私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2010年09月20日

いままでに1回だけ「置いてくで!」と言った子

 大昔の話です。

 特別支援学級にいた頃。


 音声言語はよく分かっていると思われていたお子さん。だから音声言語の指示のみ。以前は威嚇も多用されていた。(ってことは音声言語の指示で動いてくれないからですね)また抱きかかえ(これは教師もだけど友達も)、教師による身体による押さえ込みなども多用されていた。(つまり音声言語の指示がわかっていないか、「そんなのやりたくない」の意思を表現してるかどっちかに教師が対応しようとしている)

 発語のほうはありません。笑い声を出すことはあった。


 私が出会った時、「あ、危険かなあ・・・周囲を怒らせてしまうかなあ」と思いながらもコミュニケーションするのに必須だったので、ついカードなど視覚支援をいろいろ使ってしまいました。そしたら保護者から猛抗議を受けました。「非人間的だ」「ひょっとしたら出るかもしれない音声言語が出ないようになったらどうする」とのことでした。

 結論は覚えていません。でも「では使う場を限定して」ということでお願いしたと思います。まったく使わないようになったわけではなかったですから。

 このお子さんにはこんなエピソードがあります。

 お母さんは、小さい頃からお子さんをうまくコントロールしていました。もちろん愛情豊かに、楽しいこともいっぱいさせてあげ、困った行動をすれば叱る。日常生活でほとんど困ることはありません。買い物に行く時など、手もつながずにお子さんがお母さんの側をついて来るようにできていました。

 で、もしお子さんが興味を持ったものがあって止まってしまった時、まあしばらくは見せてあげてたのかな。で、もう行かなきゃ、となると「置いてくで」と言って、すたすた歩いていくとついて来る。

 ある日、また買い物に行く途中にお母さんがママ友に会った。そこで井戸端会議が始まってしまった。しばらく一緒にいたお子さんは「置いてくで」と言って、すたすたと歩いて行ってしまった。

 これが今までの唯一の意味ある音声言語を言ったエピソードだそうです。

 このお子さんがどのくらい音声言語を理解していたのか。

サポートブックに書いておいて欲しいこと

から。

 あるお子さん。
 私、音声言語が本当にわかるのかなあ、と思って実験(!!嫌なやつです)してみました。

 戸が開いた状況でその子が戸のそばにいる。

私「戸を開けて下さい」
子 とまどっている
私「戸を開けて下さい」
子 戸をしめました

 またイスのそばにそのお子さんが立っている状況で。

母「イスに座り」
子 とまどっている
母「イスに座り」
子 とまどっている
母「(イスを指さして)イスに座り」
子 ほっとしたようにイスに座る

 お母さんは日常生活で何も困っておられません。
 周囲は・・・いろいろ困っていました。

 でも私は何も言えませんでした。
 夢や願いもあるだろうし・・・
 音声言語で混乱(パニック)するお子さんでも無かったし・・・

 そのお子さんは音声言語での表現は無かったです。
 しかし、ほんと思ったのは、視覚的なコミュニケーション手段を受容性でも表現でも両方で使っていたら、音声言語も使うようになっていたのではないか、という感じはしました。わかりませんけど・・・



 この最後のところ、

危機の時にものすごく適切なことを言ったお子さん

にしたってそうやろな、と思います。「見てわかる手だて」でコミュニケーションし、特に要求の表現をあれこれ身につけてもらったら、音声言語も使えるようになったんじゃないかなあ・・・当時の私にはそんな知識はありませんでしたけれども。もちろん音声言語以外も使うということですけど。で、何を使うか選ぶのは本人さん。



posted by kingstone at 07:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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