知的障害特別支援学校にいた頃。
○○さん、こんにちは。
kingstoneです。
>□□は簡単な言葉は、理解できるのですが、なかなか自分からことばがでな
>い状態です。カードを使って名詞を聞くと、単語は出るのですが、それが使い
>こなせない状態です。幼稚園に行っている間は、全く言葉を発しないようで、
>療育の時に見学にこられた担任の先生がカードの単語を話しているマリオを見
>て、びっくりされていました。先日、山登りに行った時は、「あぶない。あぶ
>ない。」と言うマリオを見て、教頭先生がマリオくんにあぶないと教えても
>らったとびっくりされてました。(それだけ、幼稚園では話していないようで
>す)
>
>とっちゃった、ないよとか、破れちゃったとか、1語分がやっとでてきたかな
>という感じです。状況には、あっています。
>こんな状態で、会話可能になるのか、非常に心配です。視覚優位は、マリオに
>もあって、パズルは得意な方で、ひらがな、アルファベット、数字は3歳過ぎ
>には覚えました。でも、数字の概念は理解できていません。
□□君、すごーい!!
でですね、カードを見せたら名詞を言う、というのもいいのですが、別に
名詞を言ってもらうことにこだわらず、カードでこれから行くところを示す、
だとか□□君の好きなおやつのカード(写真・絵と文字も併用して)を2〜
3枚用意してその中からひとつ選ぶだとか、はたまたそのカードを見て
「音声言語で言った」方をあげるとか、そんないろいろなことに取り組んで
みたられてはどうでしょうか。
上の段落の後半は「機能的(役に立つ、とか実際使える、とかいう意味)
な要求言語を使えるようにしよう」という試みです。
「音声言語」が使えるお子さんでも言えるための何らかの視覚的手がかり
があると適切な「音声言語」が使いやすく、そして使う頻度が上がるほど、
逆に視覚的手がかりがだんだん必要でなくなる、というのを私も体験して
います。(必要で無くなる、というのはその手がかりを見ないでも音声言語
を出せる、という意味です。不思議なことにそれを例えば束にして腰につけ
ているとか、ウエストポーチに入れている、とか、かばんに入れて持っている
とか、いうのはあったほうがいいみたいです)
そして折角「音声言語」がどんどん出るようになったのに、視覚的てがかり
を用意するのをやめたら「音声言語」がどんどん減った、というのも・・・
これも残念ながら体験しています。
様子を読ませて頂いた限りでは、□□君にとってはものすごく有効なん
じゃないかな、と思います。
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追記
何かPECSの薦め、みたいな感じですね。私がPECSを知るのは数年後
です。「PECSは私がやり出した」なんて言ったら馬鹿ですが(^O^)
当時TEACCHを学び、応用行動分析を少しかじったら、この程度のこと
は言えた、ということでしょう。で、たぶん同じようなことに気づいていた人
はたくさんいたことでしょう。
確かに言えるのは、この後、私は実践の中で、この考え方を洗練させたり、
展開してりはできなかった、ということ。周囲を説得できなかったわけですか
ら。
PECSについて
おっと、ここまで書いてきて・・PECSは音声言語には全然こだわって
ないんだった。(こだわらない、ってことね。使っちゃダメ、とかじゃなく)