※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2011年05月25日

岡山少女監禁致死事件について

岡山監禁致死事件 岡山日日新聞「前日、面会の連絡 児相

 容疑者は、1999年から岡山県中央児童相談所に、2009年から岡山市こども総合相談所に相談していた。

 
山陽新聞 16歳娘監禁死 学校で保護者説明会

 で、わかるのは現在「岡山県立岡山瀬戸高等支援学校」に通っていた、ということ。

 中学校・小学校時代はどうだったんだろう。1999年から児童相談所に相談していた、ということは4歳、就学前から相談してたわけなんだけど・・・中学校が虐待をわかっていたらしいことは下の記事からわかります。

 またお子さんには「知的障害」「発達障害」がある、とは書かれているが、どのようなものかは書かれていない。しかし「音声言語でやりとりしていた」ことは確実で「文字もかけた(反省文が残っている)」

16歳長女「ごめんなさい」と反省文 日常的に虐待か、岡山の監禁致死

虐待:16歳長女縛り死なす 体重27キロ、母逮捕…岡山

 麗さんには知的障害があり、読み書きの能力は小学2年生程度だったという。

 もし小学校2年生程度だったとしたら、すごくいっぱいできることあるよな。

16歳長女 監禁、死亡 容疑で母逮捕…岡山

長女は中学時代から虐待されている疑いがあったが、学校側から連絡を受けていた岡山市こども総合相談所は「継続的な暴力と確認できず、対応に緊急性があるとは思わなかった」として、強制立ち入りなどはしていなかった。

 まあ別に強制立ち入りはせんでもええと思うけど。(そういう問題やないと思う。少なくとも1999年から数年間は)別のことをする必要があったかな。それは小学校や中学校の特別支援教育担当者のすることのような気がするけど。いや通常学級やったのか?しかし1999年から中央児童相談所に行ってたんよなあ。通常学級に行ってたとしても、連携はとれなかったのか。スクールカウンセラーがケースワーカー的に動くことは無かったのか。まあ特別支援学級やったらクラス担任の仕事になってくるけど。小学校2年生程度の読み書きってことだから、特別支援学級かな。

 もちろん医師・専門家・教師・特別支援教育担当教師は「ちゃんとしたことを伝えていたにもかかわらず」保護者が勝手に「反省文を書かせたら直る」「苦しい思いをさせていたら直る」と思っていた可能性もある。

 でもなあ・・・「ごめんなさい、言わせてもわかりませんで」「反省文書かせてもあきまへんで」「こないしたら楽しいなりまっせ」「こんなことできまっせ」を伝えることができなかったのかなあ・・・もちろん保護者が理解できない場合だってある。じゃあサポートできなかったのかなあ。

 12年間把握しててんからなあ・・・

 たぶん「叩いちゃいけない」は誰でも言えるん(と思う・・・でもないか・・・叩け、って言う専門家もいたからな。今はどうだろ)だよね。でも私の知ってる例ではその瞬間にカーッ!と来て「そんならどうせい言うんじゃいっ!!」で、後の意見は耳に入らない。

 たぶん今まで会った専門家もそうなってたんじゃないかなあ。私も失敗した。

 で、結局、その子のわかること、できることを増やし、「こんなことできたよ!」ってお伝えし「家でこんなことやったらいいかも」と具体的な方法をお伝えし、お母さんができたことを一緒に喜び、そうしてるうちにゆっくりゆっくり叩く回数が減っていった。

 後日なんかのおりに私が「でもお母さんのやったことは虐待じゃないよ」と言ったらお母さんがしばらくして「でも私、虐待してたような気がする」とおっしゃった。私の言葉も、ある条件のもと、ある密室でのものだけど。

「ちゃんと『◯◯しちゃいけない』と伝えました」ですむ話じゃないんだよな・・・

 ほんと、私は、「ほら、こうするとお子さんが楽になるでしょ」「親御さんも楽になるでしょ」「楽しく暮らせるでしょ」を伝えて欲しいんだけどね。

 これって「うまい儲け話」と思われるのかなあ。「そういう苦しみがあるのが普通です」みたいに。

 自己紹介する時に「嘘つきkingstoneです」以外にも「詐欺師kingstoneです」って言わないといけないのかな。

 
posted by kingstone at 15:42| Comment(8) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 この岡山の事例がもし米国なら、親は親権剥奪を数年前にされていたはずです。日本の文化で悪い面は親の意向を尊重しすぎることです。スーパーでの買い物で数十分車に子どもを置いて買い物に行っても通報される米国では権利として「親」も「子」もイーブンに考えるという部分はあります。
 日本でもこのような事例で、相談所が訴えられ懲罰的な罰金が科せられたら翌日から変わるはずです。相談所も覚悟がないのです。日本文化の中で真面目にやると面倒ですからね。
Posted by もずらいと at 2011年05月25日 21:04
もずらいとさん、どうもです。

う〜〜ん・・・

親権剥奪の前に親と子をサポートできなかったのか、と思うわけですよ。
また「相談所の責任を問うて訴える」という話でもないような・・・
じゃあ、どうすりゃいいんだ、ってことですが、そこが特別支援教育担当者の出番なような気が・・・
Posted by kingstone at 2011年05月25日 22:26
>そこが特別支援教育担当者の出番なような気が・・・

 私も特別支援教育が始まるまではそう思っていました。でも、今では「それは無理です」と断言します。簡単に言えば、親も行政も「たかが教員」扱いなのです。テレビに出ているとか、いろいろな講演に呼ばれるみたいな教員は例外ですが。
 世の中は教員をまともに取り扱っていません。
Posted by もずらいと at 2011年05月26日 19:01
もずらいとさん、どうもです。

|親も行政も「たかが教員」扱いなのです

ええっ、そうなのですかあ・・・
公務員バッシングとか教員バッシングとか・・・

まあ私も「給料下げてもいいんじゃない」という主張はしているのですが、それと「誇り高き大事な仕事である」こととは両立すると思っていますので。
Posted by kingstone at 2011年05月26日 19:45
>それと「誇り高き大事な仕事である」こととは両立する

 それは両立しますが、世間は「教員ごとき」と格下に扱うのが普通です。教員の立場はこの10年で下落しっぱなしです。教員が介入しても「教員がしゃしゃり出るんじゃない!」と恫喝されて終わりです。私の周囲でも特別支援教育コーディネーターは数人が退職しました。退職するには惜しい人材ばかりです。無能な人はそう言う感覚が分かりませんので辞めません。
Posted by もずらいと at 2011年05月26日 19:54
|「教員がしゃしゃり出るんじゃない!」と恫喝されて終わり

うひゃあ・・・
Posted by kingstone at 2011年05月26日 20:08
麗ちゃんの友達です

麗ちゃんに会いたかったです

麗ちゃんに会えなくなってとっても今寂しいです

もう一度麗ちゃんに会いたい

お墓参りに行きたい

話しが変わるけど、麗ちゃんのお母さん刑務所から出たらまたうちならの学校に来てどうして麗ちゃんを殺したのか教えてください
Posted by かな at 2012年03月19日 17:10
かなさん、初めまして。

|教えてください

それはとてもつらいことだと思います。
もうそっとしておいてあげるしかないこともあると思います。
Posted by kingstone at 2012年03月19日 17:23
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