知的障害特別支援学校にいた頃。
今日は終業式。
しきる係の先生に式の流れと校長先生の話を視覚的にしてもいいとの許可を取っておきました。で校長先生にもずいぶん前に原稿を貰いました。
ところが、病気をしたりして仕事が遅れに遅れ、式の流れの短冊と校長先生の話を描くのが22日(つまり休みが入るから式前日ね)になってしまいました。あーしんどかった。
式の司会の先生は、朝「こんなふうにさせてもらってます」とお見せしたら、「じゃあ指さしながらやろう」とおっしゃって下さり、ゆっくりとしゃべり、またひとつ終わる度に短冊を取って下さいました。
校長先生の話、前回は教頭先生だったのですが、ポスターの裏を使いました。それを見ていた先生が「次にやる時は普通の紙でしたらいいよ」と言って下さったので、今回は模造紙を半分に切ったものに大きく描きました。やはりこの方が良かったみたい。全部で24枚でした。
「ハトが餌をついばんでいます」というところで、模造紙にB4の紙を貼り、表は首を立てているハト、めくると餌をつついているハト、というのを描き、めくったり戻したりして表現しました。
しかし、ほんま描くのに苦労する表現って多いですね。
校長先生もゆっくり絵に合わせてしゃべって下さり、また絵を見ながらアドリブを入れたりしてみんなにわかりやすく伝えて下さっていました。
今日は子どもたちの視線がどうかな、と思ってめくりながら、見回していました。中学部の子どもたちの多くが、しっかりこちらを見ていました。(校長先生ではなく、絵ね(笑))
小学部の子どもたちはよそ見をしてる子も多かったです。ちょっとむつかしいかな・・・でも、コミュニケーションのレベルがかなり低いと思っていたお子さんたちが何人かすごくしっかり見ていてくれたのが驚きでした。そのお子さんたちにはどっちかいうと無意味かな、と思っていたのですが、間違いだったようです。
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○○さん、こんにちは。
> 苦労のしがいがありましたね(^^)/
はい。
>でも、普通の話のままの方が、本当は無意味なのじゃ?(^^;)>
あはは、私があえて書いてないことをずばっと・・・○○さんや(ニコ)
> 座ってるだけでOKとせず、少しでも支援でわかって欲しい。
>「これだったらわかるかも」ということが少しでも増えることは
>いいことですね。
ですよね。なんせうちの学校、知的障害児のための特別支援学校やねんもんなあ。
ところで、私、やりながら「これが通常校だったら」と思っていました。例えばうちの息子の通っている学校だったら全校児童400人くらいだと思います。で特別支援学級のお子さんは2〜3人かな。
さてその時にどうするか・・・
・校長先生の横で視覚支援物を見せる
・(たぶん原学級で並んでいるので)個人に手帳形式のものを持たせる
・(障害児学級で集まっていたら)クラスの列の前で視覚支援物を見せる
うーーん・・・やっぱり一番上のがやりたいけど。
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追記
後年、特別支援学級の担任をした時は、ひとりの子どもの横で手帳に絵を描いていきました。でもひとりの子にしか対応できなかったですね。
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視覚支援作りは楽しい
□□さん、こんにちは。
>KING STONEさんってスゴイですねぇ。
全然すごくないです。
でも今の勤務校のいいところは「こういう指導でいく。これ以外はダメ」みたいなところはなくて、誰かが「こうやりたい」と実行しようとすれば、「まあやってみたら」となるところかな。
絵については□□さんみたいに絵ごころがあったら、って思います。
でも私も「絵ごころが無いから絵カードが作れない」という方に「下手でもいいの。通じれば」と言っていますし、そういう意味で身をもって手本になってる(笑)
>> 「ハトが餌をついばんでいます」というところで、模造紙にB4の紙を
>>貼り、表は首を立てているハト、めくると餌をつついているハト、という
>>の描き、めくったり戻したりして表現しました。
>
>これなんか、感動しちゃった。
>想像して、楽しんでしまいました。(^^)
これ、「ほー」という声が教師から出ていました。
で、実は原稿に「うさぎもたくさん餌を食べて毛がふさふさして来ました」というのがありました。
これはうさぎが山盛りの人参を食べている絵を描き、紙をめくるとうさぎが毛むくじゃらになっている絵を描きました。これは笑いをとることができました・・・(でも失笑風かな・・・)
模造紙にマジックで、どないして「毛がふさふさ」なんて表現できるねん。(笑)
>(もちろん、この視覚支援は子供たちのためのものだけど、その必要性と効力を
>たくさんの人に知ってもらいたいですよね。私はそう思う。)
ですね。
実は、なんやかんやでかなり煮詰まり、疲れていました。
でも、前回「朝会」でやり、続いて終業式でもやりたいよなあ、みんなに見せなきゃ、という半ば義務感でとりかかりました。
しかし、これ、やり出すと楽しいのね(ニコ)
どんなふうに描いて伝えようか、どこでウケを取ろうか、とか。
構造化や絵カード作りと同じです。ほんと楽しい。
で、これで良かったな、と思うのはTEACCHという言葉を聞いただけでしかめっ面をする先生が「この絵、ちゃんと残しておいて」と言って下さったこと。また絵カードを使うことが非人間的と思っておられる先生も好意的に見て下さってます。そういうところから視覚支援を認めて頂けたらいいな、と思います。
まあ、もちろん、これはTEACCHでは無い。TEACCHではこんなことやらないでしょう。だってみんなで集まってああいう形で儀式活動をする、なんて無いんじゃないかしらん。
さて2回続けてやりました。
次回、始業式も校長先生に「あらかじめ原稿を下さい」と伝えてあります。他の場面でも波及してきたら嬉しいな。
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追記
TEACCHで日本みたいな終業式があるかどうかは知りませんが、
グループで集まって何かをするというのはいろいろありそう。
「自閉症のひとたちへの援助システム」でも、一番最後のところにグループでの活動が出てきます。