msn産経ニュース 2011.1.21 23:28
以下転載
「 21日午後2時15分ごろ、奈良市二条大路南の同市役所から「屋上で自殺しようとしている人がいる」と110番があった。急行した奈良署員が、屋上の縁に腰掛けた同市内の母親(40)と長男(11)を発見。署員らが約1時間説得し長男を保護した。同署は母親が屋上の防護柵を乗り越え、立ち入り禁止場所に侵入したとして建造物侵入容疑で現行犯逮捕した。
母親は長男の教育方針をめぐって同市教委に対し、「死をもって抗議する」などと自身のブログに書いていたため、市教委が同日夕に会見。市教委によると、母親は特別支援学級に通う長男が教師から体罰を受けたと主張していたという。
同市学校教育部の森井弘部長は「指導に不適切な部分があったかもしれないが体罰ではない。丁寧な指導、対応をしてきたつもりだが残念だ。今後もできる限りのフォローをしていきたい」と話した。」
まずこの記事の
「同市学校教育部の森井弘部長は『指導に不適切な部分があったかもしれないが体罰ではない。』」
の部分でこの部長さんの言い方の時点で
「強引に腕を引っ張る」「強引に押す」「叩く」などのいずれかの行為があったのではないかと想像されてしまいます。そしてそれはあったのじゃないかな。この「不適切な部分があったかもしれないが」というのはそういう時に使われる常套句ですから。
つまり教師・学校・市教委は「適切な方法」がどのようなものであったかはわかってないのではないか、ということが推測されてしまいます。そしてそれは教師・学校・市教委側としてすごく恥ずかしいことではないか、と思います。プロなんだから。
で2chを見ていたらこの母親が書いたとおぼしきブログの魚拓とやらが見つかりました。
奈良市立佐保川小学校体罰事件
ここでお子さんの診断名(?)を高機能自閉症と書かれています。
話はこじれているようです。
また、「学校側がわかっていない」ことは「保護者側がわかっている」ということにはなりません。この保護者側もやはり「わかっていない」可能性は高いと思われます。ここに至るまでに学校側に「具体的にどうすればいいか、どう考えればいいか」を伝えることはできなかったわけですから。
しかし、そのことで保護者を責めるわけにはいかないでしょう。
これまで学校側の方が保護者に何をどう伝えられていたか。また今まで出会った「専門家」が保護者に何をどう伝えていたのか。
高機能自閉症とのことですから、周囲も音声言語のやりとりで「わかる。できる」と思ってしまっていたのじゃないかな。また教師は「音声言語」以外は「引っ張る」「押す」「叩く」などでやりとりできる、と思ってしまっていた、と。
私だったら「丁寧な時間割(普通にあるものではなく、時刻や内容もわかるもの)」や生活環境の中に「見てわかる」ものを多く用意し、また「わかってできる教材」を多く用意し、3時間目が始まってからボールプールに入らなくていいような環境をまず整えたいと思います。また「高機能自閉症」のお子さんが、3時間目のチャイムとほぼ同時にボールプールに入りに行く、というのもちょっと?かな。それまでに何か活動をやっていてカームダウンとして使いたかったんだろうか?まあ行きたい時はどうしても行きたくなるお子さんもいるから、その時はその時でスケジュールの調整をしただろうな。
いつも書いてる「わかる環境」「表現する手段」そして場合によっては「カームダウン」などを自分で選べること、などいくつものことを学校側・保護者側が知ってはったのだろうか?
何かなあ、と思います。
高機能の子供さんをもつ保護者の方の多くは、<br />言語でのコミュニケーションでも十分だと考える人が多いなあというのが実感です。<br />スケジュール?特に困ってないし別にうちはええわ〜〜と。。。<br />パニックや癇癪の原因も、見通しが立たないことからうまれることも、いまいち釈然としないといった感じです。<br />でも、将来このような形ですれ違いが生まれることも事実としてあるということを、少しでもわかってくれたらなあと思います。</p>
http://ameblo.jp/toomomogunsou/
>コモモさん<br /><br />ええ。とっても難しい問題です。<br /><br />で、私の場合は、元教師として教師・学校・市教委側がとても恥ずかしい、と感じてしまいます。<br /></p>
http://ameblo.jp/kingstone/
それを貫徹すればいいのにと思います。「死ぬ死ぬ詐欺」は学校との関係をこじれさせるだけです。自分に理があると思うのなら訴訟をすべきです。</p>
>もずらいとさん<br /><br />魚拓とやらの中にも「人権委員会に提訴した」とか書かれてますね。保護者としては何をどうしたら良いかわからずに混乱している、といったところではないでしょうか。<br /><br />普通はそうなると思います。周囲に良きアドバイザーがいなければ。<br /></p>
http://ameblo.jp/kingstone/
そんなものは,探さない人間の自己責任です。少なくともTEACCHの理念が文化的にも密着している欧米では,このような保護者は「全力を尽くさない怠け者」「自分の都合で子どもの命を奪おうとする卑怯者」と評価されます(欧米では親子の無理心中は親のエゴによる殺人ととらえられます)。</p>
>もずらいとさん<br /><br />特別支援教育担当教師をはじめ、周囲には多くの専門家がいたはずです。<br /></p>
http://ameblo.jp/kingstone/
魚拓んが本人だとすれば,子どもの話を100%事実だという前提で書かれています。そして学校名,担任名その他を実名であげています。これは同時に子どもの個人情報が特定されると言うことでもあるのですが,その認識はなかったようですね。つまり「お前の母ちゃん,死ぬ死ぬ詐欺したモンペだろ,何で死ななかったんだ」なんていじめに遭う可能性も作ったわけです。ネットの時代ですから。<br /> まぁ,はっきりしているのは「触らぬ神にたたりなし」の地位に上がったことですね。これからは中学校卒業まで「別格扱い」を受けられることでしょう。</p>
>もずらいとさん<br /><br />周囲に、いかなる意味でも相談にのれる人がいなかった、ということだと思います。もしおかあさん自身が、コミュニケーションをとることが難しい方だったとしても、専門家はたくさんいたはずなのですが。私の定義では「私は子どものことだけ考えます。お母さんのことは知りません」というのは専門家の名に値しません。<br /></p>
http://ameblo.jp/kingstone/
こっちにもありますよ。
教えて頂いたurlを見に行き、最初に読めるエントリだけ読ませて頂きました。まあいろいろと目に浮かぶことはあります。
ブログを書かれた方は、エントリでは「養護教諭」資格としてはりますが、養護教諭というのは「保健室の先生」のことですね。私が勤務していた大昔、私の地方では、特別支援教育担当者には特に資格は必要はなく、「熱心」な先生は確か2週間ほどの講義(座学)を受け「養護学校教諭」という資格を取っていました。
まあ、でもあんまり役には立っていなかったようですが。私は取ってません。私は教育界では最低の小学校2級免許というものしか持っていません。
私自身は「資格」と「実践」について、はいまいちよくわかりませんねえ。
5日間の研修が義務づけられている、としたら、それはそれでいいことですが、内容が問題ですね。