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 あくまでも、私個人の意見です。

2010年07月08日

「光とともに」戸部けいこ著 第1巻 4〜6話

「光とともに」戸部けいこ著 第1巻 4〜話

 もともと第3話までのはずだった「光とともに」は編集部に励ましの電話やメールがたくさん来たものと思われます。続くことになります。私が戸部さんとメールのやりとりをするようになったのもこの頃からです。

 戸部さんはたくさんの人に取材をされました。そのために光君には本当にたくさんのお子さんのエピソードが反映されています。ですから「1人の子の成長物語」では無くなっています。それよりある種、群像劇といった方がいいかもしれません。


−−−−−−−−−−以下ネタバレ−−−−−−−−−−−−−−−
第4話

保育園編 第1話

 行方不明になる光。

[もうこれは多くの保護者が経験されていることでしょう]

 近所の畑の大根を抜く太陽君。農家の方に「しつけがなってない」と小山田さんは言われてしまいます。

[このネタもとも知っています]

 光君は心理の大沢先生に集団(幼稚園か保育園)に入ってみては?と勧められます。探してみるが多くのところで断られたり、障害のあるお子さんの扱いに納得できなくて行き詰まる幸子さん。しかし仕事を探し、ある保育園で受け入れられます。

 保育園の入園式(そんなのあるんだ!)に行く東家。

 みんなの前で光君を紹介します。子どもたちがたくさん挨拶に来ます。その中で信昭君は光君のコミュニケーション用のカードを見つけ

「ねェ、なに、なに」
「え?しゃべれないの?バカ?」

と尋ねます。[まあ、こういうこともありそうです]

 広川先生は「光君はお話しするのが苦手なの。でもこのカードを見ると、あら不思議。ほんの少し話せるの」と説明します。それで子どもたちがすごく興味を持ち、「ボクのも作ってェ」とか大人気になります。

[本当に、担任の持って行きようで、子どもたちとすごくいい関係が作れたりします。私もこんな例を知っています。

視覚支援を使い始めて 周囲の子どもたちが視覚支援をしてくれる

もちろん、もって行きよう、と同時に具体的方法が必要なわけです。しかし、ここではまあうまくいっているわけですが、親御さんを傷つける言葉を無意識に言っていないかは・・・私も自信がありません]

 中島萌ちゃんは光君のことが大好きで、いろいろお世話をしてくれ、かつ光君に髪の毛をいじられたりしています。そのことで萌ちゃんのお母さんから幸子さんは

「あなたの子の面倒を見るために保育園に預けてるんじゃないわ」と言われてしまいます。

[もちろんお世話ってのがいいのか悪いのか、ということもあります。しかし小学校(通常校)でも、ついついお世話してくれる子に頼っちゃうこともあったなあ。私は少なくとも「体制」としてはそれなしでできるように努力しましたが。

 で、本当にお世話する子の方の癒しになっていることも多かったような気がします。なんて言うか、「勉強、勉強」の世界から違う世界に行ける、っていうか。まあ、そうでなくてもいいことだとは思います。ただし、障害のあるお子さんも「他人を癒す」ために存在するのではなく、そのお子さんなりの自己実現を目指しているわけですが。]

 光君は木登りから鉄塔の高い所に登って行ってしまいます。「危ないよ」と言いながら追いかけて一緒に登ってしまう萌ちゃん。無事消防隊員に救出されますが、幸子さんは中島さんに

「これ以上邪魔しないで!!」

と言われてしまいます。ラストシーンは幸子さんのつぶやき

「この街ではそんなに光は邪魔者ですか?」

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第5話

保育園編 弟2話

 中島さんの家に謝罪に行く幸子さん一家。それがまたシングルマザーの中島さんを苛つかせます。中島さんは園を替わろうとします。

[親御さんで謝りに行かれた方は数多いと思います]

 ファミレスに誘う雅人さん。幸子さんは「気をつかうのがイヤだ」と断ります。

 小山田さんと愚痴を言い合う幸子さん。自閉症の説明もいろいろと出てきます。

 光君は園を休んでいた、という設定なのかな。保育園の写真を指さし「ほいくえんいこうね」と言います。

[これはむつかしそうな気が・・・単に「保育園行こうね」と言われていた遅延性エコラリアかなあ・・・]

 登園すると園長先生と広川先生が幸子さんに謝罪し、「枝を切る」「保育士のローテーションを考える」という対策を取ったことを告げます。感謝する幸子さんに

「当然です。お預かりするんですから。それに光君にとって安全なことは他の園児にとっても安全なんですよ」

と広川先生が言います。

[そうですね。そして自閉症の人にわかりやすいことは、他の人にとってもわかりやすかったり]

 萌ちゃんは高熱の中、保育園に行きたがり「光君とご本読むの」と言います。中島さんは介護中の母親のことも考え、邪魔者にされるつらさに思い至り、萌ちゃんを園に連れて行こうと考えます。

 光君が靴箱を間違えるシーン。見て分かるシールで解決します。(これはありそう)広川先生はあれこれと光君に関わろうとしています。

[まだスケジュールの提示はしていませんね。どのくらいから・・・ということになるとよくわかりませんが、私なんかも時計が読める前から時計は環境としてあったわけで、そういう環境としてスケジュールがあってもいいと思います]

 信明君の絵を塗りつぶしちゃった事件。信明君に「ごめんなさいわ!」と迫られ、「ごめんなさい」とつぶやく光君。信明君は「いいよ」と許します。

[漫画の中にも「エコラリアか」みたいなことが書いてありますが、本当に「ごめんなさい」は奥が深い・・・

過去の記事61+α(ごめんなさいは奥が深い)

もちろん「ごめんなさい」は大切な言葉ですが、どう教えるかはむつかしいですね]

 中島さんは園で幸子さんにも光君にも挨拶してくれるようになりました。

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第6話

保育園編 第3話

 広川先生が光君の水道での水遊びを止めようと腕を胸元でバッテンしたり、×マークを水道のところにつけたりして伝えようとします。泣きわめき、自分の落ち着ける机の下(テーブルクロスがある)に入る光君。別の保育士さんが、出てくるのをまち、マヨネーズの容器で水遊びができることを伝えます。

[×マークだらけになるのは嫌ですね。「できる」ことを伝えるのはすてきです]

就学のことを考える時期になります。心理の大沢先生から養護学校(特別支援学校)障害児学級(特別支援学級)普通学級があること、大沢先生は特別支援学級がいいと思うこと、を伝えられます。

 光君と教育センターへ就学相談に行く幸子さん。非常に官僚的(?)なやりとり、園からの情報の連携の悪さ、光君がぱっと連れられて行ったこと(これは後で行動観察(と言うか、フォーマルではないけど適性検査)であったことがわかります)など、幸子さんは疑問に思います。

[就学相談は地方によっていろいろな名前の所で行われると思います]

 まず最初に(見学会があり)見学に行った特別支援学級は、担任も校長先生も一生懸命なのだけど、どうしたらいいのかわからずに子どもたちが落ち着けなくなっている。しかも(たぶん自閉症で重い(?)かたよりがあるだろう)子どもを別の部屋に隠していたような所を見てしまう。

[これへの連想として正しいかどうかはわかりませんが、10年前に見たことを思い出します。ある学校の人権についての地域での発表公開の場に、私と相棒が行きました。2人で4年生の授業を見ました。

 4年生全部(3クラスか4クラス)が大きな部屋に集まってグループごとの発表を見る、という授業でした。特別支援学級の子はすぐにわかりました。一人寝ころんでいました。そばにいるのはお母さんだと思いました。服装がチャラチャラ(どう言ったらいいのかわかりません)していたし、後で外に出て行った時に履き物がミュールみたいなのでしたから。でももっと後に先生だったことがわかります。その先生はしかめっ面をし、その子の両手首を持って動かないようにしていた。

 しかし、その子がだんだん暴れだす。先生も蹴る。押さえきれなくなって、先生も腕を持ったまま外へ。私は意地悪だからだまってついて行った。

 結局、外でも先生を蹴り、特別支援教室へ入っていき、とりあえず落ち着いたようだった。(中までは着いて行かなかった)

 後で自分の学校に戻って来てから、相棒と「あの人が先生とは思わなかった」「私たちは(昨年できていたこともできなくなった、と保護者や管理職からは言われていたけれど)あんなことはやっていないよなあ」と確認しあった。

 私は記憶していなかったのだけど、後日、その学校の特別支援学級の別の担任に「こう考えて、こうしたらいいかも」とは伝えたようです。うまくいったかどうかはわかりません。

 ま、何が言いたいか、というと、10年前はそんなもんだったということです。でもって人権の発表会・・・]

 幸子さんが見学に行った特別支援学校はなかなか良かったようです。(この先生のモデルはたぶん私の友人)

 また歩いて5分の七月小学校にも見学に行きます。校長先生もいい感じ。特別支援学級の担任の青木先生は交流のことも教材の工夫もあれこれやってます。また用務員さんも関わってくれています。

 七月小学校に行きたいと思いますが、就学時検診で光君は暴れてしまいます。

[これは・・・お医者様の対応も悪かったように描写されていますが・・・私は教育委員会の許可を取り「入学前に学校が嫌いになったら困るでしょう」と就学時検診を受けなくていいことにしたことがあります。そりゃ、就学時検診のような場(「人がいっぱい」「待ち時間が多い」「白衣を着たお医者様」)が嫌いな自閉症のお子さんはいますから]

 次の就学相談時に担当者から「検査の結果から養護(特別支援学校)判定ですからそちらへ進学するように」という意味のことを言われます。

[これは20年前なら「特別支援学校に行かせないのは親の(今で言えば)虐待」と言うような教育委員会の方も多数派でした。しかし特別支援学校だからといって、良い教育が受けられるとは限らなかったのは、私のブログにいろいろ書いてある通りです。

 10年前だと、そろそろ保護者の希望優先という考えに傾いて来たかな。

 今は

障害者制度:施策見直しの基本方針、閣議決定の話

に書いたように、より「地域の学校へ」という方向が加速していますね]

 幸子さんは意を決して七月小学校の校長先生に思いを伝えに行きます。

「私は多分、光より先に死にます。夫もそうです。その時にこの街で誰かに支えられながらも、ごく自然に暮らしていてほしいんです」
「籍なんかなくってもいいんです。光の分、給食なければ、私、お弁当作ります」

 校長先生は

「うちでお預かりします。でもちゃんと籍はもらいましょうよ」

と答えます。

[校長先生の権限は大きいです]

 幸子さんの妊娠がわかり、七月小学校への進学が認め(?)られます。

 そして保育園の卒園式。幸子さんは光君とみんなの前に立ち将来の希望を

「大きくなったら明るく元気に働く大人になります」

と言います。
−−−−−−−−−−−−−−−
 後書きはダダ母さん、つまりハルヤンネさんが書いています。

 これも短いけどいい文です。

 あるところで「光とともに」のファンの方が「(ハルヤンネさんが?)「光とともに」を商売(宣伝?)に使っている。許せない」というような文を書いているのを見つけたことがあります。レスをつけようかな、とも思いましたがやめておきました。いらぬことまで書いてしまいそうだったし。

 実のところ「商売に使って」何がいけないのか、私にはわからない所があります。

 でもまあハルヤンネさんが、戸部さんや「光とともに」に感謝したことはあっても「商売に使った」ことは無いような気がします。

 もちろんおめめどうでも「光とともに」は売っています。

 私も100冊(?200冊?)売りました。50冊以上だと2割引きで秋田書店から購入できたので、2割の儲けですが、手間、在庫管理、運搬費を考えたら儲かるとは言えません。おめめどうがいくらで仕入れてはるかは知りません。

 また、第1巻もだし、私がうつで寝込むころまでは確実にハルヤンネさんが戸部さんに大きな影響を与えていたのは確かです。(もちろん戸部さんはハルヤンネさん「だけ」でなく多くの人から影響を受けて(というか勉強されて)はります)

 つまり麻原彰晃がダライ・ラマとのツーショット写真を宣伝に使う、というのとはえらく話が違うわけです。

 ま、そんな、こんな、です。

 ふ〜〜、ダラダラ書いてしまった。やっと第1巻終了。


posted by kingstone at 13:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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