私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2010年05月08日

わからない不安

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。


 H君とは、認知学習(というのが学校のつけた看板だが、私にとっては
「自立課題学習など」)や、結局は個別で取り出し(といっても2人一緒)
の「運動学習」で勉強してます。

 極めて不満足な環境ですが、まあとりあえず私の教室でできるので、
最低限の環境を整えて(といっても歌舞伎の早変わりのごとく、時間前に
ぱっぱと必要な支援物(スケジュールなど)を配置するだけ)何とか
やってます。「自閉症のお子さんだからたいへん」なんてことは全然
思わなくてすみます。

 先日からプールが始まりました。

 ところが彼が入っているはずのグループのカリキュラムにのれません。
というより恐がり、嫌がり、ついつい先生方も強めの指導になる・・・
またプールに入る時、休憩の時がわからない・・・これも強めの指導の
対象となる。

 でも担当の先生方も「これは違うのじゃないか」と思いはじめ、強めの
指導じゃないようにしてみました。そしたら彼も笑顔でプールに入れ
ます。しかし、休憩の時などがわからないのは同じ。

 で、結局私のグループに入ってくるかも、という話になりました。

 というわけで、私はプールにトランジションコーナーを作り、
(といってもA4サイズのホワイトボードを置いただけ)
そこに写真カードのスケジュールを提示し、休憩コーナー用に机
とイスを用意し、彼の好きなものをいくつか用意しておきました。

 でも結局元のグループでやってみる、ということでした。

 しかし、やっぱり「入る時」「休憩」がわからない、で、動き
回ろうとする、ということがあり私が用意したものを使って何とか
静かに過ごすことができました。(でも、初めての指導であれば
別として、問題があるとわかっていて、環境を準備せずに
指導するというのは、私なんかとても恐ろしいのですが。
で、私が用意したものが役にたって良かったです)

 で、今日から私のグループに入ることに。

 やってみて、H君は「次に何があるか」がルーチンとしては現在の
ところあまり入っていず、だからすごく不安なのだ、ということが
すごく伝わってきました。特に私はプールの中の活動はスケジュール
で組んでいましたが、それ以前の「運動場で体操」とかの部分を
用意していなかったのでたいへんでした。

 自立課題学習などではある程度スケジュールを意識し始めているよう
ですが、プールで使うのは始めてです。昨日は私も、ちょこちょこ
とはアドバイスしましたけど、主導権は他の方にあったので、きちんと
彼に伝えられてなかったし。

 今日は私が担当ですから、プール内のスケジュールは最初から
きちんと伝えました。

 もちろん今日が始めてですから、1回目の入水のあたりはもうひとつ。

 でも「休憩」は少し離れて立って視線を合わさないようにしていて、
1回立ち上がろうとしただけでした。(昨日はぴたっとついていて
何度も立ち上がろうとした)

 2回目の入水あたりからわかってきたかな?

 2回目の休憩では1回も立ち上がろうとしませんでした。

 もちろん、まだまだ満足はできません。
 もっといろいろ工夫し、かつH君への関わり方を工夫することが
必要です。

 でも、本当に思った以上に「わからなくて不安」な世界に彼は
いるのだ、ということがわかっただけでも収穫でした。(教室での
自立課題学習ではそこまで感じなかった)

 しかし・・・小学校から今まで、周囲の方はどう感じ、どう
指導してはったのだろう・・・

ある生徒のプール事件について
プール事件の翌日
その後のプール指導
保護者から学校や施設への感謝
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追記
 障害児教育フォーラムに書いた記事は、すごくマイルドに書いていますね。
 「強めの指導」なんて。まあ、当時書ける精一杯だったわけです。













posted by kingstone at 21:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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