私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2010年05月11日

わかるやりとりをする(見てわかる方法で見通しをたてる)

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。


 KING STONEです。

 「幼児期にTEACCHを入れる弊害?」から派生したツリー
を読んでいて、つい先日もこんなことがあった、ってのを書きたく
なりました。保護者に許可が取れましたので、書きますね。

 10月8日、私がっやってる「れもん」での託児の時です。

 お迎えの時間が来たので保護者がみなさんやって来られました。

 で、さようならをして、私もほっとしていました。で、誰か
メンバーと夢中でおしゃべりしていました。で、耳にお子さんの
泣き声が・・・ま、特に気にもせずしゃべっていたのですが、泣く
のがおさまりません。で近寄って事情を聞いてみました。

 そのお子さん、その週、学校でめちゃ頑張ってはりました。

 で本人はご褒美として大好きな「デパート」に行きたかったのね。
でもその日は、お母さんも研究科で勉強、そしてもう帰らなくては
いけない。でも本人は「デパート行く」と言って大泣きしてたわけです。

 この保護者さん、この4月からTASや研究科で一生懸命勉強を
始められたところです。でももちろんなかなか体系的には勉強できる
時間なんて無いですよね。

 でお母さん、考えはりました。視覚的にやってみよう。

「より道しません。帰ります」と文で書いて見せました。

でも、大泣きは続き、困った状態のまま・・・そこで私が介入した
わけです。お母さんは困っていて音声言語では「そんならデパート明日
行ったげるから」と言うのですが伝わりません。

 私は「本当に明日、デパートに行く?」と確認してからこんなふうに
しました。

「8日」「9日」と文字で書きました。そして8日の下に、
ものすごく情けない絵でふとんで寝ている人を描きました。
グーグーという文字も入れました。

 9日の下にはデパートのマークを描きました。

 で、お子さんにこれを見せながら「今日、寝ます。明日そごうに
行きます」と音声言語で言いました。とたんにお子さんが笑い出し
ました。

 その後、もう少し泣きが出たりしたのですが、私がもう少し
詳しく、8日のスケジュールと9日のスケジュール(「ふとんから起きて」
とかも)を付け加えて説明すると泣きやみ、にこにこしながら、お母さん
と一緒に帰って行きました。

 あっ、それから「今週、学校でめちゃがんばっててんねえ」なんて
のも情報が入ったから音声言語で言ったな。

 この時私はお母さんに「まだ文字だけより絵があった方がいいかな」
と言ったのですが、これはわかりませんね。それもあったかもしれない
けれど、

「後でいいことがあることがわかれば、今我慢できる」ということで
あったのかもしれません。

 さて、翌日、お母さんはデパートへ行くべく出発しようとしました。
 すると突然の豪雨で身動きできなくなりました。
 お子さんは「電車行く?」と何度も聞いてきます。

 そこでお母さん、今回は
 雨の絵、雲から太陽が出てくる絵、車の絵を描き、
「雨がやんだら出かけます」と文字で書いて説明すると、やっぱり
笑って(笑)落ち着かれたそうです。

 まず、私にしろお母さんにしろ、このエピソードで、TEACCHを
やってる、とか、TEACCHのアイデアを参考にやった、とか言える
レベルの話ではとてもじゃないが、ありません。

 でも、後半のところでは私もお母さんも、本人さんと、意味の
わかるやりとりができたんじゃないか、と思います。で、いい
人間関係ができるよね。本人さんも笑ってるし、笑って生活できる
ってのいいよね。

 それからお母さんの前半部分、「本人にとって嫌な部分」のみ
を伝えようとしていたわけですね。で、実はこれはこのお母さん
だけじゃなく「TEACCHを参考にしてやっているつもりの」私を
含めた教師がよく陥りがちなところじゃないかと思います。

 禁止だけにというか面白くないことだけにいろいろな方法を
使おうという・・・


 でね、ほんと「TEACCHを参考にして」と言えるには、やっぱり
ちゃんとしたアセスメントをしなけりゃ、と思うのだけど、私も
そこを飛ばして、とりあえずやってみる、ばかりになっている
ところがあります。反省。

 アセスメントがあって、本人が社会参加していくために何が
必要かを考えてやっていくのがTEACCHだよね・・・決してこっち
の言うことを無理矢理に聞かせようとするものじゃない。


 さて、「幼児期にTEACCHを入れる弊害」を説く方たちは
上のような場合、どうされるのだろうか・・・



posted by kingstone at 08:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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