−−−−−−−−−−以下ネタバレ−−−−−−−−−−−−−−−
小学校低学年編 第4話
杉田医院(かかりつけ)への再診。問題なくできる。
帰り道、いつもの道でなく叫ぶ光君。ばらまいてしまったジグソーパズルの1ピースを拾う片倉さん。(母)
集団登校。友達(上級生?)が
「私たちだけで連れて行けるようになるわ。きっとね」
[こんなこと言ってくれたら嬉しいですね。でもこれはやらない方がいいです。友達に責任を負わすようなことはやらないほうがいいです。
しかし、実のところ特別支援学級の担任をしていた時、友達の6年生が卒業したらプールボランティアみたいに、「責任とれる者がいるところで」一緒に活動してくれるかな、というのはちょっと考えてました。実現しませんでしたけど。]
校門で倉庫事件について謝る青木先生と校長先生。(保育園でもありましたね)光君は特に青木先生を怖がるそぶりなし。
幸子「光はいつもと同じですね。先生見ても怖がらなかった」
青木「病院で押さえつけていた時、ものすごく悲しそうな目をしていたんで、もう光君に信じてもらえないかもって心配してたんですけどね・・・」
[結構、場面ごとのような気はします。もちろんだからといって、いつもと違う場面で無茶をしていいわけじゃないですけど。それとあんまり情緒的に考えない方がいいことも多いです。]
若林先生、個人懇談で片倉さんに絵理ちゃんの話したこと(倉庫のこと、父親の暴力の)を言う。
[いやー、これは怖い。私なら絶対話せない。]
苦しむ片倉さん。
杉田医院にてもうサポーターがいらない、と言われる。光君はサポーターに「ばいばい、あいと(ありがとう)」と言う。
もうすぐ運動会。ネズミマーチをビデオを見て練習。
[体操やお遊戯を覚える時に]
帽子もかぶれるようになっています。
[ボランティアグループ「れもん」第5回 & 懇親会]
1組の先生(体育倉庫に鍵をかけた先生)から謝られ、「徒競走の順位をなくす提案に賛成してくれ」と言われる。断る幸子さん。
光君の徒競走のスタート地点を探して決める青木先生。
[これ私もやりました。後、組体操の時に膝を置く場所をわかってもらうのに、横についていてその時に膝サポーターをさっと置くとか。]
運動会用個人スケジュールは幸子さんのチェキ(インスタントカメラ)を借りて青木先生が作る。
[今はカメラを貸す、というようなことは無いと思いますが、いろんな視覚支援物を家庭から持ち込む必要はあるかも。
後、私の場合、そういや運動会の個人スケジュールは作らなかったなあ・・・反省。必要な子もいただろうに。]
徒競走、スタート地点は足形。ゴールでは萌ちゃんが待っている。(これは青木先生の計画?)
絵理ちゃんがビリになったことに文句を言う夫に対し片倉さんは(初めて?)反論する。
ネズミマーチを踊る光君。
しばらくしてポストにジグソーパズルの1ピースが入っていた。
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小学校低学年編 第5話
つくしんぼの会(地域の保護者が福祉センターの心理の大沢先生に来てもらって相談する場を作る会かな?)
大沢「保育園に続いて小学校でもいい先生にめぐりあえたね」
[私の周囲のお母さん方の意見として「あんなにお父さん、簡単に変わってくれない」というのと同じに多かったのが「あんなにいい先生たち、そうそういない」というものでした。
まあでも、大昔当時もモデルとなった先生方はいたし、今はもっと増えているんじゃないかなあ・・]
しかしいろいろ光君につらいことはあり
大沢「”個性が大切”とか言ってはみても一致団結して成果を求めるのが教育現場だから」
「お母さんだって”皆と一緒”を望むでしょ?」
幸子「それはもう・・・だから地元の小学校へ入れたんです」
[ここは常にゆらぐところですが、私は両立できる、と結構楽観的に考えています。
あと、地域の学校に通っていて途中で特別支援学校に転校した子どもの保護者の方が
「○○を地域は必要としたけれど、○○は地域を必要としなかった」と言われたことがあります。
う〜ん。そんな感じもあるかもしれません。「○○を地域は必要としたけれど」と言うのは、自閉症のお子さんと一緒に過ごし、いい対応を見てきた子どもたちには、きっとその記憶は宝物になることと思います。またひょっとして身内や自分の子どもに自閉症の子どもが生まれても「ああ、こんなふうに一緒に暮らしてきた」って悲観することなく過ごせるかもしれない。
「○○は地域を必要としなかった」というのは・・・でも、近所に行くお店だとか、行く場所があったり、すれ違う同級生がいたりすることはとてもいいことかもしれない。]
赤ちゃんの泣き声に対する大沢先生のアイデア。
・泣いている間、ヘッドホンで好きな曲を聞く。
・光君が逃げられる場所を用意する。
大沢「とにかくかかえこんじゃダメだよ。みんなの子育てなんだから」
[ほんま。なんでもです。]
太陽君の担任の特別支援学校の先生もいろんな教材を作っている。
おひさまハウス(地域自立生活支援センター。宿泊メイン。緊急一時保護やレスパイト(保護者もたまにはほっとする時間を持つ助け)もあり)に行く。
ヒゲさん(森さん)は大沢先生の後輩。サポートブックで光君の好き嫌いを確認して対応する。
[「おひさまハウス」についてはあそこがモデルかな、というのを知っています。
紹介されているサポートブック。こんな本もあります。
サポートブックの作り方・使い方―障害支援のスグレもの (おめめどうライブラリー (Vol2))/丸岡 玲子

¥1,260
Amazon.co.jp
今、地域によっていろいろな書式ファイルが提供されていたりします。]
QHW(タイマーの一種)で時間の見通しを立てる光君。
[いきなりQHWが使えていますが・・・(アセ)もちろん、いきなり使えるお子さんもいるでしょうし、そうでないお子さんもいると思います。でも使う以前にこんな体験も必要かも。
過去の記事176(REIKOさんにお会いした)
時間の見通しを立てる。機器や紙に描くことで。]
森「大学のセッションでいろいろ使ってるんですよ」
[この時見せたのはVOCA(音声出力コミュニケーション補助装置)の一種だと思われます。何かはわかりません。]
一人で行ってしまおうとする光君をフィリピーナが止めてくれる。
東家の様子。鍵はいっぱい。トイレはよくつまらせる。
[これはよくあるみたいです。]
雅人さんは福祉機器部門に配置換え。
[大きな会社はいいですね。いや起業してしまえばいいのか・・・しかしもっと後で出てくる特例子会社のエピソードなどは大きな会社であればこそですね。]
雅人「”ほっといてくれ”っていうのが自閉症の人の気持ちかも知れないけど、人との”やりとり”がうまくいったらきっと楽しいよ。自信がつくよ。そしたら何かが変わってくるよ」
光君が行方不明になるがポテチを抱えて戻って来る。
幸子さんと雅人さんはマンションの人に光君の障害のこと、行動の特徴などを書いたプリントを配る。管理人さんに「そうだったのかい。気の毒にねェ」と言われて苦笑する幸子さん。
ポテチのお礼を持って場所を探す幸子さん。フィリピーナの部屋だった。
幸子(雅人さんへ)「最初から言葉に頼ってないせいか光とけっこううまくやってるのよ」
[これはありそう。日本人でも外国へ行けば同じことができるかも。]
台風で休校。
[う〜ん。まだスケジュールしてないですね。幸子さんは光君がパニクってないからまっいっかあ、にしてますが。予定の変更の時には強い味方になるのですが。
丁度、今日、警報が出て休校になった方の「見せて伝える工夫」がありました。
先日紹介したカンカン の ひとりごと♪さんから。おめめどうの「おにぎりメモ帳(本当の商品名は「どうしてメモ」だけど「おにぎりメモ」の方がよくわかるなあ)」を使ってはります。

]
自治会の人が来た隙に外に出る光君。幸子さんは破水。
最後のページは北海道自閉症児者親の会・札幌自閉症児者親の会の警察配布用ポスターです。
「自閉症の人が困っていたら助けて下さい」
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小学校低学年編 第6話
光君は一人で泳いで行ってしまい、幸子さんには陣痛が来る。
それを見ていたフィリピーナが、ポテチで光君を連れて来てくれる。
幸子さんは「おひさまハウス」に電話をする。
[「入会」という言葉があるから入会金もいるんだろうなあ。]
森さんがすぐに駆けつけてくれる。サポートブックを頼りに宿泊へ。花音ちゃんが産まれる。
オモチャの取り合い→ケンカ→しかる→泣く
[この連鎖はほんとうによくありそう]
光君、ジュースが欲しくて絵カードを持って来る。
[?これできてたっけ?と思ったら、後ろのところの説明に「ただたとえ自分がほしい物を絵カードで選んでも、それを持ってウロウロしてるだけなんです」というのが出てきます。こういう時期はありますねえ。
過去の記事98(クラスルーム・コミュニケーション 「もの」を使ったコミュニケーション)
こういう時期を短くするのにPECSは役に立ちます。第7巻で出て来ます。絵カード療育なんて呼び方をする方もおられます。
PECSについて]
大沢「ポンポンって相手の体にさわって注意を自分に向けて『○○ください』とか言えるようになるといいんだけどね」
[注意喚起の話ですね。肩とんとんについては私と戸部さんもやりとりをしたことがあります。しかし、石田君の話が出て来るので、この小学校低学年編 第6話の時よりも後になるだろうと思います。
「光とともに」の戸部けいこさんに宛てたメール8
「光とともに」の戸部けいこさんに宛てたメール9]
光君がいきつ戻りつするかたわらで花音ちゃんはどんどん育って行く。
花音ちゃんを叩こうとしてふっと力を抜く光君。
[いや、こういうことあります。私がガイドヘルプ活動をしていた時「小さい子がいたら攻撃する」という少年。私もサポートブックで情報は頭に入れていたのだけど、マクドナルドで並んでいる時に目の前に小さな子と両親(かなりワイルドな感じの方たち)が並んでいて・・・少年はぶんと腕をふって小さい子の頭を・・・ところが直前で力をゆるめてそっとなでる感じになりました。もちろん私は謝り倒しましたが。]
ホワイトボードに数字と文字だけのスケジュール。
[やっとスケジュールが出て来た!しかし文字だけ??いきなり・・・もちろんカナータイプの方でも文字だけのスケジュールでOKな方はたくさんおられます。しかし文字が読めても、最初からこれではつらいかも。
まあ、群像劇だから。
もちろん「光とともに」は、身近な使えるヒントもいっぱいあります。でも教科書じゃないですからね。「ブラックジャック」や「ブラックジャックによろしく」や「JIN−仁−」を読んで医者の技術を身につけよう、という人はいないでしょうから。(これらを読んで「医者になろう」と志をたてる人はいるかもしれないし、それはいいことですよね)]
回想
大沢「きっといつか心からかわいいって思える時がくるから」
幸子・雅人「それでも光と花音・・・それぞれの幸福を私たちは願わずにはいられない」
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後書きは丸岡玲子さん。この中のお父さんの言葉。これは全ての自閉症に関わる人たちに読んで欲しいです。
光とともに第2巻、あとがきより・・・