私の関わりのある法人
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※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2010年04月30日

不登校の人が学校に行けるために

 これはafcp_01さんがまとめて下さったTogetterの

子どものうつと不登校、再登校圧力について

への返歌です。

 私の不登校の児童・生徒への対応の経験は少ないです。そのうえでの話です。

 たまたま、私が関わった不登校の児童・生徒はすべて自閉症かアスペルガー
症候群でした。これはたまたまでしょう。(診断があった場合、無かった場合
いろいろでしたが)

 私がかつていろいろ学んでいた頃、不登校の児童・生徒が再登校に至ったと
いう事例(報告)は、学校外でカウンセリングをして再登校できた、みたいな
ものが多かったです。(注・そういう事例が多かったのか、たまたま私の読ん
でたのがそういうのばっかりで、失敗事例が出て来てなかっただけなのか、わ
かりません。失敗事例が出て来てない、というのはおおいにありそう)多くは
心の闇を吐き出せた、とか洞察できた、で登校できたみたいなの。

 最初、不登校の生徒に対応した時、う〜む、どんな心の闇があるのだろう、
みたいに思っていました。しかし会ってみると、その子の場合は全然そんな感
じじゃ無い。まあ、私はカウンセラーとしてその子とつきあったわけではない
ですが。

 学校には来てくれませんから、こちらから家庭訪問するしかありませんでし
た。とにかくその子の好きなマンガを本人から教えてもらい、その子の好きな
ゲームを覚え、一緒に話し、遊びました。

 ほどなく、学校に行く(来る)ところから始めようとする限り何もできない、
というのを実感しました。そこで保護者に「生徒の行きたい所へ行って、した
い活動をする」というのを提案しました。これは知的に重い自閉症の人が行き
たいファーストフードショップに行く、というガイドヘルプ活動のパクリです。
「心の闇」は感じなかったけど、外出して活動することへの自信の無さ、不安
というものは感じていましたから、そのあたりから自信を持って活動できたら、
と思ったわけです。で、いろんなファーストフードショップや本屋さんへ一緒
に行く活動をしました。

 なぜか音声言語で話してもわからない場合があるけれど、絵やひらがなで書
くとわかってくれやすいこともわかりました。(漢字がわからない、というの
は、それまでの教育活動に腹立たしさを感じます)

 そういう活動を通じて、私と外出することが苦にならなくなってきたみたい
です。「得する体験」がつめた、という感じかな。

 夏休みになって、本人に生徒のいない学校に行ってみることを提案してみま
した。OKでした。彼にしたいことを尋ねました。当時は私は特別支援学校に
勤務していました。パソコン室(まだインターネットには繋がっていませんで
したが)、陶芸室、美術室(紙すきもできる)、織物室、体育館、農園、会議
室でビデオ視聴、考えたらすごい設備です。どれでも好きな所を使っていいよ、
と言うと、彼はパソコンと陶芸を選びました。

 パソコンは、私がつきそいましたが、陶芸は、その日出勤予定だった陶芸専
門の先生にお任せしました。彼にとって楽しい体験だったようです。彼は
「悪魔」とかいう題の傷だらけの顔を作りました。こういうところから彼の
「心の闇」みたいなことを感じることはできます。また彼の好きなマンガ、
部屋に貼ってあるもの、などさまざまなものから感じることはできました。
しかし、どう言ったらいいのだろう。それは、そうあるだけのもの、私は
「感じてはいる」けれど、そこに働きかけるはしない、って感じかな。

 私は外面的なこと、つきあえる部分だけつきあっていこう、としていました。

 まあ、そんなふうにして、だんだん彼は登校できるようになっていきました。
 学校のいろんなところを使って、いろんなことをして。別段、私もつきっき
りじゃなかったです。

 後、クラスの中で周囲に感謝される役割ができたり、拒否を認めたり、って
とこかな。拒否については集会の時に「面白くなさそうだから並びません」
って言うのをOKしたり。次の時から別に指示したわけじゃないのに、自分で
並んでましたが。すっごく嫌そうな顔をして(笑)

 他の教師が関わっても全然OKになりました。ってか、私なんかいらない(笑)

 まあ、私は教師の枠組みからは、外れていたのだと思います。


 私は「学校は行かなければならないもの」とは思ってません。しかし、ど
んな学校でも、その設備、人的資源など、活用しなければもったいないもの、
と思っています。人的資源で言えば、教師でなくても地域(都市部)では、
ご近所に本当にいろいろな方がいらっしゃることと思います。ボランティア
さんでも。

特別支援学級でボランティアさんをどう集めたか

 ボランティアでなくても、外でのガイドヘルプ活動なら、時給800円のガイ
ドヘルパーさんで可能だろうし。

 自閉症やアスペルガー症候群の人に、現在の学校(通常校)でも、空き教室
など使えば落ち着ける部屋、居心地のいい部屋を作ることは可能だろうと思い
ます。(特別支援学校はどこも教室満杯状態みたいですが)LANはたぶん各教室
来ているし、型落ちの、しかしインターネットにつなぐことのできるパソコン
やプリンタはゴロゴロ転がってるだろうし。ソファなんかもリサイクルショップ
などで安く手に入るだろうし。(私はソファを拾って来て教室に置いてました。
特別支援学校でも特別支援学級でも)それぞれの子が好きな本など、いろいろ置
いておけばいいだろうし。ちょっと、お茶の飲める環境もいいな。

 こういう活動は、いわゆるフリースクールやフリースペースと呼ばれる場所で
現在も行われているでしょうが、学校でもできるはずです。

 「自分で好きな活動」をどんどんやっていけないタイプの人の場合は、
自立課題学習を用意することも必要かもしれません。

ぴーす

では確か時給1000円(他と比べるとたくさん頂ける)のヘルパーさんが自立課題
も作ってはります。高給の教員でなくてもできます。もちろんバックアップする
コーディネータとしては教員も必要でしょう。教育委員会や特別支援学校の仕事
になってくると思います。はりついている必要はありません。

 う〜ん、居心地のいい場所作り、ということで言えば、自閉症やアスペルガー
症候群の人だけに役立つものじゃなさそうな気がするなあ。

 学校のカリキュラムに子どもを合わせるのではなく、学校という資源を子ども
に利用してもらうつもりになれば、かなりのことができそう。

 Togetterの最後の方で、「保護者の問題」に言及しておられる発言もあります
が、誰かを悪者にすると解決するものも解決できないようになるような。それこ
そ保護者にも何らかの発達障害がある可能性はあり、それを考えに入れるのも支
援のうちだと思います。また、発達障害でなくとも世の中の価値観に傷つけられ
て来られた可能性もあるし。

叩かれていた子の例1

からの例にあるように。この話に出てくる保護者の場合、発達障害もあり、世の
中の価値観に傷つけられることもあり、だったと思います。これは不登校の例で
はありませんが。

 たぶん、今の設備、費用でかなりのことができると思います。























































 












posted by kingstone at 17:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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