くらやみの速さはどれくらい エリザベス・ムーン著
の中で主人公のルウ(高機能自閉症?)が「治療を受けるか受けないか」の話をしている時に
「私は私が好きです」
と言います。(図書館に返しちゃったので細かくは違うかも)それで思い出しました。
自己啓発セミナーというのが話題になってきた頃。私は中味は知りませんでした。「自己啓発」だし「元気になる」っていうしエンカウンターグループみたいなもんかなあ、と思っていました。
当時は私はカウンセリングの勉強をしていたし、自分たちで2泊3日のファンタジーセラピー(夢や箱庭や描画やなんやかんや)のワークショップを開いたりしていました。代表ではないけど重要なスタッフくらいの立場でしょうか。宿泊・食事こみで3万円くらい。使う資材のこととか考えたらまあ超お安いと言ってもいいと思います。で、「他の自己啓発セミナー行くくらいやったらうちの方が安いでえ」なんて紹介したりしていました。
ある日、友人から電話がかかって来ました。
「自分はかくかくしかじかの生い立ちで、つらいことも多く、不全感を抱いていた。しかし某自己啓発セミナーに行って、そういうのが無くなった。kingstoneさんも是非某自己啓発セミナーに参加されたい」
とまあつづめて言えばそんな感じ。ゆっくり話を聞いてからこう答えました。
「まあ俺は主催者側やしなあ。ところでなあ、お前、自分が好きか?」
彼は一瞬沈黙し「痛いとこつくなあ・・・」とつぶやきました。
「お前がそういうことをやって元気になったのはいいことやと思う。でな、そうゆうのがうまいこといってたらきっと自分で自分が好きになると思うわ。今、俺は俺が好きや」
後、こもごも話したかもしれませんが、それ以後彼が私に参加を勧めることはなくなりました。
その後、彼が自己啓発セミナーとどう関係したかは知りません。
まあでもその道にのめり込むとかじゃなくなったと思います。時折私に相談をしに来てくれるようなこともありました。今は年賀状くらいです。
今、自己啓発セミナーに友人から誘われたら、どう言うだろうか?随分「乱暴」で「高い」しいろいろ「まずい」ことも知るようになったから、少し対応が変わるかな・・・変わらないかな?
後輩の女性が誘うのでてっきりデートと勘違いしたら自己啓発セミナーだったことがあります(^^;)。まだパソコンがMS-DOSの時代で、相手は「誰もパソコンなんか知らない」と思っていたらしく「コンピューターを使いこなして一段上の生活を目指しましょう(要するに彼らのソフトの入ったパソコンを売りたい)」というので、「ふーん、一太郎と123はすでに使っているし、プログラミングもC調ならC言語もなんとかというレベルなんだけど、アセンブラまで教えてくれるってこと?」と尋ねたら「あなたの場合私どものコンピュータは必要ないようですね」だって。<br /> 自己啓発に頼ることで前向きになる人もいるのでしょうけど、私には全く必要のないものです。</p>
>もずらいとさん<br /><br />あははは。<br /><br /></p>
http://ameblo.jp/kingstone/