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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2012年03月14日

6.TEACCHとは

※わかりやすくするために、言い過ぎ、や科学的でないこと、また一般論を言いますので、個別には私の話に合わない例もあるかもしれません。その点ご容赦下さい。

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 TEACCHとは

Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children

 TとEとAとCommunicationのCとCHildrenのCHを組み合わせています。

 日本語訳は「自閉症および関連領域のコミュニケーションに障害をもつ子供たちの治療と教育」

 実は1943年に自閉症のことを初めて報告したカナー自身が1949年に「どうも母親に愛情が薄いような・・・」みたいな論文を出しています。で、その後の学者も「親の育て方のせい」という公式見解を一杯出しています。

 その代表的な人がブルーノ・ベッテルハイム。1903年にオーストリア生まれのドイツ系ユダヤ人です。

 第二次大戦中、強制収容所に入れられますが、幸運なことに1939年にアメリカに移住できます。シカゴ大学教授で子供の発達とか心理学を教えます。まあ阪大あるいは一流私立大学の教授みたいなもんです。

 1950年代から1960年代にかけて、「冷蔵庫マザー」という言葉を流行らせます。
 自閉症は親、特に冷蔵庫みたいな母親の育て方のせいだ、というわけです。
 で自分で自閉症児の収容施設を作り、とにかく親から離すことが治療だ、と主張しました。そして冷蔵庫マザーの像を作り、子どもに踏みつけさせたりしています。

 また、1967年に『自閉症・うつろな砦』を出版し、日本では1980年に学術書で有名な、みすず書房から出版され名著として日本中でも読まれます。

 現在、ベッテルハイムは経歴詐称や、施設で虐待が行われていたことで、信用は地に落ちています。

 しかし1960年代はシカゴ大学教授として飛ぶ鳥を落とす勢いだったわけです。
 そこに学びにやってきたのがエリック・ショプラー。
 で、ベッテルハイム先生の言ってること、やってることををいろいろ検証してみたらどうも違うよお、と。で、ベッテルハイム先生が怒り出し、シカゴから出ていかざるを得なくなります。

 で大都会のシカゴからノースカロライナという田舎の州に行きます。感じとしては阪大から島根大学に飛ばされた、みたいな感じかなあ。

 そこで研究を続けながら、地元の親の会に助力を頼まれたりして作っていったのがTEACCHです。ノースカロライナ大学医学部精神科に作りました。世界中の「◯◯療法」とか「こうすりゃうまくいった」とかいう論文を集め、実際にやってみて、これは使えそうだ、というのを残していき、また本人だけでなく保護者へのサポートや、教師へのサポート、また行政の仕組み・制度なども作っていく包括的プログラムです。

 でTEACCHも医学部ですし、名前にTreatment(治療)が入っているように、最初は「治す」ことを考えていたかもしれません。しかし、それはかなり早い時期に諦めたようです。そして「できること」「できかけていること」「できないこと」を調べ、その「できること」「できかけていること」にアプローチし、本人と周囲がうまくやっていけるように考えていきます。

 で、自閉症の人の「できること」「強み」である「見てわかる」ものを使ってコミュニケーションすればいいじゃないか。その「強み」を自閉症の文化として大切にしようじゃないか、と言い出したのがTEACCHです。

 で、「TEACCH?よく知ってますよ、絵カードを使うあれでしょ」とかよく言われるのですが、それは何も理解していないと同じです。

 もう、絵カードも使う時もあるけれど、また実際よく使いますが、その他、具体物でも何でも使います。そして、その「絵カード」とか言う人は「周囲から自閉症の人本人に伝える」ほうしか考えていないことが多いです。
 実は「本人からどうやって周囲の人に伝えるか」がものすごく大切になります。

 また「選択」も大事なのですが、これはアメリカ人にとって当たり前すぎて、日本人とかに伝える時に強調しなかったかもしれません。また日本人にとって、特に学校生活では選択しないことが当たり前すぎることですから。そこらあたりうまく伝えられなかったかもしれません。たとえばこのヨーグルトとプリンどっち食べる?なんてのも「選択」ですね。

 で、TEACCHはセンター・行政・親の会・学校などを含んだ包括的システムで、生活まるごとに関係してくる、というのを忘れてはいけません。

 それから理念の部分になるかもしれませんが、TEACCHは専門家(この中には教師や保育士も含まれます)と親の関係に4つあると主張します。

1.専門家→親
2.親→専門家
3.専門家と親が励まし合う
4.専門家と親が強力して社会を変えていく(ほんの小さなところからでも)

 今日はTEACCHの解説ではこのあたりにしておきます。

7.私の実践

ご参考「TEACCHって何?
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