。ここが100。平均です。縦軸というか縦方向は何も関係ありません。ただ重なるか、重ならないか、だけを書いています。

 知的に重い方を自閉症、そして知的に軽い方をアスペルガー症候群と言います。この区別のポイントはIQ70とか75に置くことが多いです。でややっこしいのは高機能自閉症という言葉です。でこの人はアスペルガー症候群だ、いや高機能自閉症だと論争することがありますが、研究者さん以外には意味のない論争です。定義としては3歳以前に言語障害があったかなかったか、なんですけど、大事なのは例えば10歳、20歳になったその人の今のありようであり、どんな支援ができるか、だけなんですから。

 また広汎性発達障害というのがあります。これはめっちゃ広い概念で、自閉症以外、例えばレット症候群なんてのも入っています。

 しかし気をつけないといけないのは、「自閉症と言ってはいけない」という時代が長く続いていて、でお医者様や、なんちゃら支援センターの人が「自閉症と言うたら絶望させるから広汎性発達障害と言うとこ」みたいな配慮でばんばん広汎性発達障害という言葉を出した、ということがあります。また親御さんも「良かったあ。うちの子自閉症じゃなくて。広汎性発達障害やったんやあ」とか思って安心して自閉症の人に必要な支援をしないですます、という傾向もありました。あとね、自閉症と言わず「自閉傾向がありますね」とか・・・

 私が担任していたC君はおかあさんがTVの自閉症のお子さんのドキュメンタリーを見られて、「そっくりや」と思ってお医者様に行ったら、お医者様が診断書に「自閉症」と書き、しかし「お母さん、この子は絶対に自閉症じゃない。これは行政からの支援を受けるために必要だから書いただけ。絶対に自閉症じゃないからね」とおっしゃったとか。いやはや。これは1993年頃の話かなあ。

「就学前施設で」
 これ、1998年頃ですね。
 就学前施設の施設長さんは、私に対してかなり憤然と抗議する、という感じでした。

「超有名大学の超有名教授がやって来た」
 これは1999年ですね。

 逆の例をあげておきます。

「サポートブック」というエントリの中に
というエントリの中に「自閉症」という言葉を使うかどうかについていろいろ書かれており

「サポートペーパー4(「自閉症」から始めるか)」
のところでの髭のジャックと私とのやりとり

J「連絡帳には1日には必ず1度は自閉症という言葉を使うように。
 これこれのできごとがありました。これは自閉症のかくかくの特徴から来ていて、
 そこで私がこうしたらこうなりました、というふうに」
K「どへええ、毎日!!保護者に対してきつくないですか」
J「なぜだ?これは保護者への我々からの贈り物なのだ」

1999年8月です。

 今はこの「毎日1回連絡帳に『自閉症』という言葉を書くのは保護者への我々からの贈り物なのだ」というの、ものすごく私の腑に落ちています。

 まあ、でも昔、「自閉症と言ってはいけない」というのは「治す手段が無いから絶望させてはいけない」という変な配慮があったのは間違いありません。しかしTEACCHは1988年の時点では横浜でセミナーが開かれています。それから10年もたった段階でまだ自閉症と言ってはいけない、という風潮は強くありました。

 で、これは当時のTEACCHが非合法扱いみたいな感じだったことにも関係します。だから広がらないわけです。で、「自閉症と言ってはいけない。言わないまま何とかしよう」とするわけですが、現実には現場の人は困ってしまって威嚇と暴力に頼るようになっていたわけです。あるいはやたら人手に頼るとかね。まあ人手で押さえつけてるんですが。

 それからADHD(注意欠陥多動性障害)というのがあります。これは自閉症関連とは診断基準が違います。気がちりやすい、ってやつですね。で、これまたこの人はアスペルガー症候群だ、ADHDだとか論争してる人がいるんですが、わかってきたのは「どっちもある」ことが多いってこと。だから「今ここにいる人」に必要な支援をしたらいいだけなんです。

 それから学習障害。さきほどある大学のお医者様が「学習障害の疑いといって来られた人で学習障害であった例が一例もない」と言われた話をしましたが、実はお医者様の診断基準では「他のことはすごく能力が高いのに字で書いた文だけが読めない」とか「他のことはすごく能力が高いのに計算だけができない」とかいうのだけが学習障害なんです。ところが学校関係者はなんせ成績が悪かったら学習障害と言っちゃう傾向がある。で、実はその中にアスペルガー症候群の人もたくさんいたわけです。ってかほとんどがそうだったわけです。

 ちなみに学習障害で有名な人にはトム・クルーズがいます。「レインマン」の弟役の人です。



 右側の人ですね。最近だとミッション・インポッシブルの人です。この人は台本が読めません。だから録音してもらって聞いて覚えるそうです。

 で、こんな勉強をしてきてわかったこと。知的障害養護学校にいる子の半分は「自閉症」か「類するコミュニケーション障害」だということ。

 で、日本でもたいていの医師が頼りにしている、アメリカの診断基準DSMは今4なんですが、今度2013年に5が発表予定です。来年ですね。でそれが議論しながら改定作業が進められていますが、もう「広汎性発達障害」や「アスペルガー症候群」やそれから「自閉症」もなんですけど名前を無くしてしまおう、という案が強くなっています。

 で「自閉症スペクトラム障害」に統一しようとしているわけです。

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 私自身はこれはいいことだと思いますが、アメリカでは、現在支援のあるアスペルガー症候群の人への支援が削られるのではないか、との危惧の声も上がっています。(日本では現状、支援は無いと言っていいので、逆に支援が厚くなるかもしれません)

 で、確かに自閉症と呼ばれる一群の人たちがいるわけですが、その原因はわかっていません。たぶん脳のはたらき方が「自閉症ではない人」と違っているのだ ろうと考えられています。少なくとも親の育て方でなることはありません。

 で、ちょっと虐待に関するエピソードを話します。

10.自閉症や発達障害と虐待の関係

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