※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2011年04月30日

久里浜日記1993年 5月24日〜26日

久里浜日記5月24日

いつものことですが、文責はKING STONEにあります。

今日は福祉システム研究会代表の太田茂さんの講義がありました。

コンピュータの特徴は情報の電子化ができること。例えばパソコン通信の世界では盲・聾・肢体不自由・健常(!?)な人が入り混じって、しかもお互いの障害など知らずにつきあっている。こういうことが比較的簡単にできる。
(kingstone注・そしてこれはもうすでに私と私の仲間たちは1988年からやっていたことです。それから当時「健常」の範囲に入っていた多くの発達障害の方がいらしたことも間違いない)

テレビというのは受け身になりやすい。しかしパソコンだと、こちらが働きかけたことによって何かを返してくれる自律的な道具としての使用が考えられる。

またエレクトリックイコライザー(電子等価器)としての使用ができる。つまり何等かのハンデを持った人がそのハンデを埋めて活動していくことを助ける道具となれる。

なんて、お話がありました。そしてその後は欧米での機器の紹介がありました。アメリカでは連邦の役所には必ず聾唖の人のためにTDDというディスプレイつき音響カプラつキーボードつき電話といったものがある、なんて話がありました。現在では各電話局に一台(もちろんオペレータつき)はあるそうです。

後、ULACS−K(ウルトラ・ローカル・エリア・カンバセーション・システム)という通信機能つきのワープロやパソコンを10台くらいつないでRT(チャット)ごっこができる機械の紹介もありました。ありゃあ、面白そうだ。

午後は短期研修員の研究協議。それぞれの学校でやってることを発表しあいました。大森さんは「何故パソコンを使うか」について大演説を行い松本先生をして「俺の言うことがなくなった」と言わしめました。

私はその後、一人で横浜まで電子部品の買い出し。YOSSYさんの「石川町の部品屋さん」というのだけを頼りに買い出しへ。ちょっとうろうろしてしまいましたが、なんとかたどりつきました。しかし大森大先生がいないので、もう不安、不安。電灯を光らせるおもちゃ作りのために、100Vから5Vを取り出すものが大先生の話では「2〜300円であるよ」という話だったのに3000円。おかしいなあ、と思いながら買って帰りました。そしたら大先生

「ははは、これはすごい。これならパソコンでも動かせますよ。COCOMにひっかかるくらい高機能です」

と笑われてしまった(アセ)ま、これもひとつの自立への道ですな。

で、その後夜はまたみんなと飲みながら(私はウーロン茶ね)情報交換。うーーん、パンクしそう。

久里浜日記5月25日

いつものことながら、文責はあくまでもKING STONEにあります。

今日は茨城大学助教授の佐々木忠之先生の講義と制作実習がありました。

今までのCAIの問題点。

・ 今のCAI(KING STONE・・・ドリル形式などのコースウエアのことかな?)は生徒を個別に切離すようなものが多いのではないか。
・ やる気のない子はとり残される。
・ やる気のある子はパターンに当てはめられる。
・ 選択肢がたくさんある問題が重要ではないか。
・ 教師のある部分を代行ずるのではなく、教師の使う絵カードの代行としてとか、あくまでも教師の使う道具としての重要性があのではないか。
・ 現場の先生がソフトを作ればいいんじゃないか、という意見もあるが、それはどだい無理な話である。それよりもいくつかの定型化されたツールがあり、簡単に絵カードの代わりの物が作れたり、ということが大事ではないか。そして「こんなツールがあったらいいのにな」というはなしなった時に、ソフトの専門家が(ソフトの1から10までを作るではなく)ツールを作ればいいのではないか。
(kingstone。これは2つの方向があります。オーサリングツールと言って、音や画像や動きをまとめ外面は別のソフトに見える、ひとまとまりのソフトを作るもの。昔だとHyperCard。今だとフラッシュなんかがそうなるのかな。もうひとつは外面が同じで、中身の音や画像や動きをまとめる。例えばパワーポイントとかもだろうし、あのね♪、DropTalk、Voice4uなんかも全部そっちに入れていいんじゃないかな。)

・ 例えば、そのような絵カードの代わりをしてくれるようなものを実際に使ってもらったところ、現場の教師から「この教材で取り残される子が出る」という話が出たことがある。さてでは今までの絵カードでは取り残されていなかったのか?実は教材作りが楽になってそこまで目がいくようになった、というところもあるのではないか。
(kingstone。よくありますね。文句を言うのだけ一人前。じゃあ自分でどう改善することに貢献できるのか、と問うと「いやそれは私のすること、できることじゃないし」みたいな。作った人に直接声を届けるだけでも随分違うのに)


(KING STONE・・・佐々木先生は近くの養護学校に行ってその学校の先生たちに実際に子どもたちに対していろんな教材を使ってもらっている、ということです。それだけに実践を通したわかりやすいお話でした。ただいわゆる今までのCAI教材でも「役に立つ子どももいる」というのは押さえておく必要があるのではないか、と思って意見を言わせていただきました。私以外の者からもいろんな意見が出ましたが、そのような意見をきちんと聞いていただける、相互交流的な楽しい時間を過ごさせていただきました。)

午後は「98のプリンタコネクタからの出力でスイッチをオンオフするボックス」といったものを作りました。8個のスイッチがあるので全部で256通りのことがソフトで制御できるというものです。こいつはすごい。しかし・・・・こいつはソフトを作らなきゃなんないのよね。今回は取り合えずN88BASICで作ってます。私は

「BASICの勉強が足りないからちゃんと自習しておきなさい」

ということになってしまいました。そいつがいやでMACに行ったんだけどな・・・・。ま、これをいいチャンスに勉強しますです・・・・。

PS.大森さんが風邪をひいたみたい。こういう環境だとやばいよねえ。大丈夫かな。


久里浜日記5月26日

 今日は久里浜養護の見学をしました。

午後からはHyperTalk(HyperCardはプログラミングなしでも使えますが、このHyperTalkを使うとより自由度が増す)の勉強。なかなか進みません。今日はHyperCardから嫁さんと息子の写真を呼び出して来る、というのをやりました。これは友達の写真を出したり、お母さんや先生の写真を呼び出したりするのに使えます。しかし形を整えるのがうまくいかない。なかなか道は遠いみたいです。

そいでもって夜はBASIC講座。今日は図形を描いたり、SAVEやLORDをするところまでやりました。ふーーなかなか大変だあ。




posted by kingstone at 07:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 久里浜日記1993年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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